梅様の教室

独り言

上海雑技団を見た

2011-09-28 18:46:03 | Weblog
いや、もともとは見る気はなかったのです。ツアー3日目、きつめのスケジュールの日でかなり疲労してしまい、夜はホテルで早めに休みたいと思える日でした。オプションなので申し込んでいない人もいました。申し込んでいなかった人は、正解だったとVサインを出していました。私も申し込んではいなかったのですが、前々日に旅行社から電話があった時、申し込んだことになっていて既に料金も引き落とし済みと言われ、それならまあいいか、とおおらかな気持ちで見てみることにしてしまったのでした。

  会場は予想に反して座席数は多く見積もってもせいぜい400席。常設館で毎日公演をしている上に5か所も会場があるということなので、この程度の大きさが限界なのでしょう。丸いリングの周りに観客席がある、いわゆるサーカスタイプの会場を予想していたら、正面に舞台があって、小さな公会堂といった趣でした。

  一番の見ものは出し物よりも、それはそれは美しいドレス姿の司会者の女の子でしたが、司会者を見て満足しているわけにもいきません。本番もしっかり見ないと・・・・。しかし、私の性格は相変わらずひねくれていて、女の子たちが集団で演技をしているところを見ながらも、見事な技には目もくれず、危険な集団演技を指揮しているのはどの子だろうと、そこばかりに意識がいっていました。よくみると、恐らくは最年長であろうと思われる、多分18歳くらいの女の子がハッ!ハッ!と声をかけ、それに合わせて次の動きに移っているのでした。女子ばかりの集団をまとめるのはさぞかし苦労があることだろうと思わず感情移入してしまいました。

  上海雑技団、国際的にも有名ですし、日本でも普通の大人ならその名前を聞いたことがあるはずの、人間の肉体を使った曲芸だけを売り物にしているサーカスです。実際に見る前は、ボリショイサーカス(これは見たことがあります)のような華やかな舞台を想像していたのですが、実際はそれとはかけ離れたものでした。半分は男子の演技ですが、どうしても女子の演技が気になります。身長からみたら小学校1年生としか思えないような子が混じっています。しかし1年生では複雑な演技に頭がついていけないでしょうから、身体がおそろしく小さな高学年の女の子であるはずです。そんな子供たちがどうして過酷な訓練を必要とするサーカス団に入っているのか、元教師としてはそこがとても気になります。中国でも今やお金さえあれば塾通いに精を出す時代です。そんな時代に夜の9時まで毎日命綱をつけ、身体をはって演技を見せなければならない子供たちとはいったいどういう存在なのか、考えさせられてしまいます。

  これだけ有名な雑技団ですが、私の見たところでは団員達の待遇はあまり良さそうではありませんでした。上演終了と共に立って会場を出ようとした私たちより先に、今舞台に立って挨拶をしていた団員たちが玄関に先回りして、自分達のDVDを手に持って販売しています。テーブルに置いて客に声をかけるのではなく、手に持って通り過ぎる客たちに声をかけ続けるのです。その姿は会場の外で私たちに偽のグッチを売りつけようと立っていた人たちと変わりません。また、演技中の服、つまり舞台衣装もかなり擦り切れて穴があいたままになっているのが客席からもはっきりと見て取れます。この子たちは明らかに経営者からみたら搾取の対象でしかないと思われます。
  
  私達が今回上海雑技団の演技を見るために支払った料金は一人につき5,000円です。中国人の平均月収は現在4万円だそうです。これだけ高額の料金を受け取りながら、団員達の衣装は擦り切れたまま。その裏にある社会事情に思いをはせてしまった私でした。

  


あちら立てればこちらが立たず・・・・

2011-09-27 12:33:29 | Weblog
 妻と離別したり死別した男性は妻と一緒に暮らしている男性と比べて寿命が短くなるという話は以前から聞いています。それどころか寂しさに耐えかねて自殺してしまった人も、身近なところで何人か知っています。ある著名な作家も妻が病死した後浴室で自殺してしまいました。そこまでいかなくとも、妻が死んだ後、夫が急激に心身ともに衰えて、一年くらいで死んでしまうことも珍しいことではありません。男という生き物のはかなさ、ここに極まれりという感じですね。
 
  ところが、今日の新聞を見て驚きました。60歳以上の夫婦をある機関が調査したところ、夫がいる女性は夫がいない女性に比べて死亡リスクが2倍になるというではありませんか。高齢になると妻にとって夫というものは命に関わる存在であり、妻が長生きするためには夫は早めに死んでくれた方が良いというわけです。そう言えば、夫が交通事故で亡くなったり病死したりした女性は子育てに苦労はしたものの、かくしゃくとした老後を送っているような気がします。
  
  もっとも、放っておいても通常は夫の方が早く死ぬことがほとんどなので、妻はその後悠々と余生を楽しめるという仕組みになっているのでしょう。途中まで苦労が絶えない女性の人生も、最後に夫さえ死んでくれればめでたしめでたしになるのか・・・。一男性としては複雑な気持ちで読まされた記事でした

これは「あり」か「なし」か 私は断固として「なし」だ

2011-09-22 15:30:38 | Weblog
相談者  「義父は昨年倒れ、現在リハビリを続けています。義母は数年前から韓流スターに夢中ですが、介護のため思うように出かけられないと電話で私によく嘆いていました。その義母から今春、ファン仲間と韓国旅行に行きたいので、夫をあずかって、と頼まれました。震災直後の大変な時だったので、夫に断ってもらいましたが、お盆にも、9月のスター来日の時に義母を頼めないかと頼まれました。この時も夫の長期出張や私の妊娠がわかったことから断りました。ところがその後も私の携帯電話に、預かってほしいとメールしてきます」
解答者  「義母が自分で気晴らしが出来る人であることは、あなた方にとっても好都合だからです。もし義母まで倒れてしまったらどうしますか?たまには遊ばせてあげましょうよ。」

   さて、これを読んだ人はどんな印象を持つのでしょうか。私はどうしてもこの解答者には賛成できません。もし倒れたのが義母で、介護しているのが義父だったとします。今度韓国から自分が大好きな女優が来るので空港に出迎えに行きたいから義母を預かってくれ、あるいは、韓国へ同じ女優が好きな友達と旅行へ行きたいから義母を預かってくれ・・・・などと再三頼まれたら、何だこの変態オヤジ!長年連れ添った女房より韓国の女優の方が大事なのか!と誰もが思うことでしょう。

  以前住んでいた家の斜め前にやはり同じようなケースがありました。御主人はそれほど高齢ではないのですが、ほぼ寝たきりの状態です。妻にあたる人は、社交ダンスが趣味で、週に何回か(何回も?)夫を寝かせたまま社交ダンスの集まりに出かけます。出かける時は知りませんが、帰りはいつも同じ男の人が車で送って来ました。
  時々我が家にその御主人から電話がかかって来ることがありました。「しびんがいっぱいになってしまって次が出来ないので捨てに来てくれないか・・・・・」
  私たちがそこまでしてやる義理はないと言っても、我が家の祖母は無視することもできず、その都度黄色い液体で満タンになったしびんを処理しに出かけていました。

  私には、この韓流スターに夢中の義母にとって、夫は自分の足を引っ張る邪魔物に過ぎなくなっているのではないかという気がしてなりません。もしかして、いつになったら死んでくれるのかしら、と思ってはいないだろうかと心配になってしまいます。ふだん在宅している時でもそっけない扱いなんでしょうね、きっと。テレビでチャン・グンソクだのなんのという韓流スターをキャーキャーいって迎えているおばさん達を見るたびに、この人たちも寝たきりの夫を放置してやってきたのではあるまいかと、ふと心配になってしまいます。  

澤選手の髪の毛

2011-09-21 14:56:53 | Weblog
 相撲取りの頭から髷を取ったらただの肥満体・・・と言ったら言い過ぎになるかもしれませんが、あの髷がなかったら見た目的に相当具合の悪いことになりそうです。引退して断髪式を行った直後の、まだ体形が現役のままの相撲取りはあまり恰好が良いとは思えません。
  
  昔前日本プロレスにかなりの肥満体のレスラーがいましたが、賢明にも彼は髪を思い切りよく伸ばしてアフロヘアーにしていました。頭部を大きく見せるよって身体だけが太っていることを上手に打ち消していたのです。これはこれで優れたアイデアだと思いました。

  ところで先日、野球解説者の張本氏が、女子サッカーの澤選手の髪の毛に対して苦言を呈していました。要はスポーツ選手らしくもっと清楚にした方が良いのではないかということでしょう。このことが新聞に載ると、読者からも複数の賛成意見が寄せられ、同時に選手たちのピアスや化粧も何とかすべきだという追加の修正案も寄せられていました。

  個人的に私は澤選手の髪形がおかしいとも思いませんし、女子サッカー選手がピアスをしていたりフィールド外で化粧をして現れても何の問題もないと思うのですが、有名になると世間の目は厳しいものがあります。
  
  さて、問題の澤選手の髪の毛ですが、私はあの髪の毛は最初に書いたプロレスラーの髪の毛に相当するものだと思っています。澤選手はとてもスリムな体型をしていますが、澤選手の普段の雰囲気からして、普通の髪の毛をしていたのではあまりにもやぼったくなって、アピール度が少なくなってしまうのではないでしょうか。したがって私は澤選手の現在の髪の毛には大賛成です。まことに言いにくい話ですが、あの髪の毛で澤選手は自分に不足している何かを補っているように見えるのです。

  昔の同僚で、鼻の下だけ髭を生やしている人がいました。その人は見事な花王石鹸顔(要するに三日月)で、鼻の下に髭を生やすことによってその欠点を隠そうとしていたのです。また、たとえばパパイヤ鈴木に髭がなかったら、彼は現在のように仕事を得ることが出来たでしょうか。髭と髪の毛は違うという意見もあるかもしれませんが、首から上に生えている毛で、扱いによっては持って生まれた欠点を補う効果がある点では共通しています。できれば公共の電波や紙面で人の髪の毛についてまであげつらうのはやめたいものです。そんなことは友人と茶飲み話でしていればよろしいのでは?

朝食について

2011-09-19 15:04:30 | Weblog
テレビで190㎏オーバーから15年前の55㎏に戻るために努力をしているある女性の特番をやっていました。55㎏時代というのは多分高校生の時でしょう、もともとのルックスは平均値を大きく上回っていた(KTSの私のクラスならNO1になれた)ように思えるのですが、何が原因で190㎏まで増量してしまったのか・・・。途中の減量中の場面を少し見ていただけなので詳しいことはわかりませんが、元の3倍以上にまで太れるというのはある意味で素晴らしいことだと思います。私はベスト体重を20㎏超えた時点で糖尿病の疑いが出てしまったことがあります。

ところで、人間の食事については諸説あって、一体どれを信じればよいのかわかりません。学者たちがそれぞれ勝手な自説を唱えているだけで、誰も他の人の学説を検証してみようとしているようには見えません。例として、朝食に関する諸説を取り上げてみます。

まず、朝食はしっかりとらなければならないという説。なんとなくこれが一番まっ
とうであるように思えますが、それがそうでもないのです。欧米では朝食に糖質を取ることが主流のようで、手抜きのお母さんたちはコーンフレークに牛乳をかけて・・・みたいな食事を与えて、それでおしまい。もっともこうしたものが何十種類も市販されているので、あきるという恐れはないのだそうです。
日本でも、朝食を取ってこない児童が午前中低体温であったり頭がぼーっとしたままで学習に身が入らなかったりすることが少なくないので、せめてパン一枚でも良いからエネルギーになるものを摂取させてもらいたいと良く記事になっています。

ところが、先日見た記事では、人間の体は午前中は糖質の分解に適していないので、たんぱく質を取るべきだとありました。午前中に糖質を摂取すると、膵臓に過剰な負担がかかってよろしくないのだそうです。朝から肉や魚をしっかり食べてきなさいという意見なのです。しかし一方では夜間に成長ホルモンが分泌されるので、夕食にたんぱく質をしっかり摂取することが体にとって重要だという説もあります。
極端な説になると、午前中は排せつの時間帯にあたるので、朝食を食べるのはやめて昼までは食事を取らないのが正しいという主張さえあります。こうなると、一体何が正しいのかさっぱりわからなくなりますね。

私個人の経験では、朝食を思い切り軽くした時が一番体調が良かったような気がします。との時は朝食は青汁の粉を牛乳で解いて飲むだけ。これを400CCほど飲んで朝は終わりです。これを続けなかった理由はただ一つ、経済的とは言えなかったからです。

ついでにダイエットについて一言。油抜きダイエット、あれは良くないと思います。私も半年ほど試みてみましたが、健康診断でコレステロール値が異常に「低い!」ので要観察とされてしまいました。かつ、肌につやがなくなり、最後には爪が縦にひび割れて来たのです。脂分はカロリーが高いので油抜きダイエットはカロリー制限的には効果的かもしれませんが、けして健康的とは言えません。

こりゃ末世だね

2011-09-14 14:52:05 | Weblog
 国会議員の生きがいは多分いつか大臣になるということなのではないかと思います。国会の近くにあり議員の先生方がよく会食していた有名料亭の女将の話によると、国会議員の中で国や国民のことを考えている者など見たことがないとか。名誉と金銭を追い求めているだけの実に卑しい人種が国会議員というものだそうです。
  真面目に?議員を務めていれば、いつか自分にも大臣の椅子が回って来ると信じてボスに忠誠を誓っているのでしょう。有名女性議員の中には政党をいくつも渡り歩いている節操のない者もいましたね。

  大臣になる順番待ちが最も大事な仕事ですから、勉強なんかしてやしません。前首相も首相になるまでは沖縄のことになど何の関心もなく、首相になるに当たって読んだ沖縄関係の本が、琉球が薩摩藩に吸収された顛末を描いた「琉球処分」について書いた本。戦後の沖縄が置かれている地理的・政治的・軍事的重要性については関心があったとは思えません。

  そんな人たちですから、自分の一言が与える影響についての意識も希薄になるのでしょう。原発の視察から帰った後記者たちに防護服をすりつけて、「ほれ、放射能!」とおどけてみせた経済産業相。さすがに一発で辞任となりましたが、これなどいたずらな小学生が犬のウンチを拾ってきて、ほれほれウンチだぞ!と女の子を追いかけ回すのと変わらないレベルですね。おそらくは国会議員7回目の当選にして初めて大臣になったうれしさに、つい気分が高揚していたのでしょう。某タレント議員の女性が初当選で大臣に任命されたことを思えば、長い雌伏の果てに大臣にしてもらえてうれしくてたまらないその気持ちは察するに余りあります。しかし、大臣ともなればその一言がいかに大きな影響を与えるかまではわかっていなかったようです。つまり、大臣というものの性質がわからないレベルのまま大臣になってしまったわけです。

  しかし、ある意味では経済通産相の軽口など、罪が軽いとも言えます。この方のおかげで目立たずにスルーしてしまった中に、国益を損なう恐ろしい失言が他にあったのです。
  
  一川防衛大臣の、「自分は安全保障に関しては素人だ。」と述べた発言です。国家の安全保障について知識も見識もない人が防衛大臣を引き受けて良いわけはないではありませんか。いや何より、そうした発言をすることが日本の隙に付け込んでやろうとする近隣の外国に大きなチャンスを与えてしまったのです。実際この発言の直後にロシアが艦隊を北海道を樺太の間を巡航させています。本来であれば日本に対する示威行為、あるいは挑発行為として行われるものですから、あの愚かな発言のおかげで日本の覚悟の程度が試されてしまったということです。これに対して日本は政府として抗議もしていないのですから、お人よしを超えて、国際ルールを理解しない愚か者国家とみなされたことでしょう。何だ、やっても平気じゃん!とわかればこの程度のことをロシアと中国は繰り返し行うことになるでしょう。

  何が大事なのか国家レベルで物を考えることができない人たちが国政を預かっている恐ろしい国、日本。関東大震災もそろそろ起きようかという時期になって久しいというのに、韓国のアイドルに夢中になっているだけの国民と、国家についてなーんにも考えていない政治家。真剣に国を憂えているのが超タカ派の石原都知事だけに見えてくるのは本当に皮肉なことです。

スポーツ雑感

2011-09-11 19:19:45 | Weblog
  読売新聞のスポーツ欄に太枠組で掲載された記事。柔道の国際審判員である正木照夫氏が書いた「日本柔道立て直し」というコラムです。趣旨を一言で言うなら、タイトルにあるように、ロンドンオリンピックでメダルを取りたいなら「全身いじめ抜け」ということ。現在重量級の男子はすっきり長身か腹の出た肥満児タイプで、ヘラクレスのような体躯の持ち主がいないことを嘆いておられます。

  しかし、待ってくださいよ?かつて日本の柔道界にヘラクレスタイプの選手がいたでしょうか。もともと日本人はヘラクレス体形にはならないはずです。日米のプロレスラーの体形の違いを見てもそれは明らかです。強いて例外を挙げるなら、プロレスラーとしても活躍した坂口征二選手(坂口賢二のお父さん)くらいでしょう。しかし彼にしても外人的な筋肉マンではありませんでした。

  最も大きな問題は、「全身いじめ抜け」という言葉からもわかるように、科学的・合理的とは程遠い発想から抜け出せていないことです。提唱する筋トレもどきのメニューも、「走り込み・砂場走・腹筋・腕立て伏せ・馬跳び・手押し車・人を背負う肩車」などを反復するサーキット・トレーニングで血へどを吐く努力をしろとあります。

  日本のスポーツ界の最大の欠点は、ウエイトトレーニングに対する無理解です。何しろ体育の教科書やトレーニングセンターの図解が間違っているくらいですから、そのレベルは知れたものです。上記の練習で言えば、腕立て伏せと手押し車は、ベンチプレスに集約されます。馬跳びはやっているうちに疲れないやり方を身につけてしまうので、あまり意味がありません。人を背負う肩車はスクワットに変えるべきです。バーベルを使うトレーニングは筋力の向上が数値化されて明らかになりますし、眼に見えて体形が変わって来ますから、選手のやる気をそそります。

  しかし、日本のスポーツ界におけるウエイト・トレーニングに対する無理解は、一般の予想を超えたものがあります。長年の教師生活で見て来ましたが、某N体大出身の体育教師で、ウエイトトレーニングの指導ができる人を見たことがありません。私が陸上部の顧問をしながら全部員が同時にウエイトトレーニングが出来るだけの器具をそろえ、部員達も喜んで取り組んでいた時に転勤してきた陸上専門の体育教師(日本選手権でスターターをしていたくらいの人)は、ウエイト・トレーニングを教える自信がないといって、せっかくそろえた機材を無駄にしてしまいました。それならというので、私がウエイト・トレーニングを仕込んだ部員が卒業時に器具を自宅に持って行ってしまったほどです。

  私にしても、ウエイト・トレーニングについては独学です。ただし、自宅にバーベルやベンチを用意し、まずは自分の身体をつかって、各種目の効果を検証してから生徒に教えたのです。そのほか、海外の雑誌や書物から得たトレーニング方法はすべて自分の身体で試してから生徒達に教えました。なぜ専門家たちがそういう努力ができないのか、私としてはあきれるしかありません。ヘラクレスを作りたかったら、それなりのウエイト・トレーニングをやれば良いのです。先述の正木氏の提唱する練習では絶対にヘラクレスは生まれません。

  もっとも、日本のスポーツ界は革新的なやり方を試みると白い目で見られるような気がしないでもありません。だからまるで明治時代のようなトレーニング方法が平気で提唱されるのだと思います。欧米選手に勝ちたければ、欧米選手の先を行くトレーニング方法を開発すべきなのです。

  総じて日本のスポーツ界には進取の気概が欠けています。体育の教科書を例に取ってみましょう。走り高跳びの項目には、背面跳びのフォームが図解されて掲載されています。私は一目でわかったのですが、図解のモデルgは、メキシコオリンピックで優勝したアメリカ選手です。明らかに彼の跳躍の分解写真から絵を描いたものです。
メキシコ・オリンピックが行われたのは、いつのことでしょう。1968年なのです。こんな大昔のフォームが未だに使用されているのです。この選手が背面跳びの創始者なのですが、彼は踏切でバーと反対側の肩を引き上げています。現在のフォームではバー側の肩を引き上げます。また、バーの上で頭から膝までまっすぐ棒状になって飛んでいますが、現在は例外なく頭を思い切り下げ、仰向けに最大限のけぞった形でバーを越えています。他の図解も私が見れば誰の分解写真を元にしているか一目でわかります。すべて「大昔」の人です。

  創意工夫があれば、日本人でも意外な成果を挙げる場合があります。メキシコ・オリンピックのハンマー投げで3位と同記録で4位に入賞し、惜しくもメダルを逃した菅原選手は、身長が174センチしかありません。しかし彼は世界で初めて4回転投法を考え出し、見事な成績を収めてみせたのです。
  柔道も、指導者研修と称して塚田選手をイギリス留学させていますが、そんなことではだめなのです。自前の創意工夫で、世界で誰もまだやっていないことをやらなければ、いつまでたっても欧米の後追いをするだけでしょう。

偉いぞ銀だこ

2011-09-09 19:22:19 | Weblog
 「築地銀だこ」というタコ焼きのチェーン店を営む会社があります。この会社、震災で壊滅状態にあった石巻にいちはやくささやかな飲食街を作って、100人ほどの雇用を生み出したそうです。お金を寄付するのも結構、数日間の炊き出しをするのも結構。しかし、それはあくまで一時的な貢献にとどまらざるを得ません。それに対して大会社でもない銀だこが、持続的に地域に貢献する方法を考えて実行に移したことは実に素晴らしいことではないでしょうか。
  そして、更に素晴らしいことに、この「銀だこ」という会社、それまで群馬にあった本社を石巻に移転するというウルトラCに打って出たのです。「銀だこ」のタコ焼きに入れるタコは、これまでは中国からの輸入品だそうですが、石巻に移転することにより、津波で職場を失った水産加工技術者を雇用してその技術を役立てる方針だとのこと。恐らくは石巻で水揚げされたタコをも使用することになるのでしょう。「銀だこ」はこの本社移転により、更に100人ほどの現地雇用をすることができるとのことです。石巻出身の社員の話を聞いているうちにいつの間にか会社としての方針がここまで進んできたということですから、まことに男気のある会社だと思います。

  ところで、あの石原軍団が、震災後半年になる最近、再び炊き出しに被災地を訪れているという報道がありました。一回限りの奉仕にとどまることなく再度炊き出しに赴いているところは、まさに男くさい石原プロらしいやり方だと思います。・・・・ところで、石原軍団の俳優の皆さん、本職の方は仕事が回って来ていないようですが、大丈夫なんでしょうかねえ

肝臓その後

2011-09-06 17:12:06 | Weblog
 さて問題の私の肝臓、数日の禁酒を経て、多少収縮してくれたような気がします。肝臓のある部分が重い感じがしたり、腫れて周りを圧迫したりしているような感じはしなくなりました。あれは、「これ以上酒を飲み続けるとぐれてやるぞ!」という肝臓からの警告だったのでしょう。まあ、ギリギリセーフというところだったのではないでしょうか。
本当に禁酒の効果があったかを確かめるにはもう一度酒を飲み始めれば良いのですが、うーん、探究心を満足させるか、せっかく大人しくなった肝臓を寝かしつけたままにしておくか、難しいところです。私のいけないところはこんな時でも探究心が湧いてきてしまうところなのです。ここが我慢のしどころですね。自分の肝臓で遊ぶのはちょっと冒険過ぎるかも知れませんから。

  その代わり今度は目が痛みます。明後日で東亜学園の前期の授業が終わります。後期開始の10月13日までに前期の総復習を完ぺきにしようと頑張り過ぎているからです。ノートの中央に縦に線を引き、左側に中国語、右側に日本語を書きます。日本語を見て中国語が完ぺきに言えたら小さな丸をつけます。そして丸が3つたまったらその文章はマスターしたものとみなします。そのページの文章をすべてマスターしたら、ページ全体に斜めの罫線を引きます。これで一回戦は終わりです。このやり方で同じところを何カ月おきかごとに繰り返していきます。まわりくどいやり方ですが、基本が定着するまではこれが最も手っとり早い方法なのです。しかし、眼が疲れて吐き気がするので、何とか対策を練らなければなりません。え?勉強を休んでどこかへ遊びに行けばいいって?そうなんですよねえ。霞の向こうに見える筑波山にでも行ってみますか。

肝臓

2011-09-04 04:45:55 | Weblog
  肝臓は「物言わぬ臓器」と言われています。私が26歳で急性肝炎になった時も、何となくだるいという日々が続いただけで、これといった自覚症状はありませんでした。家族がしっかりしていれば、白目がまっ黄色になっているとか異変に気付いたはずですが・・・・。ある日突然倒れて立ち上がれなくなり、その後は純白の便が出たり、急性肝炎特有の症状が出たので医者にかかり、2カ月ほど入院生活を送りました。
  その時同僚に言われた言葉。「2度目はなんの症状もないからね・・・。」

  肝炎→肝硬変→肝癌と進み、最後は死にます。肝硬変になった時点でもう先は見えているとのことです。そしてこの数年、整体の先生から肝臓が堅くなっているという指摘を受けて来ました。背中から押すと、正常な人ならすーっと掌で押し下げることができる肝臓の部分が、全く跳ね返されて押し下げることができないのだそうです。しかし、毎年の健康診断では肝臓について何の異常も見られません。そこで、そのまま放置してきたのですが、このところ背中の肝臓にあたる部分に違和感を感じるようになりました。車の運転席に座ると、肝臓の外側にだけ圧迫感があります。ここ数日はなんとなくその部分を重く感じるようになりました。

  そこで肝硬変について調べてみると、検査の数値には表れないとの説明があるではありませんか。肝硬変とは文字通り肝臓が硬くくなり、二度と元には戻らない症状です。事実上肝臓が死んでしまうということです。肝臓が死ぬのですから、いずれ本体も死ぬことになります。うーん、これはちょっとまずいのかも・・・と思いました。

  この数日の症状は、肝硬変を疑うに十分なものでした。しかし、病院へ行って肝硬変であるかどうかを確かめたところで何かが解決するというものでもありません。とりあえず、酒を一日だけ止めてみました。気のせいか、昨日までのような、そこに肝臓が存在するのだという実感はなくなりました。
  とりあえずここ数日は禁酒して、様子を見ようと思っています。そして、禁止してみて明らかに症状がなくなるようであれば、肝硬変とは言えません。単に肝臓が過労で腫れあがっているだけ(これでも相当なものだと思いますが)で、回復可能なはずです。

  そんなわけで、しばらくたったら経過を報告したいと思います。私は意志が弱いので禁酒は最長半年しか続いたことがありませんが、それでも頑張ってみる値打はありそうです。