衣箱の広場  和物を楽しむ暮らし

せわしない日常でも、日本的なものを大切にしてふっとなごみましょう。。

万筋

2005年03月28日 | 着物
今月はサクラの着物を意識して多く出しているのですが、その中に粋な小紋も入れたほうがよいかと思い、黒白の万筋(まんすじ)を入れました。
筋は縞のことで、写真だと見にくいですが、非常に細かい縦縞が入っています。もう少し縞の間隔が広いと千筋、もっと細かいと毛万筋、極万筋といわれ、いずれも染めるのには高度の技術を要します。一般的に縞はしゃれ物とされますが、江戸小紋の細かい染め縞は格があり、紋も付けることができるそうです。

着丈も163センチあり、すらっとした方が粋に着こなしたらとても着映えのする着物だと思います。とても気に入っている一品です。

参考文献)きもの文様図鑑

サクラの小紋

2005年03月26日 | 着物
東京のサクラの開花予想は明日の3月27日ですが、今日千鳥が淵をお散歩したところでは、開花まであと数日はかかりそうです。

私も日本舞踊のお稽古着を ウールの着物から桜模様の洗える着物に換えて心機一転しました。日本舞踊は、動きもゆっくりしているように見えるかと思いますが、やってみるとなかなか汗をかきますのでやはり洗える着物がよさそうです。

桜の着物というと衣箱のオークションでは、今、江戸小紋の小桜文(こざくらもん)を用いた「紫地小桜模様絹袷」を出品しております。

江戸小紋は、細かい文様を切り抜いた小紋型を用いて一色で染める型染の一種で、江戸時代に武家の裃に用いられました。裃には様々な制約がありましたが、裕福な町人の中には粋な趣向を凝らした小紋を作るようになった者も現れ、格のあるものからしゃれたものまで様々な小紋柄が生み出されたそうです。

桜小文も年齢を問わず好まれ、きものや長襦袢に広く使われている模様です。

参考文献)きもの文様図鑑

ヘアピース購入

2005年03月23日 | 美容
やっと肩のあたりまで髪が伸びて、後ろにまとめられるようになったので念願のヘアピースを購入しました。美容院ですすめられたフォンテーヌのサロンに行き、いくつか試しにつけてもらってから決めました。
ヘアピースだけの印象が派手なものより、あっさりとしたものの方がつけたときに可愛らしかったりとおもしろかったです。今までショートカットばっかりだった自分のヘアスタイルが、アップに変わる。。というのは、すっごい感動でした。

再来週に知り合いの結婚披露パーティがあり、ぜひ着物を着て髪もアップにして参加したいと思います。もすこしつけ方を練習しなくては。。。

そのうちにかんざしのおしゃれも楽しめるでしょうか。とっても楽しみです。

見ごたえがあります!

2005年03月21日 | 着物
今日はお天気もよく暖かい気持ちの良い日でしたので、銀座に出かけて松屋で開かれている池田重子さんのコレクションの展覧会を見に行きました。明治、大正、昭和初期と着物が日常着だった時代に作られた大胆で粋なデザインの着物や贅沢な帯留は、たいへん見ごたえがあります。着物と帯の組み合わせ方も斬新かつかっこよく、とても刺激を受けたので目録も買いました。

展覧会場にお着物でいらしている女性も多数見受けられ、またその方々の着物にも目をひきよせられました。あまりじろじろ見て失礼にならないようにさりげなく観察&感心しておりました。着物の展覧会に着物で来られる方というのは、池田重子さんのファンかお知り合いか、いずれにしてもセンスと着付けに自信のある方々と見受けられます。このような方々とお友達になって、着物談義に興じれたらとっても楽しいだろうな、もっと着物を楽しまなきゃ!と、思いました。

見たあとは気分がワクワクしており、帰りに。津田屋さんに寄ってちょうどセール中だったこともあり、着物用の小物を買っちゃいました。津田屋さんの店員さんと展覧会についての会話など交わし、とても有意義な銀座のお散歩でした。

今日もお稽古

2005年03月12日 | 歌舞伎・日本舞踊
今日も日本舞踊のお稽古に行きました。
言うまでもないですが、お稽古の前には自分で着物を着なければなりません。歌舞伎座などに着ていくときには、母に着付けてもらっているので、自分で文庫むすびを形良く仕上げるのは結構たいへんです。着物を着る習慣を身に付けるためには、たいへんよい訓練ですね。(苦笑)

これまでに習った美しい着物姿へのワンポイントレッスンとしては、
着物を着たときには、両足のつま先を合わせるに立つこと。手を小さく見せるために親指は手のひらの方に隠しておじぎをすること。首を振るときには体操のようにするのではなく、こめかみを左右に動かすようにすること。。などなど、意識しないとできないことが多いです。

本日の午前11時からNHKの総合テレビ「こんにちは いっと6けん」(東京以外は別番組だったようです)で歌舞伎役者の中村時蔵さんが、 女形の歩き方や所作について語っていらしたのをたまたま見まして、その番組でも美しく見せることへの工夫や苦労がたいへん興味深かったです。

関心が高まってくると、好奇心もいろいろ広がりが出てきてアンテナにひっかかってきます。
来月は何か、お芝居でも歌舞伎でも感動するものが見たいです。

余談ですが、ただいま衣箱のヤフオクの出品数が減っておりますが、来週はちょっと休養して韓国旅行に行くため(!!)、オークション中にご連絡が取れない日ができるのを避けるためです。まだまだ続けていきますので、これからもよろしくお願いします。

日本舞踊のお稽古

2005年03月10日 | 歌舞伎・日本舞踊
このところ少々忙しくてお稽古に行けなかったのですが、本日ひさびさに日本舞踊のお稽古に行きました。カラダが思うように動かなくて振りもうら覚えで、情けないかぎりでしたが、お稽古を続けて精進すれば(?)着物を着たときの美しいしぐさが身に付くような気がして、やりがいある楽しいひとときでした。
他の人のお稽古を見学していると、日本舞踊から感じられる色気は性別とは関係ないもので、ちょっとした首や手の角度や、踊りがあらわす所作から感じられる情感であったりすることがわかります。自分では先生のしぐさを真似ているつもりでも、見る側からすると随分違っているものです。

写真は友人で、NHKの大河ドラマにも出演した現役の女優さんの石浜さん。衣箱のお客様でもあります。お稽古のときに、着物に関していろいろ情報交換をするのも楽しみの一つです。

NHK BS中村勘三郎さんの特集番組

2005年03月05日 | 歌舞伎・日本舞踊
今日、ふとテレビをつけたらNHKのBSで中村勘三郎さんの襲名記念番組をやっていました。私はあまり歌舞伎に詳しくはありませんが、友人といっしょに歌舞伎座にはたまに行きます。昨年の夏、歌舞伎座で納涼歌舞伎を見て、勘三郎さんの演じる狸がとても印象的で、狸の悲恋に同情の涙を流しました。
テレビでは、勘九郎時代の歴史を写真やVTRで紹介され、鬼界ケ島での公演が話題をよんだ「平家女護島」、21世紀の幕開けを飾った「連獅子」や舞踊「鏡獅子」などが紹介され、たいへん見ごたえがありました。

本当に色気のある踊りで見入ってしまいました。テレビ等で拝見する男前なお姿が、お姫様姿に変わり色っぽさが、どこから現れるのか、秘訣は何なのか研究したいのですが奥が深くてそう簡単にはわからなさそうです。
わたくしもほんのすこ~し日本舞踊を始めてみたのですが、自然な動きができるようになるまでが本当にたいへんなことで、スポーツでかく汗とは違う汗をかきます。ここ数ヶ月ちょっと忙しくてお稽古に行けなかったのですが、来週からまたお稽古を再開します。

日本舞踊で着物を着たときの美しい立ち振る舞いを(できるだけ)身に付けて着物に親しんでいきたいものです。

慶長小袖

2005年03月04日 | 着物
染め分けた不定形な場に、刺繍と摺箔(すりはく)、絞り技法などで四季の草花などの小柄を埋め尽くすように配したものを慶長(けいちょう)の文様形式といいます。慶長年間(1596~1615)を含む江戸時代初期に盛んに行われました。慶長小袖は別名、地無し小袖ともいわれ、桃山小袖の平明さとは異なり、暗くて重厚な色調と細密な文様の表現が特徴とのこと。

写真は、「本紫紗綾形地雲草花模様辻が花訪問着」という名で衣箱のサイトに出品されている慶長文様のお着物です。落ち着いたお色ながら、春を感じさせる華やかな図柄が目をひきます。

参考文献:きもの文様図鑑 木村孝氏監修 美しいキモノ205号付録




ファッション雑誌と和服

2005年03月03日 | 着物
ファッション雑誌をいくつか立ち読みしましたら、普段はあまり和装はとりあげなさそうな雑誌にざっと見たところ2誌に着物の特集記事が載っていました。こういう雑誌でブランド品と同じように和服もとりあげてくれるとうれしいなぁ~などと思いながら、参考にと思いまして、そのうちのひとつGrazia4月号を買いました。
なんと「銀座の呉服店の通になる」という特集。銀座の名だたる有名呉服店が美しいお着物ともに紹介されています。そして、雑誌等でいろいろ調べた後で自分の好きなもの、どんなシーンで着たいのかをイメージしたら、銀座の呉服店のウィンドウショッピングに出かけて、お店の人に反物を広げてもらいましょう。と、いうようなことが書いてあります。
6桁の数字がならぶお品物の紹介ページが後に続きますが、この記事を読んだ後で、本当にお勉強のつもりで銀座の呉服屋さんに足を踏み入れて、「ちょっと見せてもらう」勇気のある人はどのくらいいるのかな~~と、正直なところ思いました。
が、ネットで着物を買ったり、アンティークショップで気に入ったものを見つけたりと、着物の楽しみ方はいろいろあるので、このようなファッション雑誌の記事をきっかけに、構えずに楽しめる雰囲気が広まるといいですね。

銀座の呉服屋さんのウィンドーは、仕事柄、やはり通りがかると立ち止まって見入ってしまいますが、ホントに気軽入ったらいろいろ説明していただけるのでしょうか??
ああ、やっぱり考えただけでドキドキしちゃいます。

桜模様の京友禅

2005年03月02日 | 着物
ただいま衣箱のサイトに出品中の「黒一越縮緬桜模様友禅染め絹袷」は、全体に桜の模様があしらわれた豪華な京友禅です。桜は古くからどの時代にも愛されてきましたが、模様に表されるようになったのは平安時代からだそうです。
京友禅は、染匠(せんしょう)とよばれるプロデューサーが各工程を管理し、それぞれの専門家に仕事を託す完全分業体制で製作されています。図案、下絵、糊置き、地染め、色挿し、蒸し、水元、箔置き、刺繍など多くの過程を経て作られるきものの各工程に最高の職人芸を求めるためです。

この桜のお着物は着丈が168センチありますので、背の高い方にぴったりかと思います。ぜひ大胆に着ていただいて、周囲の方々に溜め息をつかせていただきたいです。

参考文献)「美しいキモノ」2003年秋号 「友禅染」が可能にした模様表現 友禅の製作工程が写真入りで紹介されており、たいへん興味深いです。