あしたはきっといい日

楽しかったこと、気になったことをつれづれに書いていきます。

印象の深さ

2021-08-26 21:19:45 | 別れる

俳優の辻萬長さんの訃報に、20年前に観た舞台を思い出した。

坂手洋二さん作・栗山民也さん演出の『ピカドン・キジムナー』は、戦後日本復帰を迎える沖縄で暮らす人々に、広島で被爆した人、そして、朝鮮半島にルーツを持つ人の思いが紡がれた物語…と言ったらいいだろうか。感染症の影響が広がる前から、舞台を観に行く機会はすっかり減っていたけど、また、それほどたくさんの舞台を観てきた訳ではないけど、特に印象に残る作品だ。

僕はこの作品で初めて辻さんのことを知った。そして、その後テレビで拝見することは無くはなかったけど、覚えているのは朝ドラ『なつぞら』くらいだ。それでも、拝見する度にあの舞台の上の、沖縄の家の居間に座る辻さん演じる父親の姿を思い出す。

坂手さんもブログで辻さんの訃報について触れられていた。坂手さんにとっても印象深い作品だと思う。

舞台はその瞬間を愉しむものだけど、その印象は作品によって観る者の心が震えた分だけ印象深くなり、そして、その印象は観終えた後も残っている。その記憶は、僕が命の灯を消すその日までずっと僕を支えてくれるだろう。

ありがとうございました。そして、お疲れさまでした。


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