2022年11月28日(月)13時、フェニクスの前で会おう。1か月前にこの約束をして、なぜか「時生」を思い出した。グレゴリウス症候群という、脳神経が死滅していく病気で、集中治療室で死をさまよい、最後の瞬間を迎えつつある時生。父親の宮本拓実が耳元で叫んだ。「時生、聞こえるか。トキオっ」「トキオっ、花やしきで待っているぞ」。時生は、時間を超えて23年前の拓実に会いに行く。花やしきに。東野圭吾のタイムスリップ小説「時生」である。
1973年3月24日、卒業式前日に別れて以来、49年8か月振りに、親しかった4名が正門のフェニクスの前で再会した。八代に帰るK君の新幹線「さくら」の時刻まで約6時間、構内を散策し、当時の下宿先を探したり、懐かしんだ。約半世紀という時間の経過を感じない、再会のひと時だった。
八代に帰省するのに、当時は12時間かかったが、この日は3時間弱で帰られるそうだ。時間は確実に経っていた。
2022年5月29日(日)、アース・ミュージアム元宇品の地球さんぽに参加した。4月18日中国新聞朝刊「元宇品地区の貴重な動植物や地質を観察する活動が毎月最終日曜日に開催されている」との記事を読んで、地質の観察が面白そうなので参加した。元宇品公園に9時50分集合が12時50分に変更されており、空いた3時間で、元宇品の海岸遊歩道をゆっくり1周した。山から見おろすことが多い海だが、目線と同じ高さの海辺を歩くのは久々で、新鮮だった。
午後からの地球さんぽ「5月のテーマ 海辺で探そう」では、参加者40~50名が数班に分かれて、自然観察ガイドに案内してもらった。
花崗岩(かこうがん)
地下深い所でマグマがゆっくり冷えて固まった岩石。表層は風化してボロボロになり、マサと呼ばれる砂になる。岩脈(がんみゃく)
正断層
節理
マグマが冷えて固まる時に岩石が収縮して出来る規則的な割れ目
海食崖(かいしょくがい)
海の波に浸食で出来た崖(がけ)
海辺では、水族館でしか見たことがないイソギンチャクが間近に潜んでいたのには驚いた。
ミドリイソギンチャク
青いイソギンチャク(名前?)
2022年3月7日(月)、今朝の新聞に、トラベルミステリーの第一人者で「十津川警部」シリーズで知られた作家の西村京太郎さんが、3日死去したことが報じられた。91歳。1970年代に、松本清張・森村誠一とともによく読んだ作家の一人だった。まん延防止期間中、広島市立図書館は休館中で、本はインターネットサービスを利用して借りた。新着リストの大半が「貸出中」で、リストの終わりに数冊、「貸出可」の本があった。その一冊が、西村京太郎さんの2020年1月発刊の「西日本鉄道殺人事件」だった。3日に読み始め、6日に読み終えていた。
40年近く読まなかった、西村京太郎さんの本を、亡くなったその日に読み始めていたとは・・・。心より哀悼の意を表します。
今日7日、市立図書館は開館した。さぁー、休館中に読んで面白かった作家の本を借りに行こう。
2021年5月11日(火)、中国新聞の朝刊に「阿多田島で癒やし登山を」「山頂から瀬戸内海の景色満喫」「島の若者ら荒廃した山道復活」の記事が載った。ほとんど使われず寂れていた高山の登山道を、1月中旬から3月にかけて整備した。きっかけは、インターネットの山登りサイトに、「高山の登山道が荒廃し、入る気になれない」と書き込まれたのを見て、発奮したというもの。
3月22日に登ったとき、シダとイバラを掻き分けて登る覚悟をしていたが、登山道がよく整備されていて、拍子抜けした。登山道整備にこのような背景があったのかと、ひとり納得した。島に来るのはご遠慮下さいと乗船場に掲示されていることが多い今日、しま山ファンとしては大変有り難い。阿多田島は癒やされる島である。