赤石小屋の朝食は4時半から。日の出前の東の空が食堂から見えます。シルエットになって見えるのは奥秩父方面。瑞牆山、金峰山が見えています。
赤石小屋食堂・窓からの朝景 奥秩父の山々がシルエットで浮かぶ
写真左手、シラビソの木のすぐ右のピークが瑞牆山 その右に金峰山、北奥千丈岳と続きます。
小屋の前に出ると、昇った朝日に赤石岳が赤く染まっています。5時半には山頂に向かって小屋を出発しました。
朝日に染まる赤石岳 -赤石小屋より
4~50 分ほど登ると樹林が切れて、このコース初めての素晴らしい展望が開けます。 標高 2720m の富士見平です。
富士見平 遠景は聖岳(左)と赤石岳(右)
振り返ると、その名のとおり、富士見平からは大きな富士山が見られます。このコースで初めて出会う富士山の姿です。
富士見平から見る富士山 右手前は椹島南にある山、生木割 (朝6時)
写真の富士山左下、雲海の海面に沈むようにかすんで見える山は山梨・静岡県境の毛無山です。
富士見平で撮ったパノラマ写真
私のデジカメには”パノラマ撮影”という機能があります。上はその機能を使って撮った写真。ダウンロードして拡大表示するか、ブラウザ画面表示を200%以上にしてご覧ください。
富士見平から2時間余りで主稜線に達し、赤石岳と小赤石岳の分岐に出ます。ここで初めて、西側の展望が開けます。
赤石岳と小赤石岳の分岐から見る西側の眺望 雲上遥かに穂高・槍の姿が
ここから赤石岳山頂まではもう一投足です。およそ30分弱で登り、9時過ぎには山頂に着くことができました。
分岐から赤石岳頂上へと続く稜線上の道
以下の3枚は山頂からの眺望です。まず、北には仙丈ケ岳、北岳へと続く南アルプス主稜線上の山々の姿が雄大です。とりわけ荒川三山(前岳、中岳、悪沢岳)は迫力があります。
赤石岳山頂から北方を望む 荒川三山と仙丈、北岳の姿が
悪沢岳の右手奥には今朝、小屋からも見えた金峰山など、奥秩父の山々が。朝9時ということで、この方面は少し雲が上がってきていますね。
奥秩父方面の眺め
聖岳方面の眺め
南を見ると、これから向かう聖岳の姿が圧巻です。南の主稜線上の山々、上河内岳、茶臼岳、光(てかり)岳も見えています。
赤石岳頂上手前からの富士山
富士山には左右から雲が上がってきて、頂上に着くころには頭だけを雲の上に残した姿になっていました。
頂上直下の赤石岳避難小屋
頂上から2~3分下ったところには赤石岳避難小屋があります。通常の食事は出ないそうですがカップ麺やレトルトカレーなどのサービスはあり、十分宿泊できる立派な小屋でした。北穂山荘より高い位置にあり、「日本で標高の一番高い営業小屋」と小屋の方は言っておられました。次回は是非ここに泊まり、朝夕の富士の姿などを見たいと思いました。
缶ビールを注文したら、「どちらへ下りるか?」と聞かれました。「百間洞」と答えると、1本売って下さいました。赤石小屋方面だと、途中危ないところがあるので、酒類の販売を断るそうです。
ビールでのどを潤し、昼食の弁当をゆっくりいただいて百間洞に向かいました。
赤石岳山頂からの眺望を動画にまとめ、YouTubeに投稿しました。
http://youtu.be/FiV5FCRfER4