昨日の続き。（6日に書いた文章に、7日朝までのニュースを追加）
権力者が世間様を騒がせ国民を不安に落としいれた時、普通はまず国民に謝罪するものだ。しかし過去の栄光が忘れられない「彼ら」は、自分たちがまだヒーローだと思っているらしい。
匿名の権力が暴走している
いつものことだが、マスゴミが検察の応援団になっている。「関係者によると」といった記名もソースも無い報道がほとんどであることから、連日リークを垂れ流していることがわかる。
「国家とメディアが合体した巨大な匿名の権力が暴走している」と書けば格好良く聞こえるが、何のことは無い。ネットで時々起こる、いわゆる「２ｃｈの祭り」と同じ事を、官僚とマスゴミが盛大にやっているのである。海外メディアでも government official said…などと匿名ソースの記事はあるが、マスコミが一斉に烏合の衆になる国は日本だけだろう。ついでに言えば、ネットに掲載したニュース記事を数日～1週間で削除するのも日本だけである。
右の画像は現在（3月6日正午）時点の状態。先日未明より約250件増えている。
現在のニュースのキーワードは、「ダミー」「違法献金」である。これらは断定的に使われており、中には「裏献金」と書いている頭の悪いメディア（FNN、毎日）もある。政治資金報告書に記載された「表の献金」であり、裏献金ではない。いつものことだが、マスゴミは「推定無罪」をすっかりお忘れのようだ。
そして小沢に「説明責任を果たせ」といっている。彼らは小沢が謝罪しなかったのが気に入らないのだろう。不祥事を起こした企業のトップが一列に起立し、記者の前で「申し訳ございませんでした」と謝罪する総バカ国家で胡坐をかいているマスゴミならではの発想だ。小沢は会見で自分の主張を語り、あの時点での説明責任は果たしている。
説明責任があるのは誰だ
確かに小沢は限りなく怪しい。長年の事だから西松の件は承知の上だった可能性は高い。しかし匿名というバリアの向こう側に隠れ、勝手な裁量で権力を振り回している検察は、主権者たる国民にその根拠を説明する義務がある。
検察は時効を理由にしているが、そんなものは建前だろう。ライブドアや耐震偽装で明らかなように、特捜は「確たる証拠」ではなく、「絵」ができた時に動くのである。いったん逮捕して容疑者を社会から遮断してしまえば、あとは絵にあわせた情報を味付けしてリークしていくだけだ。絵にどうやっても合致しなくなった場合、関係者を別件逮捕しあること無いことをリークして「絵」に合わせるのだ。これはまさに官僚の無謬性であり、耐震偽装事件はその良い例である。
金額は関係ない
そもそもこの献金は、日歯連闇献金事件などと違い、表の献金である。政治団体を間に挟む手法は、自民党幹部議員も普通にやっていることだ。金額も、１０数年間で３億円に過ぎない。今回秘書逮捕の対象になったのは2,100万円だ。（昔の話だが自民党議員の金の使い方がわかるコラム（記事１、記事２）がある。）
自民党は金額が少ない、立件しづらい等の話が出ているが、金額と違法合法は無関係であり、立件しづらいとはつまり巧妙であるということだろう。今まで領収証も公開しない連中をさんざん見逃しておいて何を言っているのか。9月には総理になると思われる野党党首の第一秘書をいきなり逮捕し強制捜索し、政治をかき回し、世間様を騒がせたことについて検察はまず国民に謝罪するべきだろう。
絵はどこまで描かれているのか
起訴期限までに、秘書の自白「小沢も知っていた」がリークされる可能性は少なからずある。すでに絵に描かれていると考えるのは不自然では無いからだ。
しかし本来これは、特捜部が強制捜査するほどの大きな案件ではない。検察が原発利権に手を入れる度胸があるとも思えない。それでもやったということは、大規模な組織的犯罪が後ろに控えているか、小沢の手法がとてつもなく悪らつであるか、自民党に複数の逮捕者が出るか、そういった絵が描けていなければならない。
その見込みなしに小沢の逮捕だけで終わるとしたら、国策捜査という誹りは免れないだろう。
補足
ここで書いた「絵」の話は、下の関連記事にある朝生でも出てきます。
現在（7日15:45）、自民議員に飛び火などの報道がありますが、検察が動くまでは無視でいいでしょう。
以下、目についた報道を追記。記事は一部を引用。
- 民主、漆間氏とみて追及へ 「自民立件ない」発言の高官 （朝日3月 7日3:00）（魚拓）民主党はこの政府高官を元警察庁長官で官僚トップの漆間（うるま）巌官房副長官とみて、週明けの国会で追及する。
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- ヒューザー元社長 ２審も有罪 （NHK 3月6日） （魚拓） ←偏向報道東京高等裁判所は、偽装を知りながら販売を指示したのは明らかだとして、１審と同じ執行猶予の付いた懲役３年を言い渡しました。
- ヒューザー小嶋元社長、二審も有罪 検察の控訴も棄却 （朝日 3月6日）（魚拓）東京高裁（門野博裁判長）は６日、被告、検察双方の控訴を棄却した。 ０８年３月の一審・東京地裁判決は、小嶋被告に詐欺行為に対する「弱い故意」があったとして懲役３年執行猶予５年（求刑懲役５年）とした。 一審の途中で弁護側は、小嶋被告が営業担当者に携帯電話で話す様子を録音した音声データを証拠として提出。録音内容に基づいて「引き渡しの中止を指示していた」と主張したが、一審は音声データを証拠採用しなかった。
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UPDATE:
2009.3.9 「自民党議員の金の使い方がわかるコラム」へのリンクを１つ追加
