爺さんが伝えたいこと

寡黙に生きて来た爺さんが、一つの言葉ででも若い人達の役に立つならば、幸いです。

聖なる島の女性は巫女に

2021-08-24 02:06:04 | 日記
沖縄本島の南東部にある斎場御嶽(せーふぁうたき)は、琉球王国時代に最高の聖地とされていた場所だ。

そんな斎場御嶽から海を眺めると、一つの島が見える。

周囲がわずか8kmしかない久高(くだか)島だ。

しかし、小さいからと言って侮ってはいけない。

昔から「神の島」と呼ばれるほど、特別な扱いを受けてきた場所なのである。

琉球の神話によれば、アマミキヨという神が最初に降り立ったのがこの島で、ここから大地や人々を創ったのだという。

その為、神々の世界に最も近い島として大切にされてきた。

今も沢山の聖域があり、男性の立ち入りが禁じられている場所も少なくない。

神の島というだけあって、久高島には他では見られない独特の神事も伝わっている。

それがイザイホーである。

これは12年に一度、午(うま)年に行われる祭りで、久高島生まれの30~41歳までの女性がノロになる儀式だ。

ノロとは神事を行う巫女の様な存在である。

祭りは4日間に渡って行われるが、事前の準備を含めれば、ひと月にも及ぶ大イベントだ。

新人のノロは七ヶ所の御嶽を回って霊力を授けて貰ったり、踊りや綱引きをしたりと、様々な儀式をを行う。

島の女性は全てノロになる事が宿命付けられているとは言え、こうした儀式を終えなければノロとしては認めてもらえないのだ。

イザイホーは600年以上も受け継がれてきたというが、近年では過疎化が進み、新しくノロになる女性がいなくなってしまった。

その為に、残念ながら1978(昭和53)年を最後に行われていない。




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