10月1日(火)~2日(水)、第4回参拝旅行を催行。
平成22年から始まった旅行会。第1回は浄土宗大本山の鎌倉光明寺(日帰り)、第2回は宗祖法然上人800回忌を記念して、京都・総本山知恩院と比叡山等の巡拝、昨年の第3回目より関東十八檀林(18ヶ寺)巡礼の旅を行っている。関東十八檀林とは徳川家康の命により浄土宗の僧侶を養成することを目的とした特別な浄土宗寺院18ヶ寺を指す。
今回は茨城県内の檀林寺院4ヶ寺を参拝した。
道中、バス車内では拙寺の石田執事が、参拝する寺院の歴史等についてわかりやすく解説。
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◆飯沼・弘経寺(常総市)
飯沼弘経寺の中興開山である了学上人は徳川家康の信望厚く、孫である千姫も帰依した事から大いに興隆した。境内には千姫の墓所がある。現在、大本山増上寺別院となり増上寺の執事長が住職を勤める事になっているが、普段は主管と呼ばれる僧侶が常駐している。
生憎当日は主管も不在で、近所のお檀家の方にご案内頂いた。
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◆結城・弘経寺(結城市)
中興開基の結城秀康は徳川家康の次男で、娘の松姫を亡くした時、弘経寺の中興開山である存把上人に葬儀を頼んでいる事からも両人の信頼関係の深さが伺える。
また俳人で画家でもあった与謝蕪村が長く滞在していた寺としても有名で、襖絵を十枚残している。現存する蕪村の襖絵は非公開だが、境内には蕪村の句碑がある。
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当日は弘経寺住職がお忙しい中を予定を変更して我々を迎えて下さった。
ご住職は学生の頃、常徳寺と法縁関係の小石川慈眼院(沢蔵司稲荷)に随身されていたので、拙寺の先代住職と親交があり、また私も部内寺院の行事で年2回はお会いする機会がある。
余談だが現在放映されているNHKの木曜時代劇「あさきゆめみし~八百屋お七異聞」(前田敦子主演)の撮影が弘経寺で行われ、副住職も僧侶役で出演されたとの事。放映されるお寺のシーンは弘経寺様なので是非ご覧頂きたい。
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◆袋田の滝
午前の参拝を終え、昼食後は日本三名瀑の一つ「袋田の滝」を観光し、袋田温泉に宿泊。
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◆西方寺(常陸大宮市)
2日目、長嶋茂雄氏も大好物という「舟納豆」での買い物を楽しんだ後、西方寺へ向かった。
西方寺は檀林ではないが、住職が今回の参拝旅行に参加頂いている事もあり、行程に加えさせて頂いた。
西方寺は平成17年に本堂・客殿・庫裏が落成。落慶式には私もお手伝いさせて頂いた。
お檀家の墓地は地盤がゆるく、東日本大震災では甚大な被害を蒙り、今も立ち入りが制限されている。その為、幾度となく行政との交渉やお檀家との話し合いを行っているようで住職も大変苦慮されている。
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◆瓜連常福寺(那珂市)
常福寺の第二世了誉上人は法然上人を開祖とする浄土宗の第七祖で浄土宗の伝法を確立した学僧であった。常福寺では上人の御徳を讃え、毎年旧暦の9月26~27日に「二十六夜尊」と呼ばれる上人への報恩の大法要を行う祭礼が行われ、多くの参詣者が訪れる。
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◆大念寺(稲敷市)
写真の楼門をくぐると右手に徳川家康お手植えの逆さ公孫樹がある。江戸時代の本堂は改修を重ね、往時の面影はあまり残っていないとの事だが、「大念寺文書」と呼ばれている大変貴重な古文書や古記録が現存している。
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今回の参拝旅行は天候には恵まれなかったが、おかげさまで順調かつ無事に終える事が出来た。来年は千葉方面を日帰りで参拝の予定。参拝が中心の旅行だが、楽しみも取り入れながらの旅行なので、是非お檀家さんはじめ有縁の方々のご参加をお待ち申し上げます。