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梅様の教室

独り言

英語の学習は壮大な「時間の無駄」である

2013-12-23 15:04:48 | Weblog
   あまりにも大胆なタイトルで始めてしまいましたが、長年英語の教師をして来ての結論は、この一言に尽きます。英語に限らず全ての外国語学習について言えることですが・・・。

   英語・韓国語・中国語と学習を積み重ねてきて、心の底から思うことがあります。それは、「外国語の学習過程から得られるものは何もない。」ということです。それならなぜおまえはしつこく3カ国語もやっているのだと追及されそうですが、私の言っている意味はこういうことです。

   語学の学習において、その言語をかなりの程度までマスターする過程において膨大な時間を消費して(私は浪費と言いたい)学習していく教材、それらには全く中身というものがないのです。英語に絞って語るなら、そこにあるのは言語としての材料が詰め込まれているか並べられているだけであって、英語をマスターしてそれを駆使して何かができるようになるまでは、実に無意味な機械的な学習を果てしなく続けなければなりません。それは実に退屈で時間の浪費です。

   多くの人は学校を卒業した時点で英語から離れます。実際大多数の人にとっては英語は必要ないものだからです。そして月日の経過と共に英語は確実に忘れ去られてしまいます。自転車は一度乗れるようになれば一生乗り方を忘れることはありません。水泳も、一度泳げるようになれば、泳げなくなるということはありません。しかし英語はいくら頑張って覚えても、時間がたてば確実に忘れてしまいます。これほど無駄な時間的浪費があるでしょうか。英語を忘れてしまった後、それまでの努力は全て水の泡となり、かつ英語をやった経験があるからといって、何か特別な判断力なりなんなりが身につくわけではないのです。さまざまな知識を身につけ、思考力を磨くことができる時期に、(好きでもない)英語の学習にエネルギーを奪われるのは実に馬鹿げています。

   まして小学校時代に中身も無い英語の授業を取り入れて他の教科の時間を削るのは実に愚かなことだと言えます。ここで私たちは日本語の特性をもっと見直すべきです。

   日本語の最大の強みは、表意文字である漢字の上に、二種類の表音文字(カタカナ・ひらがな)を持つことです。この三種があるために、日本語だけで全ての事象を表現することができます。これは表意文字しか持たない中国語や、表音文字しか持たない(というより愚かにも漢字を捨てた)韓国語、もともと表意文字を持たない西欧諸国の言語にはない強みです。小学校時代には、徹底的に日本語をたたき込み、発表能力と思考能力を身につけさせることが望ましいのです。再三言っていますが、日本語で議論ができない日本人が英語で議論ができるはずがありません。日本語で深く物を考えることが出来ない日本人が英語なら深い考え方ができることなどありえないのは明白です。

   まずは大学入試から英語をはずしてしまいましょう。高校では数カ国語を選択科目として取り入れ、英語しか選択できないという英語帝国主義から解放されましょう。その上で外国語を選択する人たちはその必要性があるかそれ自体が大好き(だと思っている)人たちでしょうから、それを妨げる必要はありません。

   現在までの一番大きな問題は、「英語で仕事ができる人間」を養成することができるという、非現実的な錯覚でしょう。この二つの命題は全く別のものだということに異存を唱える人はいないはずです。「仕事が出来る」ことと「英語が出来る」ことの間に相関関係はないのではありませんか?「英語はできない」が「仕事はできる」人の方が多いはず。一方、「英語はできる」が「仕事ができない」人を雇うメリットはないはず。

   というわけで、企業なんなりは、「仕事が出来る」人たちを特訓して、「英語も出来る」人を養成すれば良いのです。仕事がらみであれば、誰もが最大限の努力をするはず。ほとんどの人が英語を身につけることができないのは、必要もないのに身につけようとするから、脳味噌に拒絶されて、覚えるそばから排泄されてしまうのです。

   ちなにみ私が中国語や韓国語にまで手を伸ばしているのは、単純にそれが好きだからということと、歴史を学ぶ上でこの二ヶ国語に熟達することが必要だと感じているからです。しかし、先に始めた韓国語は日本人にとって世界で一番易しい外国語であるにも関わらず、未だにマスターしたというレベルには程遠いものがあります。やはり、仕事がらみでないために、未だに脳味噌を騙すことができないのです。

   グンちゃんもKARAのメンバーも、「さんまのまんま」に出演してさんまとまともにやり合うほど、日本語に熟達していました。KARAなどは初来日直前の二カ月だけで、バラエティー番組を乗り切るほどの日本語力を身につけていました。やはり仕事がからむと人間は超能力?を発揮することができるのです。KARA最年少、19歳のジヨンなど日本語能力検定試験1級を取得してしまったそうです。まあ芸能人の場合は稼ぎが半端ではないので一般人と同列には論じられないかもしれませんが。

   というわけで、国としての方針には逆らうようで申し訳ありませんが、英語はやりたい人だけ、必要な人だけ勝手にやれば?とするのが正しい考え方であるように思いますがねえ・・・・。

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