春野デコの里(介護予防通所施設) 訪問記その3 介護予防に余生を!
訪問記その1 元気になって要介護認定取りやめも訪問記その2 お年寄りの生きがいづくり寺尾所長は、介護予防に余生を尽くそうと9年前(平成13年12月)に、それまで務めていた特別養護老人ホームの生活指導員を止めて、春野デコの里(介護予防通所施設)の運営に取り組まれたそうです。
「もっと予防に力を入れていけば・・・介護予防にもっとお金を入れていけば、寝たきりとか認知症の予防だけでなく、生きがいのある老後が過ごせる・・・」とこれまでの体験を通して感じてきましたと話していました。
介護保険でやると、いろいろ制約があり縛られてくるが、介護保険外でやると自由度が高いので、多くのお年寄りのニーズに応えられる・・・とやってきました。
春野デコの里には60歳~97歳の幅広い方が来所されており、
デコの里に来られる方は、
〇生きがい教室を受講したいと言う人
〇友だちに会いたいから
〇家族が昼間居ないので、あずかってもらう などの理由で来られているようです。
自分の車で来る人や送迎の車を利用するなど、また「生きがい教室」も17項目あり、何日来るかも含めて選択肢や自由度は相当高いのです。
このように選択肢や自由度が高いことは、運営する側は結構大変だけど、
利用する側にとっては"拘束されずに自由にやっている"と言う、満足感を持って生きがいのある毎日を過ごすことにつながるものとなっています。
この人達はお寺参りをしているグループで、今日は雪渓寺へ行きます・・・と寺尾所長が教えてくれました。
ここの最高齢、97歳の中村ハルさん(春野町仁野)は、元保健婦さん。規則正しい生活をする人で、間食をせずメニューをきちっとこなす人・・・と紹介されました。
週のうち3回ここに来て、近くの介護施設に3回行っているとか。昨年11月に骨折されて、3ヶ月入院されていましたが、元気に復帰されたそうです。
お年寄りを沢山お世話していると、様々な心配もあるのでは・・・と尋ねました。寺尾所長は、9年間で救急車を呼んだのは1回のみです。毎日来所者のバイタルチェックをしていまして、血圧・脈拍・体温を測って健康チェックをしています・・・と日報を見せながら話してくれました。
毎日その日の状況をつかんで、具合が悪そうなら家族に連絡したりしているようでした。
利用を始めるときに、各人の健康情報を家族等と話をして契約しているそうです。
また、施設賠償など一連の保険にはガチガチに入っています・・・とも。
利用実人員は、3月は164人が、延べ人数で636名が利用しています。
昨年度の年間利用者は7103名で、
一日平均利用者は24人だそうです。
3割が独居老人だそうで、迎えに行ったら出てこないので、同乗者と入ってみると倒れていた事も・・・
デコの里に来ている時間帯以外のとき、地域がバックアップの出来る体制も必要です・・・と、独居老人対策の充実の必要性を話されていました。
火曜・金曜日は、ここまで買い物が出来る「移動バス」が来てくれるし、買い物に連れて行ったりの無償の支援サービスもしていますと話していました。
高齢化社会が進むなかで、特に高知県のように高齢化率の高いところでは、春野デコの里(介護予防通所施設)に見られるような、"高齢者の生きがいづくり"などを通して、
「寝たきりとか認知症の予防だけでなく、生きがいのある老後が過ごせる」施設の充実と、寺尾所長のような献身的な取り組みの出来る人材の養成が急がれているのではないかと思いました。
"明日はわが身"です。春野デコの里(介護予防通所施設)のような施設の取り組みが、県下に増えていく事を私も応援して行きたいと思いました。
HN:応援隊
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