BLOG 思い遥か

日々新たなり/日本語学2020

日本語の文章法

2021-03-03 | 日本語学2021

句法は漢文の影響を受け、文章法は言語学の影響と書いてきた。さらに、
さらには時代の影響に、概念が広がり、文章に構文、シンタクスをとらえようとする
とみてきた。
構文は文の構造に、シンタクスは文の意味に用語をとらえるようになってきている。
文章法は文章表現となって展開している。

森岡健二におけるコンポジション理論
2001/01/20 — そこ. で、彼の主張を追うことが、これからの文章表現指導の在り方を探る上で意味があると考え、森岡健二の ... 文章構成法 「文章作法 「作文法 、時によっては「文法」と同義に用いられることもある (中略)しかし、いず ... 広がっていったのであるが、コンポジション理論が輸入されるまでの時代背景に関しては、森岡は次のように分析している ... 森岡先生のコンポジションは、日本語を新しい方法によって分析し、その構成法をまとめて頂き 『作文』などという.
http://www.kokugokyouikushi.org/pdf/20010120_kitami.pdf

コンポジション理論の定義
森岡健二は、コンポジションを紹介するに当たり、次のように定義している。
 コンポジションという用語は、一般に日本語の「文章」あるいは「作文」と同じ意味で用いられることもあるし、また、 「文章構成法 「文章作法 「作文法 、時によっては「文法」と同義に用いられることもある (中略)しかし、いず れにせよ、コンポジションという名称が、表現の過程を、言語・線・色彩・韻律などの媒体によってとらえず 「構成す る ( t o  compose)という過程からとらえていることは明らかであろう。つまり、下位単位と上位単位を整備して、全体を構成するという本来の意義が強く生きていて、名称そのものが文章についての考え方や方法論を端的にあらわしているといってよい。要するに、コンポジションはその名の示す通り 「構成」という点から組織された文章表現の体系で、思 考も言語も符号も、表現過程に働くすべての要素が、その体系にとりいれられている。
 この定義は、表現を過程からとらえている点、しかも 「思考」との関連も謳っている点で画期的であった。



語法 句法 文法 文章法
2017-11-03 | 日本語文法

文法を用語にする分野を並べてみると、語法、句法、文章法をあげる。句法と、文章法とは文学における文法に関連する。あるいは、句法は漢文の影響を受け、文章法は言語学の影響を受けてとらえる。もと、語法は中国語の文法として見られたが、その見方考え方は日本語の文法をまずあらわしていた。語というとらえ方は、言との対応があり、古くに詞辞の大別を入れていたから、詩句、詞章、辞書などの呼称にそれぞれ、ことばを表している。こう見てくると、文には広く文学の用法があり、文法となるのは時代を見ていくと、下がって近代のこと、翻訳語としての概念が現れる。文章法には作文、作文作法、作文法、文章作法、文章構成法などの広がりがあり、漢語の影響にあったが、そこに文章表現として日本語法が唱えられるようになり、さらには時代の影響に、概念が広がり、文章に構文、シンタクスをとらえようとする。




3 コメント

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コンポジション (Maria)
2021-03-04 14:45:47
「コンポジション」とは、素敵なことばですね。
「文藝における構図」と解釈しました。

具体例としては、森 敦『月山』が挙げられると思います。
「長く庄内平野を転々としながらも、私は肘折の渓谷に分けいるまで、月山がなぜ『月の山』と呼ばれるかを知りませんでした。」という書きだしにおいて、「私」という主語をそこに置いたかというのは、おそらく「構図」にかかわることだと思います。
モンドリアンの「コンポジション」も連想してしまいました。
「長く庄内平野を転々とし」ていた「私」は、おそらく茫漠とした「主体性が定まらない」存在だったのに対して、「肘折の渓谷に分けいることで、t自身の主体性に立ち戻った」ということの表現なのではないか、と解釈しました。
どうでしょう。
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コンポーズ (ksk_ym)
2021-03-07 18:55:33
コンポーズという外来語は、
>コンポーズ[compose]
作曲すること。 作曲者をコンポーザー(composer)という。
という使い方で、次のようです。

Weblio英和対訳辞書での「compose」の意味
compose
詠む, 吟ずる, 吟じる, 組み上げる, 綴る, 作る, 造る, 創る, 書く, 詠ずる, 詠じる, 賦する
compose
形成する, 合成する, 組成する, 編成する, 〈作る〉・構成する, 作曲する
compose
コンポーズ
compose [write]
歌を詠む

それで文芸の構図とぴったしですね。森岡氏は、そう考えていないでしょうし・・・

はて、国語学者は、語学教育者として、コンポジションを作文構成にだけで用法を決めてしまったのは、カタカナ語の面白いところですね。元の語を連想しない。国語教師が構成のことにしているのはよいとして、ま、森岡先生と書いているところで、師であるのでしょう。

composition
語源
From Middle English composicioun, from Old French composicion, from Latin compositiō, compositiōnem.

compose
語源
Borrowed from Old French composer (“to compose, compound, adjust, settle”), from com- + poser, as an adaptation of Latin componere (“to put together, compose”), from com- (“together”) + ponere (“to put, place”)

ちなみに派生して次のも見えるので、ここは門外漢による検索でした。

コンピュータ用語
composition
対訳 構成
解説
An activity flow created from multiple actions. Composition is core to the Human Workflow Services system.

さて、>モンドリアンの「コンポジション」 は、美しい、と言って、画像検索を眺めています。

「長く庄内平野を転々としながらも、私は肘折の渓谷に分けいるまで、月山がなぜ『月の山』と呼ばれるかを知りませんでした。」
これは、「わたしが」を書いていてもよいので、
「(ワタシが)長く庄内平野を転々としながらも、肘折の渓谷に分けいるまで、月山がなぜ『月の山』と呼ばれるかを、[私は]知りませんでした。」
色合いがあるとしたら、
長く庄内平野を転々としながらも → 赤
肘折の渓谷に分けいるまで → 青
月山がなぜ『月の山』と呼ばれる → 黄
となる連想で、線はどう構成されるかなぁ。
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組曲「月山」 (Maria)
2021-03-23 13:35:20
> 色合いがあるとしたら、
> 長く庄内平野を転々としながらも → 赤
> 肘折の渓谷に分けいるまで → 青
> 月山がなぜ『月の山』と呼ばれる → 黄
> となる連想で、線はどう構成されるかなぁ。
 井上 謙先生は、恩師の一人です。理工学部で講義をしていると、教養課程においては国語国文学が軽んじられているのではないか?という理由もありましょうが、(皮肉ではなく、正直な話)熱心にご指導いただきました。
 新井 満の「組曲 月山」をレコード会社(死語ですね)に紹介したのは井上先生だそうです(本人談)。
 「線」があるとすれば、「文節」であるように思います。そうなると、「黒」がいいのではないかと。
 「黄」は五行思想からいうと「中央」「中心」なので、「述語」に割り当てるのは面白いかと思います。
 「白」は、主語かな?
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