あしたはきっといい日

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日本の翼

2010-01-20 07:49:45 | つれづれ
日本航空が会社更正法の適用を受け、経営再建への道を本格的に歩み始めた。飛行機を利用することは稀だが、その際はもっぱらANAを利用している僕も、こんな状況下でも「日本の翼はJAL」だと思っている。それは、子どもの頃からのイメージの刷り込みによるものかもしれないが、そうした思いはなかなか抜けない。

事ここにいたるまでには様々な要因があっただろうし、ほぼ同じ環境下にあるANAとの差を考えれば、経営責任の大きさは疑いようもない。だが、それと同じくらい、いや、それ以上に運輸行政の責任が問われるべきだ。

景気対策や防災・リスク対策という側面も合わせ、この狭い国土に高速道路や新幹線、そして空港を整備し続けてきた。国を挙げて外国からの観光客を招き入れても、こうした交通網がフルに必要なほどの需要はないと思われる。異なる交通機関の連携は今も行われているが、それらをバランスさせる大局的な判断が、地域の利害に翻弄されてきたという面もある。
今年の暮れには東北新幹線が青森市まで延伸し、九州新幹線も博多と新八代の間が開通し、東京と鹿児島が乗り継ぎは必要なものの一本で結ばれる。さらに、北陸や北海道でも整備は続く。
一方、高速道路も整備が進められるとともに、景気対策としての「休日割引」や、現政権が掲げる「高速料金無料化」も、交通網のあり方に大きく影響する。
そして、JALに人々の注目が集まるその裏で、フェリーなど海運事業者の経営も危機に向かっている。

今こそ、運輸行政、そして少子高齢化や観光事業推進といった関連する諸課題への対策としての国土経営という大局的な観点で、官民が協力してこの難題に取り組むべきだ。最近できた空港を含め、廃港と交通網の再整備を進める必要がある。その場合、空港跡地にはヘリポートや小型機用の小規模滑走路を残し、地域総合医療拠点や高付加価値少量生産物の物流拠点を作るなどの方策も考えられるが、素人の僕よりも、専門家や地域住民がもっといい案を出してくれるだろう。何よりも、軍事拠点に転用されることがないことを願う。

と、えらそうに書いたものの、目の前の火の粉すら追い払えない今の僕である。
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