11月28日、愛知県豊橋市の葦毛湿原から静岡県湖西市の新所原へ、県境の湖西連峰を横切る山旅をしてきました。
葦毛湿原を出発したのは9時30分。湿原入口にはこれからのコースを示す案内板があります。
湿原入口の案内板
湿原は歩く人も少なく、晩秋の風情です。湿原を横切り、遊歩道の終端からTV中継所を目指して登り始めます。
葦毛湿原と遊歩道
勾配の緩い、歩きやすい遊歩道を小一時間歩くと二川からの登山道に出会います。その手前から、時おり目指す神石山も見えます。
登山道から神石山方面を望む
尾根道を少し登ると、標高304mのTV中継所があり、太平洋方面の展望が広がります。そこからいったん下って登りかえしたところが座談山(標高309m)。
座談山山頂から見る太平洋方面の展望
ここの展望はTV中継所よりさらに良く、晴れていれば富士山も望めます。ここで地元の80歳になる IT さんにお会いし、山頂からの風景やこの付近の見どころを教えてもらいました。山頂に着いたときは雲が多く霞んでいて、富士山は見えるか見えないかというほど。下の写真の中央に良く見るとうっすらと富士の姿が認められます。
座談山頂上からの神石山と富士山方面
IT さんは毎日葦毛湿原から座談山を往復しているとのこと。手前のTV中継所で湿原に戻ってしまう人が多いので、「あと10分がんばってこの座談山まで来るように」といつも声をかけているそうです。 IT さんによると、愛知県で一番景色の良いところ、とのことでした。太平洋の手前には新幹線、在来線の電車や貨物列車が往復する姿が見え、小学生たちに教えるとみんなおお喜びすると話しておられました。
11時20分、IT さんと別れて神石山に向かいます2つほどピークを乗り越すと普門寺峠。普門寺まで600mの道標があり、右手に下りてみました。意外に急な下りですっかりふもとへ下りきったと思われるところに普門寺が。11時55分着。駐車場もあり参拝の人が行き交っています。
普門寺山門
普門寺の建物と紅葉
境内は紅葉の盛りで、建物のたたずまいと溶け合わさってなかなか見事です。淡いピンクの桜がつぼみをつけていました。
普門寺境内の紅葉
山門脇の桜のつぼみ
20分ほど境内を散策して再び普門寺峠へ。峠へ戻って県境尾根伝いに神石山へ向かいます。あとでわかったのですが、峠を経由せず、直接神石山山頂に向かう道もあるようです。山頂には13時少し前に着きました。
神石山山頂からの富士山
ここでお湯を沸かして昼食。この頃になると富士山に陽があたり、時おり真白な姿を見せるようになりました。
13時35分、山頂を発って梅田峠への尾根道を下ります。途中ラクダ岩、仏岩がありますが、仏岩に着いたとき、ちょうど富士が真白な姿を浜名湖の向こうにあらわし、この日一番の眺めを見せてくれました。
仏岩から浜名湖越しに富士山を見る
この仏岩までは、今年1月に梅田親水公園から妻と二人で登りました。そのときよりもはっきりとした富士の姿でした。
富士山のズームアップ 手前左に三岳山と浜松風力発電所の風車群
さらに下って梅田峠を越え、嵩山(すやま)へ立ち寄ります。ここからは浜名湖の向こうに浜松市とアクトタワーが間近です。
浜松市とアクトタワー
嵩山で10分ほど最後の展望を楽しんだあと、14:55出発、再び梅田峠に戻り、梅田親水公園への下山路をたどります。親水公園登山口着は15時10分、ここからさらに町中の道を25分ほど歩いて新所原駅に着いたのが15時35分、45分発のJRで豊橋駅へ。豊橋駅からは久米峠口行きのバスにスムーズに乗り継ぎ、30分ほどで葦毛湿原入口のバス停へ。バス停から駐車場へは徒歩5分ほど。16時35分、無事車に戻って自宅へと向かいました。
全行程は10kimほど。少し風が強く、前半は雲が多かったものの午後からは晴れて富士山も見え、普門寺の紅葉も秀逸で変化にとんだ良い低山歩きができました。