★★★★
2002年
監督:
原田眞人
出演者:
役所広司
宇崎竜童
伊武雅刀
長野の山荘に連合赤軍が管理人の妻を人質に立てこもった『あさま山荘事件』を描いた作品
事件そのものの生々しさよりも、当時の長野県警と警視庁本部の対立からくる事件現場の混乱ぶりが描かれている。
警視庁側の視点からみた作品になっているので、この映画を見た長野県警は憤慨したに違いない。
多分監督は、こういうところを描きたかったのだろう(警察組織の滑稽さや)
それにしても、役所さんはいい役者だ。(シャルウィダンスを見てからファン)
ダンディズムで、ちょっと情けなくてひょうひょうとした役が良く似合う。
当時、わたしは小学校1~2年でこの事件をリアルタイムでテレビで母と見ていた。
突入作戦の秘密兵器の鉄球をクレーンを使って山荘の外壁を壊すシーンを思い出すとき、
札幌冬季オリンピックのテーマソングになっていた
トワ・エ・モアの「虹と雪のバラード」のメロディが頭の中を回りだす。(時期が同じころだった)
連合赤軍による、あさま山荘事件。
1972年(昭和47)に起きたこの事件では、連合赤軍のメンバー5人がライフル銃などで武装し、長野県軽井沢町の山荘に人質をとって立てこもった。10日間に渡る銃撃戦の末、全員逮捕されたが、警察官2人と民間人1人が死亡し、27人が負傷した。
軽井沢駅から約7キロ離れた河合楽器の保養寮「浅間山荘」に押し入り、同施設の管理人の妻を人質にしてたてこもった。
たてこもった連合赤軍はバルコニーに畳などでバリケードをつくり、朝から断続的に猟銃を発射するなどして、ろう城を続けた。
写真は、バリケードのかげで見張りをする男たち。右の男は銃らしいものを持っている
カメラマンは超望遠レンズを付けたカメラを土のうの後方に構えて、「浅間山荘」の下に陣取り、逮捕の瞬間を狙い続けた
写真は、浅間山荘で逮捕され、連行される5人のうちの1人、坂東国男容疑者。坂東容疑者は75(昭和50)年のクアラルンプール事件で「超法規的措置」により釈放され出国、77(昭和52)年にダッカ事件を起こし、国際手配され、今も逃亡中
この事件で警察は死者2名重軽傷者24名を出しているため
立て篭もり犯人である坂東に対する警察の意識は日本赤軍の国際指名手配犯の中でもかなり強い。
警察関係者の中には「坂東國男が逮捕されて裁判が終わらない限り、あさま山荘事件は終わらない」と考えている者もいる。
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