衣箱の広場  和物を楽しむ暮らし

せわしない日常でも、日本的なものを大切にしてふっとなごみましょう。。

ひな祭りとお花見

2005年03月01日 | Weblog
あさってはひな祭りですね。梅や桃の花が満開に咲く時期になりました。
古くは、お花見は農村の人々が集まって豊作を祈り、共同で飲食をする信仰的要素のある農村の行事でしたが、都市では信仰の要素は消えて楽しまれるようになったそうです。元禄(1688~1703年)の頃から大人数で花見に出かける習慣が広まっていきました。

  五六日雛におされる花の山

この川柳は、2月の末から3月いっぱい花見に浮かれて楽しむ江戸の人々も、3月3日のひな祭りが近づくと、その準備に追われてお花見は一時お休みにした情景を詠んだものです。ひな祭りには現代と同じく雛人形を飾りましたが、武家方では座敷いっぱいに並べるのがしきたりでしたが、江戸時代後期には狭い町屋敷でも行えるように雛壇に飾るようになったとのことです。

現代の住宅事情では雛壇もとっても贅沢かと思われますが、お着物で梅や桜をあしらったものでひな祭りをお祝いするのも楽しいでしょう。
また衣箱のサイトで新しいお着物を出品しました。この時期は特に梅や桜の図柄を多く取り入れております。

参考文献:川柳で読み解く「お江戸」の事情 中江克己氏監修 青春出版社