病の起源 アレルギー ~2億年目の免疫異変~ NHKスペシャル
シリーズ「病の起源」 第6集(最終回) アレルギー
花粉症・ぜんそくなどのアレルギー。20世紀後半、先進国で激増。花粉症だけで3800万人もの日本人が患う病となった。急増の原因は花粉・ダニの増加、大気汚染と考えられてきたが、意外な原因があることがわかってきた。 (番組ページより引用)
コメント: 番組では家畜との関係を扱っていますが、ペットとアレルギーの関係も何年か前に発表されています。しかし殆ど報道されなかった気がします。ペットを2頭以上飼うと、アレルギーになる確率が下がるなどといった論文です。テレビでも扱われた事は殆ど無いんじゃないでしょうか。スポンサーの製薬会社に遠慮してるんですかね。
ネットを探したところ一人の獣医さんが書かれていましたので、こちらで検索したpubmedへのリンクを付けて紹介しておきます。
猫・犬アレルギー患者のための戦略方法とは?http://www.petjpr.com/column/news-bin/Detail.cgi?rgst=00000224&CatgM=10
【参考文献】
「ペットが2頭以上いる環境で乳児期を過ごした子供は、喘息やアトピー性皮膚炎が発症する確率が低い傾向があった。犬や猫を1頭だけ飼っている家庭で育った子供では、ペットがいない家庭とアトピー性疾患の発症率は変わらなかった。
さらに、ペットが2頭以上いる家庭で育った子供は、犬や猫だけでなく、花粉やカビなど他の抗原に対しても他の子供より反応しにくかった。」
Ownby DR , Johnson CC , Peterson EL . Exposure to dogs and cats in the first year of life and risk of allergic sensitization at 6 to 7 years of age. JAMA. 2002 Aug 28;288(8):963-72.「猫と生活しているヒトはアレルギー性鼻炎とスギ花粉症の発生率が低かった。」
Kurosaka F, Nakatani Y , Terada T , et.al. Current cat ownership may be associated with the lower prevalence of atopic dermatitis, allergic rhinitis, and Japanese cedar pollinosis in schoolchildren in Himeji, Japan. Pediatr Allergy Immunol. 2006 Feb;17(1):22-8.「1歳未満で猫または犬を飼い始めた子供は7-9歳で鼻炎に、12-13歳で喘息に罹患する率が少ない」
Hasselemar B, Aberg N, Eriksson B, Bjorksten B Does early exposuere to cat or dog protest against later allergy development? Clin Exp Allergy 1999;29:611-7
Perzanowski MS , Ronmark E , Platts-Mills TA , Lundback B Effect of cat and dog ownership on sensitization and development of asthma among preteenage children. Am J Respir Crit Care Med. 2002 Sep 1;166(5):696-702.「母親に喘息の既往歴がない子供が、生後2~3ヶ月で猫と生活すると1~5才までの間に喘息となるリスクが少なくなるが、母親に喘息の既往歴がある子供が猫に暴露されると3歳以降に喘息となる可能性が高くなる。犬との生活(犬のアレルゲン)あるいは父親の喘息既往歴は子供の喘息や猫への暴露に影響を与えない。」
Celedon JC , Litonjua AA , Ryan L , Exposure to cat allergen, maternal history of asthma, and wheezing in first 5 years of life. Lancet. 2002 Sep 7;360(9335):7
柳田元大臣をどう思っていますか?最近お話しましたか? ( #wasahi live at http://ustre.am/dQM4)