梅様の教室

独り言

秋元才加

2012-05-31 15:11:20 | Weblog
  考えてみたら、JTで1年2組を担任し始めたと同時にこのブログは実質的に始まっているので、(最初の2年間は紙に印刷した「梅様便り」という形でしたが)通算9年目を迎えています。こ9年間を通じて愛読してくださっている方がいたら表彰ものですね。たぶんRIKAがその意味ではトップなのではないでしょうか。後は見当もつきません。

   先ほどなんと秋元才加のブログを覗いてしまいました。彼女のブログを覗いて見る気になったのは、ご存じの通り彼女がフィリピン人とのハーフであること、加えてかつて生活保護を受給していた過去があるのではないかという疑いが浮上しているということを読んだからです。

   KTSにはフィリピン人とのハーフの子が当たり前のように存在します。校内で喫煙したところを捕まえて家に電話させたら、先生方が誰も理解できない言葉(タガログ語)で流暢に母親と会話していた生徒もいます。母親から無断外泊をとがめるメールが来たのに読めず(英語でした)私のところまで持って来て訳してくれと言った子がいます。乱暴者の非行中学生から全ての先生方にかわいがられるような少女に変身してみせたのに、卒業間近になると再び変身を解き、元の乱暴者に戻って行った女の子がいます。これまで私のブログに登場したリリピン人とのハーフの子は4人にのぼります。

  メールが読めなかった子は、卒業式前日まで授業料その他を13万円以上滞納していました。たぶん最後までまった揚句、自分がアルバイトをして貯めたお金で支払いを済ませて卒業したのだと思います。乱暴者少女は母親が罪を犯してしかるべきところにしばらく収容されたりもしていました。フィリピン人とのハーフの子の多くは一般の日本人家庭よりも貧しい環境に置かれていることが圧倒的に多いような気がします。(もしかしたらKTSという学校の性質上そういう生徒ばかりが集まってしまったのかもしれませんが・・・・)

  私がJTに転勤したころ、亀戸駅の近くに大きなフィリピン・キャバレーがあり、毎朝出勤する私とすれ違うようにしてすし詰めのマイクロバスに乗ったフィリピン人の若い女の子たちが(多分)寮に戻って行きました。やがて景気の悪化とともにその店も潰れ、すれ違うこともなくなってしまいました。あの子たちはその後結局、無事祖国に帰れたのでしょうか。

  私の中にはフィリピン人といえば女の子のイメージしかなく、極貧の中で健気に生きているというイメージしかありません。風呂と言えばドラム缶に入るようなちっぽけな島からやってきたフィリピン人女性が日本人男性と結婚して誕生した娘、秋元才加がもう少しだけ成功してくれるといいな、と私は密かに応援しているのです。しかし、あのグループの中で、ファン層が期待するような身長でもなく、顔つきでもない彼女は今のグループの中で大成功を収めることはできないでしょう。どこかでうまくブレイクしてくれると良いのですが。フィリピン系日本人の代表として。

ある教師の悲劇

2012-05-29 16:13:53 | Weblog
 KTSの進級規定があまりにもしゃくし定規で、子供たちが置かれている状況とはかけ離れたところでやって来たことは前に書きました。厳格な教育を当てはめるべき環境にない子供たちに自己責任だけを負わせて点数を理由に追放して来たというのが本当のところでしょう。テストの結果は教師自らに対する採点でもあります。わたしはかつて、とある普通高校で恐るべき状況を見たことがあります。

  とある教科に、TV番組にゲスト出演したこともある年配の先生と、30代前半の教師、いずれも男性・がいました。同じ教科で、テスト問題も完全に共通で行っていました。しかし困ったことに、若い方の教師と年配の方の教師では、平均点に倍以上の開きがあるのです。理由は第三者の目にも明らかでした。年配教師の方はいかにも学者然とした立派さが感じられるのに対して、若い教師の方からは尊敬されるに値するほどの学識や貫禄が感じられなかったのです。二人の指導力の差は天と地の違いがあったわけです。この状態で点数による切り捨てを行っていたらいったいどうなっていたか・・・。幸いこの高校は進学校でもなくのんびりとしたところだったので、そんな問題がおおっぴらに取りざたされることはありませんでした。

  その後若い教師の方は、30代にして英語教師に転向しました。正直、この人は問題の本質を取り違えているな、と腹が立ったものですが、ご本人は同じ教科の偉大なる先輩と比較される悲惨さから逃れることだけを願っていたのでした。本当は、あなたに必要なことは英語に転向することではなくて他の職業に転職することだ、と言ってやりたかったのですが、私は当時まだ20代。ちょっと気が引けて言うことができませんでした。

  教師たちを見ていると、本当は他の職業の方が適性があるのに、と思う人が結構います。しかし、他の職業から教師に転向は可能でも、一度教師業に手を染めてしまった人が他の業界でやって行けるかというと・・・・・かなり困難なのではないでしょうか。職業の選択は慎重に行いたいものです。特に適正のない者がなれば多くの子供たちの未来にマイナスの影響を与えてしまう教師という職業、しっかり適性を考えてから志望して欲しいと思いますね。

ミスター・チルドレンが聞き取れない

2012-05-27 15:25:51 | Weblog
  ちょいとねーちゃんこっち向いておくれ キュッキュキュキュッキュキュ
  すねて甘えりゃなおかわい ブンガチャッチャブンガチャッチャ

  ついでにもうひとつ

  土管のなかからちょいと顔出しボロロンボロロンオンボロロ
  あくびあくびまじりに歌ったらオケラもモグラも踊り出す踊り出す
  ボロロンボロロンオンボロロ
  あくびまじりのオンボロ人生

  どちらも知らない歌だと思います。特に最初の歌を知っている人は日本人の中にもほとんどいないだろうと思います。これは北島三郎のデビュー曲です。歌詞があまりにも下品だという理由であっという間に発売禁止・歌うことも禁止になりました。後ろの歌は私の記憶が正しければビンボー・ダナオという芸名のフィリピン人が歌ったものです。

  ちょいとねーちゃん・・・の方は日曜のお昼の歌謡番組で一度だけ見た覚えがありますが、とにかくあっという間の発禁です。その一度しか聞いたことがありません。しかし、半世紀を経た現在もこれだけ鮮明に覚えています。下の歌に至っては、聞いた記憶すらありません。ありませんが、このようにしっかり覚えているのです。

  現在の歌でいうと、私は長淵剛の歌は聞き取ることができます。ゆずなどもOKです。サザンオールスターズも大丈夫。AKB48やももいろクローバーZ(ちゃんとZまで覚えている自分がちょっと情けない)の歌もちゃんと聞き取れます。しかし、なぜかミスター・チルドレンの歌は全く聞き取れないのです。聞き取った上で印象に残らないのではなく、本当に聞き取れないのです。もちろん全神経を集中して聞いていれば、単語ごとに今なんと言ったかは聞きとることができますが、つながりを持った歌詞としては全く聞き取ることができません。

  と言ったら、若い大学出たての女性の先生から(普段はほとんど口もきいていなかったのに)即座に抗議をされたことがあります。私の考えでは、本当に良い歌なら世代を超えてこの私の耳にも届くのではないかと思うのですが、聞きとることさえできないというこの現象は、いったいどう説明すれば良いのでしょうか・・・・。高校時代、いっこうにフォークダンスを覚えられない私に向って女子がぶちぎれて、「あんたやる気ないから覚えられないのよ!」と叫んだことがありましたが、もしかしたらあれに近いのかなあ、と思ったりもします。

口出し好きな教師たち

2012-05-25 16:25:12 | Weblog
  こう長く書いていると、時事問題でない限り前に書いたことがあるのではないかと自信がなくなってしまうのですが、確かこれは考えただけで書いてはいなかった気がします。

  私は3年間をかけて徐々に生徒を変えていくやり方をとっており、終点を見据えて途中の指導をしていきます。大切なのは目指す目的地に到達させることなので、途中のある場面だけを切り取って評価されると、とんでもない気違い教師扱いされることがあります。前にも書いた通り、私のやりかたを見抜いてそれに合わせてくれた教師は38年間でただ一人だけです。

  A高校で最初の学年を受け持った時のこと。この学年はアメリカ留学を二人出した学年でした。その留学組の一人EMIがある日職員室へやってきました。生涯勤務した6校のうち、職員室への生徒立ち入りを禁止しているのはKTSだけですが、その中でもA高校は進学校でもないゆるい学校だったので、職員室への出入りは自由でした。その日EMIはいつになく気落ちした顔つきで私のところへやってきました。

  聞けば、キャビンアテンダント志望で英語の教科書は常に完全暗記し、アメリカへ一年間留学までして試験に備えていたのに、実は彼女では身長が2センチ足らないことがわかったというのです。こればかりはどうしようもない事実です。私にもどうしてやることもできません。とりあえず私は「すっぱいブドウ作戦」(イソップ物語)で彼女を慰めることにしました。

  キャビンアテンダントの仕事はカッコ良く見えるし制服姿も素敵だから憧れる子はたくさんいる。しかし私の見た限りでは、機内食を配ったり飲み物を配ったりすることが仕事の多くを占めているような気がする。考えようによってはウエイトレスとあまり変らない業務内容なのだから、その仕事に就けないからといってそんなに悲しむことはないのではないか・・・・・。とにかく、その仕事は実際にやってみたら、あんまり魅力がないかも・・・と訴えてあきらめやすくする作戦でした。他の子と違って彼女は一貫してこの仕事に就くために3年間を捧げて来たのです。ある意味乱暴な慰め方ですが、私にはこんな方法しか思いつかなかったのです。

  すると、あっという間にすぐそばの先生から私に対してクレームが入りました。曰く、職業に貴賎はない。ウエイトレスの仕事を蔑むような発言は許せない、云々云々et cetera et cetera・・・・。正義感に燃えたこの先生、本気で怒っていました。

  その先生がの気が済んだと思ったとたん、別の先生が、今度はEMI本人に対して攻撃を開始しました。曰く、何考えてんだお前、背が足らなきゃ最初から話にならないじゃないか、ろくに調べもせずなりたいとか言ったって、ダメなものはダメに決まってるじゃないか、全く馬鹿みたいに・・・・(大体こんな調子)

  EMIはついにその場で泣き出してしまいました。しまった、女の子を泣かせてしまったと焦りだしたその先生は、それまでの勢いはどこへやら、そそくさとその場を立ち去ってしまいました。EMIの方はといえば何を言われようが私の傍を立ち去ろうという気配はなく、涙をぬぐいながらただ一言、
「すみません。私は悲しくて泣いたんじゃなくて、何も言い返せない自分が悔しかったんです。」と言いました。

  EMIはただ、自分がこれまでかけてきた思いが幻と消え去った今、その思いをきっと理解してくれるはずの私と少しの間時間を共有したかっただけだったのです。性格の良いEMIはそれでも恨み事を残したりはしませんでした。確か、空港の地上要員の道を選んだのではなかったかと記憶しています。

  ちなみに彼女の思いを共有できなかった二人の先生は、いずれも無事順調に出世して、校長にまで上り詰めました。

週刊文春を読んで

2012-05-24 17:33:16 | Weblog
  橋下大阪市長がどうやら深いコンプレックスの持ち主であるということは前回も述べました。また彼の場合、コンプレックスは自分より弱いものをいじめることによって、また人よりも上から目線で口をきくことによってしか解消されないようです。健全な精神的成長を遂げられなかったまま、いい大人になってしまったわけですから、もうこの精神的歪みは解消されないでしょう。

  橋下市がターゲットに選んだ「刺青」職員は、大部分が環境局職員です。この部局での仕事は、ゴミ収集・焼却破砕工場・葬儀場や霊園・し尿処理・公衆便所の管理だそうです。これまでの調査ではこの職員の中には刺青を見せてすごんだりした人間は皆無です。何より危険防止のため、真夏でも長袖長ズボンを着用せざるを得ないので、刺青の見せどころがないのだということです。それでもここを集中的に迫害しようとする橋下氏にとっては、建前本心はともかく、手頃ないじめの対象なのだと思います。

  ちなみに橋下市は何でも民営化すれば良いという思想の持ち主なので、ゴミ収集もやがて民間委託になることでしょう。民間委託ということになれば、もう公務員ではありません。金髪にしようが刺青を見せようが、知ったことではありません。橋下氏のやっていることは何一つ問題の解決にならないことがわかります。

  大阪には西成区という日本最大のドヤ街があります。私はかつて大阪を旅行したとき、何も知らずこの地区の一角に足を踏み入れ、足がすくんでしまったことがあります。道端にはアスファルトの上にじかにラジカセなどが並べられ(どう見ても盗品でしょう。)販売され、ごちゃごちゃした商店街の本屋に並べられていたのは全てビニールで覆われたわいせつなクラビアばかりでした。少し広い通りには真黒に焼けてしまった車が放置されており、その近くでは男たちがドラム缶でたき火をして暖をとっていました。私は小学生の長女と長男の手をしっかり握りしめ、大急ぎでその場を立ち去ったのでした。

  そんな地区の公衆便所がどんな状態であるかは想像に難くありません。いや、今どきの若い人たちには想像できないかもしれませんね。便器の中に排便してくれるとは限りませんし、お尻を拭いた紙はそのまま、嘔吐物が散乱・・・(この部分は週刊文春より抜粋。記者の作り話でないことは確信が持てます。)そんなところを日夜きれいに拭きあげるのも環境局職員の仕事なのです。

  橋下氏には職員の士気を高めやる気を出させるという能力がありません。それはやはり弱いものをいたぶって喜ぶという卑しい心の持ち主だからだというしかありません。教員に対するやり方もそうですが、現場で四苦八苦している職員を、減俸や解雇という脅しでいたぶって喜んでいる、悲しい人なのだと思います。

  こんな人を大阪府長に続いて大阪市長に選んだ大阪市民にも大きな責任があります。昔、タコのものまねぐらいしかできない芸人を市長(府長?)に選んだのも大阪市民でした。万一橋下氏が国政に進出を果たすようだったら、そのロイター板を買って出た大阪市民の責任もまた大きいと言わなければならないでしょう。

私のfacebook

2012-05-22 16:41:48 | Weblog
  facebookの株を公開したものの、株価はあまりパッとしないようですが・・・・。

  なんとなく初めて見たfacebook、社会参加の一種としてはひとつ意味があるかもしれません。下手をするとマンションに一日こもりきりで太陽にすら当たらないことが普通になっている今日この頃、今や双方向のコミュニケーションはこれくらいか。

  最近私のfacebookに変化が見え始めました。もともと人づきあいが下手なので、多くを期待してもいませんし、友達申請もしませんから、お友達は一向に増えません。A足1名、JT2名、KTSゼロ、韓国語つながり1名という極めて零細な状態でやっていたのですが、ここへきて急にT校舎が増え始めました。といってもその数僅か6名に過ぎませんが、3年しか勤めていなかったことを思えば私にとってはけして少ないものではありません。

  さして中身のあることは書かないことが暗黙のルールであると思われるfacebookは私向きではありませんが、なんとか続けていければと思っています。特にT校舎は彼らの卒業と共に廃校となってしまい、今や跡形もありません。書類が必要になれば、本校というなの他所の高校へ申請に行かねばなりません。消えてなくなることを前提として入学して来た彼らには存在しない幻の母校をデジタルな空間に構築してみるのも意味のあることかも知れません。

  私の心の中ではキャリアから除外していたT校舎。そんなことをしてはいけないというお告げかもしれませんね。現在でも存続していれば、スカイツリーを真近に見上げる学校として人気が出ていたかも知れなかったのですから。

アイスランドへ行きたいぞ

2012-05-20 16:16:10 | Weblog
 アイスランド・旧デンマーク領。北大西洋に浮かぶ島国。どうしてこんな所へ行きたいかと言えば、そこがユーラシア大陸を東に、アメリカ大陸を西に押しやっている大陸移動の大元をなす大地溝帯、地球の割れ目がありからです。そんなものを見てどうすると言われそうですが、見たいものは見たいのです。私は物理や数学は苦手ですが地学は好きなのです。ついでながらアイスランドは相当に北に位置しているのでオーロラも見られそうです。火山がたくさんありますから温泉もあります。世界最大の露天風呂も・・もちろん水着着用ですが。

  実は9月、東亜学院が休みの時期に、ちょうどアイスランドへのツアーがあるのです。アイスランド9日間。問題は私のようなマニア向けではないので、やたらに滝を見る日が多いこと。私の趣味としては活火山を至近距離で見たいのですが、60歳以上がほとんどを占め、かつ女性の割合が8割というツアーなので、多くを期待することはできません。しかし、行きたい・・・・。

  一番の課題は、直行便を使うも12時間かかること。私は最長インドネシアまでしか乗ったことがありません。エコノミークラスの座席に12時間、私の腰が耐えられるかどうか。また、この上なく夜に弱い私が夜行便に耐えられるかどうかも気になるところです。費用は総額70万円弱。これも失業者である私には痛い出費ですねえ・・・。

  しかし、JTにいたころから駅の階段を駆け下りにくくなってきた上、最近は膝を曲げ伸ばしするとバキバキ音がします。このままでは数年後には歩くことさえおぼつかなくなりそうな私、今行きたいところへ行かなくてどうする!という気も。悩ましい・・・・。

記事のタイトルを入力してください(必須)

2012-05-19 15:30:59 | Weblog
  おそらく日本人の大部分の目に触れることなくこの世界から姿を消そうとしているものがあります。VCDというものがそのひとつです。VCD、廉価版DVD?またの名を貧乏人のDVDとでも言いましょうか、DVDの代わりにCDに画像と音声を入れたソフトなのです。珍しく掲載した写真はあの「冬のソナタ」のVCD第一話。貧乏人のDVDといっても馬鹿にはできません。これでも韓国語と中国語の二重音声なのです。

  VCDの弱点は、なんといっても一枚にぶちこめるデータが少ないこと。DVDの中には8話分のドラマを録画したものもありますが、VCDはせいぜい一話分が限界です。なにしろ元が音声データ専用のソフトなのですから。画像は三倍速のビデオテープより少し落ちるかというくらい。お世辞にも美しいとは言えません。しかし液晶テレビが精細なハイビジョン画像を提供する前は、これでもそれほど見劣りしなかったのです。

  VCDの強みは、なんといっても廉価なこと。私は大連にいったついでに現地でVCDをいくつか購入したのですが、日本円にして一枚200円。DVDの一割以下で買えます。そんなわけで、私の書架には買い貯めしたVCDがいまだに沢山開封されずに残っています。何しろ購入した韓国映画のうち250本くらいまでがVCDなのです。買うだけ買っておいて、死ぬまでに見終えることができるか心配なくらいです。

  世の中の進歩において行かれたVCD、ハイビジョンの美しさにはとうていついて行けず、最近はつくられることもなくなってしまいました。しかし、語学学習に利用するには、これで十分なのです。安さを求めて購入した中国製のVCD、早送りするとスタート画面に戻ってしまうものがあります。今見ているVCDの冒頭の3分間は完全なCMになっています。しかし、DVDと違ってリージョンコードがないので、どこの国のソフトでも自由に

  いずれ劣化して画像も出なくなってしまうと思いますし、そのうちに読み取るドライブすら発売されなくなってしまうかも知れませんが、私にとっては語学学習を支えてくれた大切なパートナーだったのです。
  おそらく日本人の大部分の目に触れることなくこの世界から姿を消そうとしているものがあります。VCDというものがそのひとつです。VCD、廉価版DVD?またの名を貧乏人のDVDとでも言いましょうか、DVDの代わりにCDに画像と音声を入れたソフトなのです。珍しく掲載した写真はあの「冬のソナタ」のVCD第一話。貧乏人のDVDといっても馬鹿にはできません。これでも韓国語と中国語の二重音声なのです。

  VCDの弱点は、なんといっても一枚にぶちこめるデータが少ないこと。DVDの中には8話分のドラマを録画したものもありますが、VCDはせいぜい一話分が限界です。なにしろ元が音声データ専用のソフトなのですから。画像は三倍速のビデオテープより少し落ちるかというくらい。お世辞にも美しいとは言えません。しかし液晶テレビが精細なハイビジョン画像を提供する前は、これでもそれほど見劣りしなかったのです。

  VCDの強みは、なんといっても廉価なこと。私は大連にいったついでに現地でVCDをいくつか購入したのですが、日本円にして一枚200円。DVDの一割以下で買えます。そんなわけで、私の書架には買い貯めしたVCDがいまだに沢山開封されずに残っています。何しろ購入した韓国映画のうち250本くらいまでがVCDなのです。買うだけ買っておいて、死ぬまでに見終えることができるか心配なくらいです。

  世の中の進歩において行かれたVCD、ハイビジョンの美しさにはとうていついて行けず、最近はつくられることもなくなってしまいました。しかし、語学学習に利用するには、これで十分なのです。安さを求めて購入した中国製のVCD、早送りするとスタート画面に戻ってしまうものがあります。今見ているVCDの冒頭の3分間は完全なCMになっています。しかし、DVDと違ってリージョンコードがないので、どこの国のソフトでも自由に

  いずれ劣化して画像も出なくなってしまうと思いますし、そのうちに読み取るドライブすら発売されなくなってしまうかも知れませんが、私にとっては語学学習を支えてくれた大切なパートナーだったのです。

橋下氏の屈折

2012-05-17 15:31:54 | Weblog
 心理学者の香山リカさんが、大阪市知事である橋下氏について、深い屈折した心理の持ち主だという分析を述べていました。私は心理学者ではありませんが、普通の職業の人よりは多くの人間と接してきました。そんな私の目からも、橋下さんは相当なコンプレックスの持ち主であるように見えます。必要以上に過激な発言を感情的な言葉で発することがあるのはまさにその表れであるような気がします。

  コンプレックスの塊である人間が陥りがちな行動として、自分より下位に当たる人間に過度に厳しく当たるという傾向があげられます。鬱積した不満のはけ口を、自分に対して抵抗しにくい人間ターゲットとしてぶつけるのです。かつこれを苛酷なまでに徹底して行おうとします。もっとわかりやすい表現を使うなら、自分より弱いものをいびり倒して快感を覚える、ということです。

  先日来彼が厳しく取り締まろうとしてきた、国歌斉唱の件もまさにそれであると私は思います。国歌斉唱には姿勢を正せ、歌え、というのは構いません。一応国歌なんですから。しかし、歌っているかどうか口元を見てひとりひとり確かめろ、となると、もうこれは正常な人間のとる行動とは言えません。いやしくも長たるもの、もっと大局的な見地からなすべきことが山とあるからです。しまいには歌わなければ首にする、とまで言っているのですから、もっと大きな問題に目を向けろと一言言いたくもなります。

  そして今度は職員の刺青が問題として取り上げられました。発端は児童福祉施設の職員が刺青を見せて児童を脅したということに発するようですが、彼にとっては絶好の弱いものいじめのネタとなってしまいました。刺青を問題にするには、刺青をした職員と刺青をしない職員との間で不祥事を起こす確率がどれくらい違うものか、統計的に有為の関係にあることを証明してからでなければなりません。このぶんで行くと、次は職員の髭が問題になるかもしれませんね。いや、女子職員のスカートの長さが問題になるのかもしれません。

  入れ墨は確かにあまり感じの良いものではありません。私もK君の入れ墨は消させました。しかし、陸上競技の世界選手権を見ると、女子選手の中には、見えるところに(人に見えなければしている意味がない!)刺青をしている選手が目立ちました。今や刺青そのものをうんぬんできる時代ではないのです。まして、刺青をしているかどうかを報告させるなどはプライバシーと基本的人権の侵害でしかありません。

入れ墨をしている職員が13部局の計110人に上ったとする中間報告を発表した大阪市は16日、職員の不祥事根絶を図る「服務規律刷新プロジェクトチーム(PT)」(委員長=橋下徹市長)の会合を開き、入れ墨禁止の内部ルールの策定や、服務研修の強化などを打ち出した。  また、入れ墨職員全体の7割近くを占める環境局職員の半数程度が、市の調査に「市役所採用後に入れた」と話していることがわかった。

  入れ墨をしている職員の7割は環境局職員で、更にその半数が採用後に入れ墨を入れたのだそうです。私はこの部分に大変興味深いものがあると考えています。環境局というと何か難しげに聞こえますが、簡単に言えばゴミ収集職員のことでしょう。うだるような暑い日も、凍るような寒い日も、屋外でゴミの収集に当たってくれちる、彼らがいなくては私たちの生活が成り立たないと言っても過言ではない職務をになっている人たちです。彼らの仕事は、100メートルごとにゴミ収集トラックを止め、ゴミをトラックに放り込み、また車に乗り込み、100メートル先でまたトラックを降り、ゴミをトラックに放り込み、また車に乗り込み、100メートル先でまたトラックを降り、また車に乗り込み、100メートル先でまたトラックを降り、ゴミをトラックに放り込み、ゴミをトラックに放り込み、また車に乗り込み、100メートル先でまたトラックを降り、ゴミをトラックに放り込み、・・・・・これを勤務時間中ずっと繰り返しているのです。動き回るので、かえって冬の方が彼らにとっては好都合かもしれません。真夏の炎天下一日これをくりかえすことを考えたら、私など気が遠くなりそうです。ました夏ともなれば腐りかけた生ごみの臭いがぷんぷんするビニール袋と毎日格闘しなければならないのです。こうした仕事を連日繰り返している人々が、刺青でもしなきゃやってられるか!という心境に至っても不思議ではありません。もしかしたら彼らがこの過酷な仕事を続けてくれているのは、ある意味でその刺青のおかげかもしれません。少なくともそのおかげはゼロではありますまい。

  しかし橋下さんにはそんな心境は理解できますまい。例によって、社会の基本的な部分にいてこの社会を支えてくれている人たち、彼がいじめのターゲットにしても反抗する手段を持たない人たちを攻撃することによって、彼の中のコンプレックスが一時的に癒されるのだと思います。ただし、彼のコンプレックスは既にその人格の重要な部分を占めており、彼の行動の原動力ともなっているものなので、これが済んだら必ずやまた次のターゲットを探し出して攻撃を加え始めることでしょう。

  軽薄なマスコミが早くも「小沢でなくて橋下だ」とか「橋下総理待望論」だとかを展開し始めていますが、彼が国民を幸せにしてくれる可能性は私の見たところでは皆無です。けして彼に期待してはいけません。

恒例魔女の一撃

2012-05-15 15:38:02 | Weblog
  体を追い込むと必ず襲ってくる魔女の一撃。去年は8月でしたが今年は早くも5月に襲撃を受けてしまいました。雨のためマンションの階段昇りができず室内での踏み台昇降に変えました。やっている最中はこんなもんじゃ効果ないかも、というくらいだったのですが、翌々日東亜学院に向かう朝の電車の座席から立ち上がった時、自分の見通しが甘かったことに気付きました。

  襲撃を受けてから早一週間。通常は二週間で治るのですか今回はどうか。同時に症状が出た首は一週間で治ってしまったのですが、腰はしぶといですね。今日は微妙に吐き気を伴っています。行きつけの整体はやたらに従業員が入れ替わるようになり、もう行く気にもなりません。今日は東亜学院の日なので無理して赤坂まで行って来ましたが、いや、きついです。

  それにしても何故に人間様だけが用もないのに運動をしなければならないのか・・・・。猫なんか見ていると、ごろごろのろのろしているばかりで、滅多なことでは走りもしません。まあ人間は猫と違って素直に老いと衰えを受け入れることができないところが悲しい宿命なのですね。

強くなりたい

2012-05-13 16:27:54 | Weblog
  家にばかりいると、風呂に入るのが面倒になります。(私だけ?)自分の臭いが気になると言って書斎に消臭機を入れるくらい神経質なのに風呂に入る時間がもったいないと思えてしまうのです。どうせ人前にでるわけではないし・・・と、怠け心が顔を出します。それでも東亜学院と文化センターに行く日は朝シャンまでして出かけますが。なんとなく自分でも臭いような気がしますし、肌の感じが不愉快になるのですが、しかし面倒くさいから我慢してしまえ、と思えるのです。

  現役の頃は夜は毎朝毎晩石鹸で体を洗っていました。冬になるとすねなど脂っ気が抜けて白く粉を吹くくらい徹底的に洗い清めていたのです。それでも日直日誌に、「今日は梅様から異臭がした・・・・」と書かれていましたが。

  しかし中には生徒や同僚の都合もなんのその、この前風呂に入ったのは修学旅行について行った時?と思えるほど入浴した気配の感じられない先生もいました。先日その謎の一部が解明されたことを思い出したので、書いてみました。

  実は私は彼の臭いに対して全く反応しない人なのです。彼がすぐそばを通ろうがなにしようが、まったく臭いを感じたことがないのです。鼻が悪いのかというと、花の香りや雨上がりの土の臭い、濃すぎる化粧の臭いなどはきちんと感知するので、そういうわけでもないのです。

  彼の臭いは私以外の大変多くの人を悩ませていました。彼は剣道部の指導をしていたので、分厚い剣道着を着用しています。剣道着や柔道着は普通洗濯しません。真夏の汗にまみれた、しかも皆さんの言うにはこの上なく臭い人が着用した剣道着が、密閉された職員更衣室の中にいつも広げられていました。あまりの悪臭に、見かねてその剣道着の上に張り紙をした人もいました。「どなたの剣道着かわかりませんが悪臭がひどいので・・・・」と、それはそれは丁寧な依頼文でした。もちろんどなたの剣道着か知らない人など一人もいません。しかし彼は大物なのか無神経なのか、あるいは何らかの嫌がらせなのか、絶対にその悪癖を改めようとはしませんでした。

  教室では生徒たちが、できる範囲でその臭いに対抗するとともに、自分たちがいかに彼の臭いのために辟易しているかを知らせるべく団体行動をとったこともありました。彼の授業だけ、一斉に机を後ろに下げ、下げられるだけ引いて教壇との距離をとったのです。しかし、張り紙にも屈しない人ですから、そんなことで屈するはずがありません。相も変わらず紛々と臭いをまき散らして授業に邁進したいたとのことです。果たして彼が授業をしながら教室内をうろうろ歩きまわるタイプだったのかどうか、そこは聞きそびれてしまいました。

  先日hige@先生とA作でお酒を飲んだ日に遡ります。かの「臭いの君」先生は40代(まだ50ではないと思いますが・・・)独身男性です。どうやら家に帰らずA作で晩酌兼晩飯を済ませてしまうことが結構あるようです。(まさか毎日では・・・?)そして、最後はA作のご主人のご厚意に甘えて、そのまま座敷に泊まってしまうのだとか。もちろん店に泊めてもらうので、その晩は風呂には入りません。A作からKTSまでは歩いて7,8分。翌朝8時に起きれは余裕で間に合ってしまいます。何しろ昨日勤務したのと同じ服装をしているのですから、着換えをする必要さえありません。かくして昨日その匂いで生徒諸君を悩ませた彼は、その翌日もまた臭いの元を重ね塗りすつ形で出勤・・・という次第だったのでした。

  妖怪人間ベムの願いは、「人間になりたい!」でした。今の私の願いは、「彼くらい強くなりたい!」なのです。

HIROMI

2012-05-11 18:40:55 | Weblog
  
 最近だんだんfacebookのつながりが広がってきて、ついにHIROMIともつながりました。N体育大学を卒業後バイトで食いつないでいたようですが、今年度から中学校二つ掛け持ちで講師の口が見つかったとか。身長が173センチあって、私からいつも「背だけチェ・ジウ」と呼ばれていた子。和田アキ子とは言わないところが私のやさしさなのです。

  HIROMIはJT女バレのエース・アタッカー。しかし体育大志望なのに、足が遅い方でした。そこでHIIROMIが考えた秘策、それは英語教師の梅様に短距離走の指導を受けるということでした。考えてみれば、私はかつて陸上部を教えていたとはいえ、JTにおいてはそんな姿を見せたことはありません。私がそんな話をしたことがあるのを覚えていて私のところへやって来たのでした。正直、そんなに人を信じて良いのか?という気持ちでしたが、HIROMIの真剣さに私の中に久々に情熱がよみがえってきたのでした。

  しかし、女バレをやりつつ、また体育大入試対策のマット運動をやりつつ、その上で陸上に割けるのは週1日のみ。かつHIROMIが私に教わることを思いついたのは、実技模試で他の受験生たちに100メートルでぼろ負けしてから。週1、正味半年でけりをつけなければならないのです。その意味ではHIROMIの選択は正しかったのです。私はなまじ体育教師でないために、型にはまった理論を持ってはいません。純粋にHIROMIの体質に合わせたプロジェクトを組み上げてしまいました。HIROMIに教えてその成果を確かめながら、「お、私もまだ感性が衰えてない!」と実感したものです。HIROMIに陸上を教える日は、まずLL教室へ行って英語の補習を開始→センター試験問題を配布→HIROMIの元へ行き、1時間半ほど陸上を教える→LL教室へ戻って答え合わせと解説をする、という日程となっておりました。

  結果は、実技模試で惨敗を喫した相手に完勝し、無事実技試験を突破できたのでした。学力試験の方は腐ってもJTですから、相当上位だったのではないかと思います。

  HIROMIに陸上を教えるにあたって私がちょっと感動したことが二つありました。一つはHIROMIがまだ見ぬ「英語教師梅様の陸上コーチ」 というものに一点のの疑いも抱くことなく、また、体育教師であったら思いつきもしないような、HIROMIに特化した「謎の特訓」を課されても、何の迷いも生じることなく私について来たことでした。もう一つはHIROMIの部活である女バレの顧問の体育教師が、「宏美の指導をよろしくお願いします。」と言って、わざわざ私のもとまでやって来て、英語教師である私に向って頭を下げたことでした。バレーボールが専門とは言え、そこは体育教師なのです。陸上に対する知識が皆無なわけではないのです。それなのに、彼はこの私に向って頭をさげたのです。こんなことは後にも先にも初めてです。いや、彼以外の体育教師だったら、おそらく部外者の私が受験陸上を教えることを、黙認こそすれ、心良くは思わなかったはずです。

  そんなわけで、私の4年間のJT生活でもベスト3に入る素敵な出来事がHIROMIの陸上指導だったのでした。JTという高校、学校としての体制は私には合わないものでしたが、生徒自体は相当に喜びを与えてくれる学校でした。私がもっと若くて体力と適応力があれば、もうすこし頑張れたのかも知れませんね。

塩谷瞬に思うこと

2012-05-07 18:09:33 | Weblog
  昨日も書き込みをすることはしたのですが、なんとなく気に入らず消去してしまいました。たぶん読めた人はいなかったと思います。で、今日は今話題の?「塩谷 瞬」について。

  この人、何人もの女性と同時に付き合っていたとかで問題にされていますが、私個人としては、たいした問題とは考えていません。長くつきあっているうちに「結婚」という言葉が出てきたならともかく、こういう男がじっくりと時間をかけた落ち着いた交際などしているはずがないからです。かつ「結婚」という言葉が出るくらいですから、女性の方は、「ああ、私とのことで責任を取ってくれる人なんだ。」と思われたはずです。女性の方もかなり軽々しくそういう関係を受け入れていたはず。後になって自分が馬鹿だったと反省するならともかく、裏切られたと大騒ぎする方がおバカなのだと思います。一言で言えば自業自得なのです。

  この人、どうみても切れの良い美男子ではありません。誠実さのかけらも人相に現われてはいません。こういう軽薄が歩いているような人相の男と、どうして簡単に「仲良し」になってしまうのか・・・・。私は某高校時代のある男子生徒のことを思い出しました。

  その男子がクラスに入ると、女子同士の関係がめちゃくちゃになってしまうのです。女子がみな浮足立ち、かつお互いを牽制し始めてしまいます。彼はとにかく女の子からもてるのです。私の長い教師人生の中で、彼ほどクラスの女子をメロメロにした男子を見たことがありませんでした。

  しかしその男子と言えば、身長は低く、顔立ちの偏差値も40位。言語能力が低く会話らしい会話ができません。運動神経が良いという話も聞いたことがありません。私たち教師の間ではいかなる時にもけして話題に上ることのない、気をつけないといるのかいないのかすら分からなくなりそうな生徒だったのです。ひどい言い方をするなら、成績もパッとせず行事でみんなの役に立ってくれるわけでもなく、欠席していてもうっかりすると見落としてしまいそうな生徒でした。彼が恐ろしいまでに女子の注目を集めているという事実がなかったら、私も彼のことなどまったく記憶に留めていないことでしょう。

  しかしクラスがめちゃめちゃになりそうなほど女子にもてたことだけは事実だったのです。常識では考えられないその事実を前に、私たちは首をひねるしかありませんでした。そして私たちが達した結論はただ一つ。それは、
  「フェロモンは実在する!」
  というものでした。昆虫が異性を呼び寄せるようなホルモンが人間にも存在し、彼はそれを濃厚に放っているに違いないという結論に至ったのです。

  もしかしたらあの塩谷瞬という人も、そうしたフェロモンを放つ男性なのかもしれません。もしそうであれば彼の周りにはこれからも女性は集まり続け、彼が大いなる自制心を持って言動を慎まない限り、本人の意思に関わらず、彼の人生はぼろぼろに汚れたものになってしまうことでしょう。

  ちなみに私も自分にはフェロモンがあると知った経験があります。それはある夏の日のことでした。結婚前、彼女の家を訪ねた私に、飼い猫の雌猫・バケ(本当にこういう名前だったのです)が近寄って来ました。そしておもむろに私の脇の下に鼻を近づけてクンクン臭いをかぎ、「ニャーン」とセクシーな声で一声鳴くと、うっとりとした表情で私に体をすり寄せて来ました。あわてた彼女はいきなりバケの首筋をつかむと、二階の窓から外に放り投げてしまったのでした。

  私のフェロモン、人間の女性には効き目がなかったのですが、猫をうっとりさせる力はあったのでした。


  

ダンス必修化だぞ

2012-05-05 17:25:46 | Weblog
  私の本業は英語ですが、陸上部16年の他レスリング部やダンス部顧問も3校に渡ってやっておりましたので、この問題について語ってもよかろうと思います。といってもそこは時代を反映し、いわゆる学校体育のダンスはとうにすたれてしまい、今風のストリートダンスに限られます。

  某高時代、我が?ダンス部は東京都の大会で優勝してしまったことがあります。今ほどレベルが高くなかった時代のこと、優勝してしまった後で本人たちはひどく恐縮していました。いわく「あたしたちはプロのダンサーに教わってるから・・・・。」彼女たちは学校には内緒で自分たちで資金を出し合い、プロのダンサーを講師に迎えていたのでした。本当に適当な学校でした。(と言えば何高かすぐにおわかりと思います。)顧問ですらその事実を知らなかったのですから。

  KTSではexileの前身zooのメンバーだった男性が教えたいと申し入れて来たのを受けて講師として招いていましたが、初日「へー、高校ってこうなってるんだ!」と言ったという話を聞いて、勘弁してくれという気持ちになりました。もともと私は元芸能人の男性を講師に受け入れるのはあまり望ましくないことだと考えていたので、いろいろとしてはいけない項目を挙げて、後は女性の顧問の先生にお任せしておきましたが、生徒の家や本人に個人的に電話をしてはならないその他、ありがちな不祥事を未然に防ぐためにいろいろと細目を考えなければなりませんでした。

  さて、本年4月から公立中学校の体育でダンスが必修化されています。脳科学者・澤口氏によると、ダンスをすることによって自己制御能力・社会コミュニケーション能力等が身に付き、いわゆる切れやすい心や鬱の改善に効果があるというのですが、私はあまりこれを信じていません。こうした発言は何千人というデータを集め、ダンスをしている人間としていない人間との間の差異を確認した上でなければしてゃいけない発言です。評論家ならともかく、脳科学者と名乗る人が軽々しく語るべきではありません。

  何よりいけないのは、こうしたこと(必修化)を推進する「有識者」の集まりが、実は現場を全く知らないど素人の集まりに過ぎないということです。ひどい言い方をすれば、日本でも最も無智な人たちの手によってこうした方針が打ち出されていると言っても過言ではありません。

  今日のネット上でも現場の当惑が紹介されています。「50代でヒップホップはきついです。」→52歳男性教師=専門はハンドボール  「ダンスは中学時代のオクラホマミキサー以来。」30代女教師。 現場に踊れる教師がいないのにダンスを必修化してしまうことがどれほど愚かなことか、有識者たちは考えてこともないに違いありません。まあ、英語を話せる人がいないのに小学校で英語を必修化してしまう人たちですから何をかいわんやですが。
  
  一方、文化センターのようなところではキッズ向けダンス教室が花盛りです。私と一緒に韓国語講座に出ているHさんのお子さんもKポップに乗って踊るダンス講座に参加し始めたそうです。これからは小さい頃からダンスを経験し、中学校入学時にはダンス歴5年6年という子が混じっている時代なのです。「生活指導の怖い先生で通っているのにこのままでは・・・・。」たぶん笑われてしまうことは確実ですね。

  TRFのSAMいわく、「一番はダンス教室に通って基礎から学ぶこと。」
そうなのです。教師たるもの、きちんと身につけたことを教えるのが当然です。したがって、有識者が提言すべきだったのは、「大学にダンスの講座を設け、体育教師の資格を取るにはこれを必修科目とする。」ということだったのです。その上で、4年後をめどにダンスを必修化する、とすべきでした。

  芸能事務所の中にはダンスレッスン動画を無料配信しているところもあるそうです。講師はすべてプロのダンサーで、DA PUMPのメンバーやFairiesのメンバーも出演しているということなので、生徒たちがこれを見て練習した上で授業に出てくることにでもなれば、つけ焼き刃の先生方など及びもつかなくなることでしょう。

  これというのもすべてアイデアだけ垂れ流しの「有識者」たちのせいです。全国の中学校の体育の先生方、柔道といいダンスといい、本当にご苦労様です。がんばってください。

エコ

2012-05-03 17:50:11 | Weblog
  5月は自動車税の納入月です。私のところへも振込用紙が送りつけられて来ました。開封してびっくり、税額が昨年までより5,000円近く高くなっています。これまで4万5千円だったものが4万9千500円に引き上げられています。5万円にしないのはスーパーの値札のように、見掛け上少しでも安く見せかけるためなのでしょうか。
私のあの中古車からこんなに税金を取るつもりか、と腹を立てて説明書を読むと、製造後13年を経過した車は税金が上がるのだと書いてあります。根拠は「グリーン化税法」によるとあります。だいたい、「緑化税」といば済むところをなぜこんな言い方をするのか、そこにも一抹の欺瞞を感じるわけですが、そもそもこの「グリーン化税」なる代物、根本から欺瞞に満ちています。

  私は購入した自動車を大切に大切に長く乗り続けています。事故で変形さえしなければ、もう少し乗り続けられるはずでした。20年乗れるのではないかと思うほど絶好調だったからです。グリーン化という言葉から感じられるのは、古い自動車は大気を汚染し、二酸化炭素を多く発生するので税額を高くし、その分で緑化でもはかるのだという言い分です。しかし、考えてみてください。車を一台新しく作るためにどれだけの二酸化炭素が発生するのか。基本的な材料である金属は大きな船に乗せられてはるばる海外から運ばれて来ます。金属を精錬する時・加工する時・全てが二酸化炭素の発生源となります。自動車の部品のほぼすべてが、二酸化炭素を発生せずには作れないものばかりだと言って差し支えないはずです。それを思えば、古い自動車を大切に乗り続けた方がはるかに効率的だしエコなのです。

  それなのに新車に買い替えることを即すような法律があるのはなぜか。その裏には企業を保護し、企業の利益を図るという国家の意図が見え隠れするではありませんか。結局新車に買い替えることになった私ですが、私がこれから受け取るであろうエコカー減税も、実は国民の税金から支払われるものです。結局私たちは自分で納めた税金から幾分かの払い戻しを受けることにより購買意欲をかきたてられ、企業に利益を献上するという、実に馬鹿げたサイクルの一翼を担わされていることがわかります。

  本当は車の買い替えなどしない方が良いのですが・・・・。実は新車が到着するのを心待ちにしている自分が一方にいたりして、複雑な気持ちになります。