田園 里山 野鳥そしてアルプスの山々

日進市と近隣の里山、春から秋にはアルプスの山々を歩いて感じたこと、考えたことなど・・・

入笠山から見える山々

2012年06月23日 | 山歩き

今年の梅雨はなかなかスキがなく、山に出かける適当な晴れ間を見つけることができません。2年前の梅雨の時期、天気図で晴れ間を何とか見つけ、2人で行ってきたのが入笠山です。

入笠山は標高1955m。名古屋からも東京からも行きやすい山で、眺望が良く、人気があります。特にこの時期はスズランが咲くことで、多少天気が悪くても登る人が多い山です。   2010年6月24日、朝4時に車で自宅を出発し、中央高速道経由で入笠山に向かいました。頂上直下の御所平に 7:15 着。8時前には山頂に立つことができました。

私たちが登った日は良く晴れていて、360度、ほぼ見える山すべてを頂上から見ることができました。

スズラン等の花の紹介は次回にして、今日は頂上からの展望を紹介します。撮影した写真に、カシミール3Dを使って、主だった山すべての名前を入れてみました。時計回りでぐるりと回ってみましょう。

           北には蓼科山から八ヶ岳の稜線が間近に見えます

              八ヶ岳の右には奥秩父の山々

            茅ヶ岳は百名山で有名な深田久弥終焉の地

 甲府盆地の右には富士山、そして南アルプスの山々、北岳は鋸岳に隠されています

        飯田盆地の陣馬形山、恵那山から中央アルプスへと続きます

                   中央アルプスから御嶽山

  御嶽山と乗鞍岳の間に、よく見ると白山が見えます。双眼鏡が要るかもしれません。

          そして焼岳から穂高、槍、大天井と続く北アルプス南部の山々

          さらに鹿島槍、白馬と北部の山々に続きます

美ヶ原、霧ヶ峰とまわり、蓼科山へと戻ります。蓼科山の左には白根山、四阿山も見えます。

それぞれの山のズームアップは YouTube の動画でご覧下さい。

      http://youtu.be/L2P6MPMuDT4

    

 


岩殿山と高畑山の仙人

2012年06月18日 | 山歩き

6月15日、名古屋から塩尻・中央線経由で東京へと、鈍行列車乗り継ぎの旅をしました。大月で途中下車、駅から岩殿山を往復しました。

 国道139号の陸橋上(JR中央本線の跨線橋)からの岩殿山 -鏡岩が正面に見える

桂川にかかる高月橋を渡り、丸山公園を経て頂上まで約1時間。標高差 270 m の単調な登り道です。頂上に着くまで知らなかったのですが、標高は 634m、なんとスカイツリーの高さと同じなのです。

                 岩殿山頂上・展望台にある看板

頂上からは、晴れていれば富士山が見えるのですが、この日は残念ながら雲の中でした。

             岩殿山頂上・展望台から高畑山方面を望む

すぐ足元に中央自動車道が見えます。桂川、JR中央本線の向こう側に、昔登った高畑山と倉岳山が見えます。”昔”というのは40年以上も前、大学生だった頃のことです。東京・杉並区に住んでいたので、この辺りの山をちょくちょく日帰りで歩きました。

高畑山には思い出があります。ひとりで、高畑山から倉岳山を歩いた時、”仙人”に出会ったのです。正確に何年だったか忘れてしまいましたが、大学生のときでした。小さな小屋があって、薄汚れた白い服を着た妙なおじいさんがいたのです。自ら仙人と名乗っていろんな話をしてくれました。一つだけ覚えているのは、”我々が住んでいるのは「地球」ではなく、「宇宙移動球」である、「宇宙移動球」と呼ばなければいけない”という話です。”人間は宇宙に生きる生命体”という意味のことを力説されたことを覚えています。

もう一つ覚えているのは、小屋の近くにちょっとした崖があり、其処に突き出した木に縄をかけてブランコが作ってありました。その縄にぶら下がって崖に飛び出し、戻ってくると、ブランコに結んであるおもりのようなものが地面に置いた空き缶のどれかに入るのです。どの缶に入ったかで”君の将来が占える”と言って、ブランコに乗せられました。結果で何か言われたのだと思いますが、それは忘れてしまいました。高畑山の登山コースガイドには、今でも ”仙人小屋跡” の場所が載っています。

この仙人は私が出会って数年後には亡くなっていたようです。昨年9月のテレビ東京、”アド街ック天国”で、仙人の話題が取り上げられています。

http://www.tv-tokyo.co.jp/adomachi/backnumber/20110917/38346.html

下山の途中、山麓の丸山公園にある”ふれあいの館”に立ち寄りました。大月出身の山岳写真家、白籏史朗(しらはた しろう)氏の撮影した”秀麗富岳十二景”の美しい写真が展示されています。

http://www.yamanashi-kankou.jp/kankou/spot/p2_3268.html

入口のスタッフの人と高畑山の話をし、仙人に会ったことを話すと、「小学生のころ話に聞いていたけれど、大月の人以外で仙人に会った人に会うのは初めて」と驚いていました。

                   頂上にある岩殿城の説明板

       城主小山田信重が織田に寝返り、武田家滅亡の決定的要因となった

長くなったので写真だけにしますが、岩殿山は武田家滅亡とも関わりの深い岩殿城のあったところとして、歴史的にも興味深い山です。

大月は最近、”笑点”の人気者、三遊亭小遊三師匠のふるさととして有名になりつつありますが、この岩殿山をはじめ、美しい富士山の景観を眺められる魅力的な町のひとつであり、私にとっては仙人と巡り合った懐かしい地でもあります。

   

 


馬場島から中山に登る -剣岳の展望台-

2012年06月14日 | 山歩き

中山は標高 1255m 。3年前の5月下旬、剣岳を間近に眺めるこの山に登りました。残雪の剣岳の姿と鳥の声の素晴らしさが印象に残る山行でした。春のこの時期に良い低山のひとつとして紹介します。

                     中山山頂からの剣岳

                       登る途中、 1100m 付近から見る剣岳

中山は道もよく整備されて登りやすい山ですが、登山口、馬場島(ばんばじま)のキャンプ場までの公共交通機関はなく、アプローチはどうしても自家用車かタクシーになります。

この日は富山のホテルを朝4:40に発ち、車で馬場島に向かいました。登山口に着いたのは5時半、尾根道経由で山頂に向かいました。

                      立山杉の大木

少し登ると立山杉の大木が次々と現れ、壮観です。木の間ごしに剣岳の姿も見えだします。

  

       馬場島方面を望む                      山頂の案内板

1時間半ほどで頂上に着きました。山頂からは剣岳と早月尾根が間近に見られます。

   

            剣岳から三ノ窓、大窓へと続く尾根 -中山山頂より-

中山の山道には野鳥が多く、登山口から山頂、小糸谷経由で馬場島キャンプ場に下山する間、美しい囀りを聴くことができました。当時私が判別できたのは、コルリ、コマドリ、そしてヒガラ、シジュウカラなどのカラ類。立山川の河原に戻ってからは、ミソサザイ、キセキレイの姿も見かけました。そのほかにも名前のわからない様々な鳥の声が聞こえて来ます。

山頂付近からの眺望と鳥の声を、動画としてアップしました。

    http://youtu.be/FyAFEH_3rF8

この動画の最後の部分、名前のわからない鳥の声がコルリに重なって聞こえます。日進、東郷では、よく、コジュケイが ”チョットコイ、チョットコイ” と大きな声で鳴いているのを聴きますが、中山で聞いたこの鳥は ”コッチヘオイデー” と繰り返しているように聞こえます。いろいろ調べてはいますが、何の鳥かいまだにわかっていません。

尾根道経由を登り、小糸谷へ下りるコースは私の足でも休憩時間を除いて4時間弱。手頃な山と言えます。富山から近く、魅力にあふれた中山には、春のこの季節や、秋の紅葉の頃、再び訪れてみたいと思っています。

   

 


折戸川のヌートリア

2012年06月12日 | 野生動物

折戸川の、野方橋から神明社に至る一帯は、野鳥や野生動物がほかの場所より少しだけ濃いところです。イソシギ、カワセミ、カルガモの巣も、おそらくこのあたりに多いと思われます。

      野方橋から神明社間・折戸川沿いの道  左:5月6日    右:6月3日

5月の初めまで、雑草の丈はくるぶし以下でしたが、このところは急速に丈が伸びて、胸までの草をかき分けて歩くこともあります。

5月28日朝のウォーキングのとき、ここで1匹のヌートリアを見かけました。向う岸でしたが、かなり近づいても逃げることなく、一心不乱に川岸の草を食べ続けています。

その様子をYouTubeにも投稿しました。

    http://youtu.be/-fWvwl_SRQQ

ヌートリアは南米産の大型のネズミの一種。体長は40 ~ 65 cm くらいになります。その毛皮は保温性に優れているので、第二次大戦中に軍服に利用することを目的とし、ヌートリアが大量に輸入され、飼育されるようになりました。戦後は需要がなくなったので処分されましたが、一部が野生化し、今日に至っています。

繁殖力が強く、草食で稲などの農産物を荒らすため、「特定外来生物」に指定されて、状況によっては捕殺の対象となっているようです。一方では、ヌートリアが日本に入ってきた経緯などを考慮し、「暖かく見守っていこう」という団体もあります。こうした外来種について、兵庫県立・人と自然の博物館のスタッフの方は、「いない方がよい生き物」という考え方もありうるがその場合でも「個々の生き物の命は同じだけの重さを持つのだと知って対応するべき」と、慎重な意見を述べられています。「人間の都合だけで、安易に新たな帰化動物をつくり出さないことが大切」とも言われており、説得力があります。

YouTube などを検索すると京都の鴨川にもヌートリアがたくさんおり、観光客が与える餌に集まってきて「人気者」になっている状況もあります。環境省は外来種による被害を予防するための三原則として、(1) 日本に「入れない」、(2) 飼っているものを「捨てない」 、(3) 他の地域に「拡げない」、を掲げています。「拡げない」ためには、人に慣れ、かわいいからといって、安易に餌を与えるような行為は慎んだ方が良いように思われます。

現在ヌートリアが多く生息している地方は岡山県と関西方面です。3月9日付のブログにも書いたように、日進で頻繁にヌートリアを見かけることはありません。今回折戸川で出会う前には、この3年間、岩崎川、天白川で3~4回、高松池で1回泳いでいる姿を遠くから見た程度です。ヌートリアが増加している様子は今のところありません。今後も慎重に見守っていきたいと思っています。

   

 

 


金星の太陽面通過  -日進市にて

2012年06月06日 | 日記

6月6日の午前中、金星の太陽面通過が見られました。日進は曇りで、日の出からずっと太陽は雲の中。それが9時を過ぎたころ、、雲が切れてようやく太陽が顔を出しました。約30分ごとに撮影したもののうち、いくつかを下に載せておきます。

 

                09:30                                   10:16

 

                 11:50                                      12:44

 

                13:17                                        13:29

金星が徐々に動いていく様子が見られます。ただし、三脚が固定できなかったため、北の方角はコマごとに異なっています。

よく見ると、黒点も4つほど見えます。フィルターとして用いたのは日食観察用に販売された黒い下敷きで、平面度はよくないのですが、何とかこれだけ写りました。

ここに載せなかった残り6枚を加え、12枚を並べて YouTube に投稿しました。

      http://youtu.be/DQACWo2Top0