4月27日、御厩野(みまやの)林道から鞍掛峠を経て三国山・白草山の長野・岐阜県境尾根を歩いてきました。
林道は標高1100mあたりにゲートがあり、そこからは約1時間余りの林道歩きになります。
林道のゲート 鍵がかかっていますが人は通れます
朝7時半、ゲート前に駐車して歩き始めました。移動性高気圧が張り出してくることを期待していたのですが、時おり青空が見えるものの雲が多い天気。
御厩野林道から鞍掛峠方面を望む
小雪もちらつきますが風はさほど強くありません。昨日からの新しい雪を被った木々が青空に美しく映えます。ヤマガラやコガラがしきりに鳴いています。
新雪の雪景色と野鳥のさえずりで林道歩きもなかなか楽しめました
コマドリの声も聞こえます。野鳥の写真を撮りながら、1時間半近くかかって鞍掛峠に着きました。
鞍掛峠 白草山への登山口
左手に、白草山への登り口が見えます。今日はまず、もう一つの目的地三国山へと向かいます。
三国山への尾根への取付きがわかりにくく、断念した人もいたようですが、今回は笹が刈られていてすぐにみつかりました。
三国山への登路 取付き。 写真は峠側から御厩野方面を振り返って見たところ。
やや左手から正面の崖上に登り、斜め左方向に進む。右手奥(写真ではかげになって見えない)からも登れるが勾配はきつい。赤いテープはそちらの登り口の灌木に巻いてあった。
取付き点から間もなくはっきりした道に
取付き点から5~60mも行くとこの写真のような、ヒノキの林間のはっきりした道が現れます。赤いテープの目印もあります。
この道を少し進んだところから笹のヤブ道になります。今は笹が刈り取られ、倒れたササを踏んで歩くようになり、大変歩きにくい道です。
笹薮に覆われた踏み跡をたどる
この日はご覧のように笹の葉に雪がのっていて、かき分けて歩くうちに全身ビショ濡れになりました。
それでも小一時間登って、ひと気のない三国山山頂(1611m)に到着。熱いお湯でコーヒーを入れてひと息つきました。
三国山山頂の三等三角点
ここは、信濃、飛騨、美濃三国の境。現在は岐阜県と長野県の県境上になります。連休初日ですが、人の来る気配は無く、、静かな時が流れています。
山頂から小秀山方面
枝に積もる雪が解けて落ちる音があたりに響きます。小秀山も雲の中。来た道を下って鞍掛峠に向かうと、県境尾根の彼方に白草山と箱岩山の姿が大きく見えます。
三国山から下山の途中、白草山、函岩山がよく見える
峠から反対側に登り返し、白草山へは歩きやすい山道、苦労させられたこれまで道とは地獄と天国の違いです。足が軽くなったような気がして快調に道がはかどります。
真冬から残る吹き溜まりの残雪 深さは50cm ほど
それでもところどころに冬を越した残雪があります。誰も通らないのか、自分の靴跡だけがくっきりと残ります。
林道に直接下りる道との分岐
ひとしきり登れば、登り下りの少ないほぼ水平な尾根道。1時間ほどで御厩野方面の林道に直接下りる道との分岐に着きます。ここには避難小屋が建っていますが、道標はこわれてありませんでした。
さらに登ること20分弱で白草山山頂(1641m)に到着。ここはさすがに人気の山で、この日初めて4パーティ18人に会いました。ほとんどが反対側の乗政から登ってきた人たちでした。
白草山山頂から小秀山を望む
到着した時は小雪が降っていましたが、すぐに霧が晴れて、小秀山と先ほど登った三国山が良く見えます。
御嶽山は雲に隠れています
残念ながら御嶽山は雲の中。30分ほど付近を散歩し、来た道を鞍掛峠へと戻りました。
県境尾根・三国山と歩行ルート
最後に、鞍掛峠から白草山方面に少し登り、三国山方面を振り返った時の写真とルート図を載せておきます。左の写真、樹林帯と笹原の境界を先ほどの笹薮の悪路が通っています。
弱い冬型と寒気がまだ残っていたためか、青空が見えたかと思うと小雪やあられが降ったりして天候の不安定な日でした。遠くの山は見えなかったものの、静けさと面白い天気を楽しんだ山歩きでした。