前回の続きになるが「源光基」は「土岐光基」とも記されるそうだ。
そこで、調べてみると光基の弟(光重)が、頼政の父親の養子となっている。つまり頼政とは義兄弟である。
ということは、1142年に十分生きていた人物となりそうである。秀行の祖父の弟なので、当然なのかもしれない。
その光重は、深栖氏の祖となっており源義経を深栖に招き入れているそうで、しかもその光重が「波多野御曹司」と称したといわれているそうである。
ここで、なぜ源光重が「波多野御曹司」となったのかは、不明だそうであるが、非常に気になる点である。
光基の弟に源光長もいる。彼は平安時代末期の美濃源氏の武将。源光信の子。土岐光長とも記される。通称は「出羽判官」。…とwikipediaに書かれている。
では、いつから土岐氏を名乗っていたのであろうか。
一応「土岐氏の祖」と言われているのは、源光基なのだが、その父親(光信)にも土岐光信と記される。とある。
始祖に関しては、様々な説があるようである。
今度は、歴博のデータベースで関係のありそうな箇所を見てみると、たくさんあった。
【荘園コード】
2202003
【国名】
美濃
【郡名】
石津
【荘園名】
土岐多良庄
【フリガナ】
トキタラ
【重複コード】
【参考市町村】
養老郡上石津町
【市町村コード】
21342
【明治村字名】
時山・上・堂上・山上・下・打上・細野・時郷・北脇・鍜冶屋・谷畑・上野・奥・禰宜・淵上・東山・上原・前夫・小山瀬・加毛脇・猪尻・松木・宮・羽賀原・馬瀬・樫原・堂上・奈幾宇・岩須・栃谷・屋敷・延坂
【史料村郷名】
時多良郷・多良郷
【領家・本家】
伊勢神宮領・内宮領
【初見年和暦】
建久四年
【初見年西暦】
1193
【出典】
東鑑・神宮雑書・神領注文・神鳳抄
【遺文番号】
カ350
【記録類】
『東鑑』建久元,4,18(時多良山)・建久4,9,21(土岐多良庄)・『天文日記』天文11,3,12
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=時多良、止岐多良、時多郎とも=建久4地頭仲経、領家伊勢神宮に訴えらる=建久3神領注文に土岐多良御厨、往古建立、近代国妨により供祭上分なし
【備考】
→2202004「土岐多良御厨」参照・御厨と同地ならん
~~~*~~~
【荘園コード】
2202004
【国名】
美濃
【郡名】
石津
【荘園名】
止岐多良御厨
【フリガナ】
シキタラ
【重複コード】
【参考市町村】
養老郡上石津町
【市町村コード】
21342
【明治村字名】
【史料村郷名】
【領家・本家】
伊勢神宮領・内宮領
【初見年和暦】
建久三年
【初見年西暦】
1192
【出典】
神宮雑書・神鳳鈔
【遺文番号】
カ614
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名→時多良庄(上石津町)=建久3神領注文、止岐多良御厨、読みはシキタラとみえる
【備考】
→2202003「土岐多良庄」参照・土岐多良庄と同一地ならん・カ614建久3神領注文、土岐多良御厨=シキタラ=内、件御厨為往古建立、近代依国妨、不勤供祭上分也
~~~*~~~
【荘園コード】
2208020
【国名】
美濃
【郡名】
大野
【荘園名】
饗庭庄
【フリガナ】
アイバ
【重複コード】
2208025
【参考市町村】
揖斐郡大野町
【市町村コード】
21403
【明治村字名】
相羽
【史料村郷名】
東庄・屋井郷・下方・妙覚寺
【領家・本家】
宣陽門院領・皇室領・最勝寺領・鷹司家領
【初見年和暦】
貞応三年
【初見年西暦】
1224
【出典】
島田文書・鷹司家文書・秋山喜十氏所蔵文書・康富記
【遺文番号】
カ3274・カ18182・カ27810
【記録類】
『康富記』文安4,9,2・『山科礼記』長享2,3,25
【関係文献】
無
【地名辞典】
荘園志料=なし・角川地名=アイバ、アエバ、相羽とも=宣陽門院領、高倉別当三位が領家職、地頭佐々木定綱入部検注=承久後地頭は土岐=元亨1鷹司家領
【備考】
長講堂領目録(八代恒治氏旧蔵文書)の女房別当三位家領の美作国饗庭庄は美濃国の誤写か・応永14長講堂所領目録=女房別当三位家領=美作国饗庭庄=年貢不定・『中右記』嘉承2,9,5・「美乃国饗返庄」も饗庭の誤写か
~~~*~~~
【荘園コード】
2208021
【国名】
美濃
【郡名】
大野
【荘園名】
揖斐庄
【フリガナ】
イビ
【重複コード】
【参考市町村】
揖斐郡揖斐町
【市町村コード】
21401
【明治村字名】
揖斐
【史料村郷名】
北方保・南方保・三和保(三輪保)・犬丸名・深坂保・大興寺・六里郷
【領家・本家】
近衛家領・摂関家領・一条院領・興福寺領
【初見年和暦】
文治元年
【初見年西暦】
1185
【出典】
東鑑・近衛家文書・興福寺別当次第裏書・大乗院寺社雑事記・前田家所蔵文書・大興寺文書・国会図書館蔵集古文書・揖斐三輪神社蔵大般若経裏書
【遺文番号】
カ7631
【記録類】
『東鑑』文治元,4,15・『大乗院寺社雑事記』文明11,5,13・同4,11,22
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=揖斐川の揖斐谷を流出た所、揖斐川町=建長5近衛家領、一乗院実信領=観応2北方保など3保百姓、一乗院へ預所を訴う=守護土岐頼康弟頼康、揖斐
【備考】
荘園志料は揖斐と衣斐を同じとするが、2208001衣斐庄とは別・文治1東鑑=中村馬允時経領・建長5近衛家領目録=庄務無本所進退所々=一乗院前大僧正実信=高陽院内美濃国揖斐庄・文明4前田家所蔵文書=足利義政、土岐深坂松寿丸に揖斐庄深坂保地頭職などの段銭等を免除し守護使不入地とす=土岐揖斐氏領
~~~*~~~
【荘園コード】
2208025
【国名】
美濃
【郡名】
大野
【荘園名】
饗庭東庄
【フリガナ】
アイバヒガシ
【重複コード】
2208020
【参考市町村】
【市町村コード】
【明治村字名】
【史料村郷名】
屋井郷
【領家・本家】
【初見年和暦】
元亨元年
【初見年西暦】
1321
【出典】
美濃秋山喜十所蔵文書
【遺文番号】
カ27810
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名→饗庭庄=宣陽門院領=地頭、佐々木定綱、承久後は土岐氏=土岐国綱子国行の子孫、東庄内屋井郷を相伝し、屋井氏を称す
【備考】
→2208020饗庭庄
~~~*~~~
【荘園コード】
2211002
【国名】
美濃
【郡名】
本巣
【荘園名】
生津庄
【フリガナ】
ナマヅ
【重複コード】
【参考市町村】
本巣郡穂積町
【市町村コード】
21423
【明治村字名】
生津・上橋本・柳一色・祖父江
【史料村郷名】
東方・今蜂村・仲林寺・北方
【領家・本家】
一条院領・近衛家領・摂関家領・相国寺領
【初見年和暦】
寛喜二年
【初見年西暦】
1230
【出典】
近衛家文書・九条家文書・今昔物語・蜷川家文書・石清水八幡宮文書・海蔵寺文書・蔭涼軒日録・北方町大井神社蔵棟札(天正13,9,6)
【遺文番号】
カ7631・カ22196
【記録類】
『百錬抄』寛喜2,6,10・『兼宣公記』応永元,11,4・『蔭涼軒日録』長享2,5,18
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=長良川支流糸貫川左岸、河度輪中=建長5近衛家領目録、京極殿領内=嘉元3摂録渡庄、法成寺末寺仲林寺生津庄内=地頭土岐=穂積町、北方町の大字
【備考】
摂録渡庄録=法成寺末寺=美濃国仲林寺、生津庄内・応永1兼宣公記=近衛良嗣、広橋兼宣を同家年預と当庄東方奉行に任ず
~~~*~~~
【荘園コード】
2213001
【国名】
美濃
【郡名】
方県
【荘園名】
鵜飼庄
【フリガナ】
ウカイ
【重複コード】
【参考市町村】
岐阜市
【市町村コード】
21201
【明治村字名】
折立・黒野・下鵜飼・小野・古市場・今川・交人・洞・御望
【史料村郷名】
西庄・上三ヶ村・下・南方
【領家・本家】
七条院領・皇室領・相国寺領(地頭職か)・鹿苑院領・林光院領
【初見年和暦】
建保三年
【初見年西暦】
1215
【出典】
長門熊谷家文書・東寺百合文書・東寺文書・熊谷氏文書・季瓊日録・佐々木文書・蔭涼軒日録
【遺文番号】
カ2186・カ3771・カ3772・カ29245・カ29480・カ31415
【記録類】
『蔭涼軒日録』永享9,6,15・長享2,7,5・延徳4,5,10
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=伊自良川と板尾川に挟まれた肥沃な平地=安貞2七条院領目録、地頭相論、山野検断と魚年貢の事=地頭職は山内のち本郷、南北朝以降は熊谷、土岐高
【備考】
→2213005「鵜飼西庄」参照
~~~*~~~
【荘園コード】
2216006
【国名】
美濃
【郡名】
武芸
【荘園名】
武義庄
【フリガナ】
ムゲ
【重複コード】
2216021 2216022
【参考市町村】
加茂郡七宗町
【市町村コード】
21504
【明治村字名】
栗原・武儀倉・広見
【史料村郷名】
神淵郷・野所郷・弘見郷・加藤郷・安郷・栗原
【領家・本家】
藤原忠通領・近衛家領・摂関家領
【初見年和暦】
保元元年
【初見年西暦】
1156
【出典】
天理図書館所蔵文書・近衛家文書・臨川寺重書案文・古今消息集・明智系図・兵範記裏書・早稲田大学所蔵文書・土岐文書
【遺文番号】
ヘ2847・カ7631
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
荘園志料=ムゲ武義、武気=康永3初見、上保内武儀倉・角川地名→武儀庄(七宗町)=ムギ、武気庄とも=保元1藤原忠通書状案初見=建久5近衛家領、京極殿
【備考】
七宗町〜上之保村〜武儀町
~~~*~~~
【荘園コード】
2218007
【国名】
美濃
【郡名】
賀茂
【荘園名】
飛騨瀬庄
【フリガナ】
ヒダセ
【重複コード】
【参考市町村】
関市
【市町村コード】
21205
【明治村字名】
肥田瀬
【史料村郷名】
【領家・本家】
後宇多院領・皇室領・昭慶門院領(庁分)・西園寺家領
【初見年和暦】
嘉元四年
【初見年西暦】
1306
【出典】
竹内文平氏所蔵文書・御領目録・西園寺家文書・徳川黎明会所蔵文書・京都大学所蔵文書(古文書纂)・柳原家記録・備藩国臣古證文
【遺文番号】
カ22661
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=肥田瀬、長良川支流津保川流域、古代の保津川渡河点=嘉元4昭慶門院領、西園寺実兼知行、年貢無沙汰=以後、西園寺家知行=地頭、土岐肥田瀬の名
【備考】
カ22661嘉元4昭慶門院御領目録=庁分、飛騨瀬庄=御管領、但今出河入道相国知行、不及御年貢沙汰、亀山院御時始拝領之
~~~*~~~
【荘園コード】
2219004
【国名】
美濃
【郡名】
可児
【荘園名】
久久利庄
【フリガナ】
ククリ
【重複コード】
【参考市町村】
可児市
【市町村コード】
21214
【明治村字名】
本郷・丸山・佐渡・原見・平柴・我田・酒井
【史料村郷名】
【領家・本家】
後宇多院領・皇室領・歓喜光院領
【初見年和暦】
嘉禎四年
【初見年西暦】
1238
【出典】
美濃春日神社文書・竹内文平氏所蔵文書・昭慶門院御領目録・三千院文書
【遺文番号】
カ5271・カ22661
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=古くクグリともいい、泳とも=可児川支流久々利川上流域=嘉禎4官宣旨春日社領中村郷南堺に初見=嘉元4昭慶門院領目録、歓喜光院領、生田姫君知
【備考】
土岐頼清孫行春流土岐久々利氏の本貫地・嘉元4昭慶門院御領目録=歓喜光院領=生田跡、美濃国久々利庄=牛(生)田姫君・承鎮法親王附属状(三千院文書)(正中2,11,25)には「新延命院領新久々利庄」あり、両者の関係は不明確・→2219017「新久久利庄」参照
~~~*~~~
【荘園コード】
2219007
【国名】
美濃
【郡名】
可児
【荘園名】
池田御厨
【フリガナ】
イケダ
【重複コード】
【参考市町村】
多治見市
【市町村コード】
21204
【明治村字名】
池田
【史料村郷名】
長瀬郷・東池田郷
【領家・本家】
伊勢神宮領・内宮領
【初見年和暦】
建久三年
【初見年西暦】
1192
【出典】
神宮創書・神鳳鈔・神領記・神領記一本
【遺文番号】
カ614
【記録類】
『氏経日次記』永享4,6,1
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=土岐川流域、和名抄可児郡7郷の1=建久3神領注文、給主大皇后宮職=西濃池田庄に対し東池田と称し土岐東池田氏あり
【備考】
カ614建久3神領注文=内、給主大皇后宮職、供祭物上分八丈絹6疋、紙50帖・神鳳抄=内宮67町300歩、上分田6町、段別150文充、八丈絹6疋、紙50帖
~~~*~~~
2220001
【国名】
美濃
【郡名】
土岐
【荘園名】
土岐庄
【フリガナ】
トキ
【重複コード】
【参考市町村】
瑞浪市
【市町村コード】
21208
【明治村字名】
土岐口
【史料村郷名】
【領家・本家】
【初見年和暦】
文和元年
【初見年西暦】
1352
【出典】
舟木系図
【遺文番号】
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=なし→土岐駅(瑞浪市)=延喜式東山道美濃8駅の1、土岐郡家とともに瑞浪市小田町付近の他、同市釜戸町字宿説などあり
【荘園コード】
2220001
【国名】
美濃
【郡名】
土岐
【荘園名】
土岐庄
【フリガナ】
トキ
【重複コード】
【参考市町村】
瑞浪市
【市町村コード】
21208
【明治村字名】
土岐口
【史料村郷名】
【領家・本家】
【初見年和暦】
文和元年
【初見年西暦】
1352
【出典】
舟木系図
【遺文番号】
【記録類】
【関係文献】
無
【地名辞典】
角川地名=なし→土岐駅(瑞浪市)=延喜式東山道美濃8駅の1、土岐郡家とともに瑞浪市小田町付近の他、同市釜戸町字宿説などあり
【荘園コード】
~~~*~~~
他にもあるが省略。
この中で、気になったのが「饗場東庄」の『承久後は土岐氏=土岐国綱子国行の子孫』の一文。通し字の「国」。光基の弟に「国時」がいる。
しかも、佐々木定綱の名も出てきている。