雑記録X

備忘録

証拠のブレーキ痕は捏造確定!

2010-07-24 09:42:30 | 雑記録

証拠のブレーキ痕は捏造確定!

やはり高知県警はブレーキ痕を捏造していた。バスが動いていた証拠とされる道路上の模様は本当のブレーキ痕じゃないと断言しよう。

●ABSは10km/h以上で作動?
バスの抵抗
高知県警によると、バスは衝突して転倒した白バイを挟み込んだまま約3m前進し、急ブレーキで右前輪1.0m、左前輪1.2mの長さの連続的なブレーキ痕が生じた(前輪がフルロックした)とされる。ブレーキ痕が僅かに曲がっているのは、白バイの挟み込みによる引きずり抵抗(A)によって車体にヨーモーメントが生じたためとされているのだが?挟み込まれた白バイはバスのタイヤ回転を妨げていない。
以前の記事に書いたが、路面のブレーキ痕からスクールバスの速度が割り出せる。

証拠のブレーキ痕が自白
・ブレーキ痕の長さから計算すると、スクールバスの速度は13~14km/h
・白バイを引きずったとされる抵抗を考慮すると20km/hぐらい出ていた事になる
 
警察は前輪に「右1.0m・左1.2m」の連続したブレーキ痕が付いたとしている。しかし、実機で検証すると必ずABSが作動して前輪に連続したブレーキ痕が付かない。ブレーキ痕の付き方が大きく食い違うため、バスのABSが作動しないのかも大きな疑問点であった。このABSに焦点を当てて調べてみた結果、ABSが作動する事がはっきりしたのだ。

●ABS作動範囲が判明
ずっとくすぶっていた件だが、今回やっとスクールバスのメーカー(いすゞ自動車)に当該車のABS作動範囲を問い合わせてみた。その結果、当該車のABS は
10km/h以上で作動し、5km/h以下でカットされるという。

これは同社の「エルフやフォワードと同じシステムでありそれと同等」だという。

ABSの作動範囲というものは、乗用車もトラックやバスを問わずどの車でもほぼ同じである。一部の乗用車でブレーキ条件によって「5~7km/h以下でカット」という可変式があったぐらいだ。スピードが上がって10km/h以上でABSが作動可能になり、5km/h以下で作動がカットされるのが共通仕様と思ってよい。今回は念のために問い合わせてみた。ただし、裁判にするなら法的な手続きを取る必要がありそうだ。

制御切り替えポイントが上がりと下りで異なることを「ヒステリシス (Hysteresis) 」という。「ヒステリー」ではない(笑)作動切り替えポイントが1点だと、そのポイント付近でパラメータが上下すると、制御のON/OFFがふらつくことになってシステム制御上好ましくない影響が出るのだ。「ヒステリシス」は、制御の切り替えを安定させるために設けられる。

今回のケースで言うと、車速が10km/h以上になってABSが作動可能になると、車速が5km/h以下に落ちるまでABSは作動をし続けることになる。車速が5km/h以下というのは、急ブレーキでは静止する直前になり、ABSがカットされてブレーキ痕が付くのは十数センチ程度(これも実機検証で確認済み)。

●ブレーキ痕の長さからABS作動が立証された
車速とブレーキ痕の関係
路面摩擦係数に対するブレーキ痕の長さと車速の関係。μ=0.7でもABSの作動領域に入っていることが分かる。県警が言う「ABSカットによるタイヤロック」では十数cm程度のブレーキ痕しか付かないことも分かる(赤矢印部)。クリックで拡大。
関係がわかりにくいので、ブレーキ痕の長さと車速の関係をグラフ化してみた。

縦軸が速度で横軸がブレーキ痕の長さ。μ=0.7は乾燥舗装路の摩擦係数を示している。ブレーキ痕1.0~1.2mの縦線との交点を横にたどって横に見ると車速が分かる。乾燥舗装路で1.0~1.2mのブレーキ痕が付くときの車速は約13~14km/hとなる。

μ=1.4は通常の2倍の摩擦係数で、普通の状況ではありえない値。これは白バイを引きずった時の抵抗を2倍の摩擦係数とみなしているものだ。引きずり抵抗が大きいと、同じブレーキ痕の長さでも相対的に車速が高くなる。μ=1.4で1.0~1.2mのブレーキ痕が付く場合は約19~20km/hということになる。

いずれにしても、警察が証拠とした「ブレーキ痕」の長さから、バスがABSの作動範囲に入る速度であったことになるのは間違いない。

●ABS作動でブレーキ痕が否定できる
事故車両が約6m加速してABSが作動することは実証試験の結果とも一致する。すなわち、速度を変えながら何回やってもABSが作動するため、必ず「途切れたブレーキ痕」になるのだ。しかし、警察が撮影したブレーキ痕のようにフルロックして連続的なブレーキ痕にはならない。

とすると、警察が裁判所に提出した証拠写真は何だったのか?ということになる。

高知県警は「白バイを挟み込んでいないから条件が違う」と実証試験の結果を否定している。しかし、ABSの作動状況については、実証試験を引き合いに出さなくても警察が出した証拠写真からABSが作動していたことが判明したのだ。ABSは車輪速度に応じて制御するシステムのため、白バイの挟み込みは関係ない。むしろ、白バイの挟み込みは、ABSが効く速度域であったことを補強することになる。

●高知県警は墓穴を掘った
高知県警は公判で「フルロックするのはABSが低速で作動停止するため」としてきたがこれが崩された。メーカーから技術資料を入手すれば客観的な証拠になるだろう。

この件に関し、もう1段の突っ込みを入れるべき内容があるようだ。これについて、公表していいのか支援者の方に相談してみようと思っている。

いずれにしても、高知県警が追い込まれてきたことは確かだろう。いよいよ「ヒステリー」を起こすかな(笑)

最新の画像もっと見る