システム担当ライブラリアンの日記

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2014.4.21付け朝日新聞の投書欄に、私の投稿が掲載。論文の書き方指導を大学で

2014-04-23 22:26:20 | ユーザサービス一般
2014.4.21付け朝日新聞の「声」(投書)欄に、私の投稿が掲載されました。

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「論文は構造を考えて執筆を」

 「論文の書き方」を巡る投稿が続きました。3月22日の投稿で大学生が「書き方の指導体制の強化」を訴え、4月2日の投稿では教員の方が「学問分野により書き方が異なる」「自分で習得を」と主張されています。

 論文を書く時に大事なことの一つに「構造的に書くこと」があります。論文全体はもとより、各段落を構造的に書くことが、学問分野を超えた論文執筆の基礎ではないでしょうか。この方法を大学で指導すべきでしょう。

 私は勤務校で人前で話すためのプレゼン講習会の企画や、講師を担当してきました。プレゼンの「型」を習得することで、受講者から「上達感が得られた」という声もあります。論文の書き方にも「型」があり、その基礎を習得すべきではではないでしょうか。

 書き方の基礎まで学生の自主性に任せるのは、練習もなしに自動車を公道で運転させるのに近いと思われます。
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ちなみに、私が提案したタイトルは「論文の書き方 指導の広がりを」でした。

3月22日の投稿では、大学生が
「学生としては大学の指導体制の強化を求めたい」
「肝心の論文の書き方を学ぶ機会が極めて少ない」
という投稿がありました。

4月2日には、教員が
「学問分野により論文の書き方や作法は大きく異なる」
「決まった方法で教えることが困難」
「自ら深めたい分野の本や論文を読み、その書き方を身につけていくことが学生に求められる姿勢」
「大学教員は研究教育者として学生を指導する立場」
と理解を求めておられました。

投稿に至った背景は次のようなものです。

書き方の指導については、国内では小中高に大学でもきちんとした指導は広がっていません。北米では違います。

書く時の構成も、国内ではほぼ習いませんが、カナダのブリティッシュコロンビア州で育った方から Five by Five, five paragraph esssay のことなどを伺うと、導入(問題提示やつなぎの文章)→1つ目の論点...という基礎的な構成を学習していることが伺えます。

そして、なにより、国内で書き方の指導が広がりつつあり、大学教員の「教育者」としての立場も注目される中、これは一般的な場面で問題を提起するのも大事だと考えたのです。

ほんとーに、国内では「(論理的に)書く」「(論理的に)話す」ことが弱いということに気付く人が増えて、色んな取組が広がってほしいと思います。自分達だけを見ていると、それが(その程度が)普通と思ってしまいますし。
メディアも第4の権力か、課題設定機能だか、ともかく取り上げてほしいです。

グローバル人材などの話題はよく聞きますが、その辺りの違いも、差を埋める努力もなしに動いているとしたら、何十年か前に世界も知らずに戦争を拡大したことが重なって見えてしまいます。

この投稿がどれほどの力を持つのか分かりませんが、社会全体にも「書き方の学習って大事みたい」という認識が広がればよいと思います。
個人的にも、書き方の指導の広がりを強めるような動きを取りたいです。
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