逸酒創伝 ぬるかん日記♪~東京の老舗酒問屋「コンタツ」 若手社員奮闘中~

熱すぎず、冷たすぎず。
リラックスできる「ぬる燗」のような関係を、あなたと。

嬉しい誤算

2012年12月13日 | イベント

皆さんこんにちは。営業統括部のマツダイラです。

 

私は現在日本酒の国内市場のマーケティング、ならびに海外輸出を担当しております。

日本酒の国内市場は数量ベースで1973年を境に減少をし続け、ピークの3分の1にまで縮小しました。

昨年度ようやく数十年ぶりに前年比プラスになったものの、厳しい状況にあることには変わりありません。

要因はいろいろ考えられますが、担当者として、大きく以下のような流れになっているのかなと分析しています。

 

1) 現在の日本酒需要の約半分を支えているのは、60歳以上の方たち。戦後、物資が乏しく冷蔵設備も充実していなかった頃は、常温保存が可能で手軽な日本酒が重宝されていて、今でもその手軽な日本酒の味を求めるユーザーは多い。

2) この世代に続く40~60歳の世代の日本酒ファンは、上記の反動か、造りや商品に強いこだわりを持っていて、ともするとマニア化してしまっている。

3) そのため、若い世代にとって日本酒の世界が、とてもハードルが高いものとなっている。

 

今やワインは寿司屋さんでも飲めるのに、日本のイタリアンやフレンチのレストランで日本酒に出会うのは皆無に等しいといった現実を目の当たりするにつけ、忸怩たる思いになります。

コメを原料にし、アミノ酸が豊富な日本酒は、食との相性が幅広く、洋の東西を問わず様々な料理と手軽に楽しめるのが大きな魅力の一つですが、その魅力をどうすれば多くの人に知ってもらえるかと、いつも考えております。

 

さて、先日、プライベートでお世話になっている社長が趣味でやられているアカペラのライブを人形町にあるダイニングカフェでやるということで、行ってまいりました。

ライブ終了後、そのままそのカフェで飲んでいたのですが、ふと店内を見ると、冷蔵ガラスケースがあり、何と一升瓶の日本酒が並んでいるではありませんか@@。

嬉しくなってしまい、思わず店の人に尋ねてみると、「洋風形態のカフェだけど日本酒が好きなので置いている」のだとか。

美味しいピザやパスタをつまみながら、日本酒を楽しませてもらうことにしました。

 

まずは和歌山の「黒牛」純米生原酒です。

弊社がオーストラリア向けに輸出をしている銘柄でもあります。

精米歩合を高めに設定し、コメの旨味がしっかり残っています。

生酒ならではのフレッシュ感と、原酒ならではのコクが見事な逸品です。

 

その他に、2種飲みました。

どちらも偶然にも、私の地元福井のお酒でした。

「白岳仙」しぼりたて純米。

そしてこちら

「梵」ときしらず濃醇辛口長期氷温熟成

最近低温長期熟成酒の魅力にハマりつつありますが、熟成感がとても心地いいです。

 

いずれも大振りのグラスで提供してくれたので、香りも楽しめました。

ステムなしのワイングラスで出してくれたら、もっと飲んでてカッコいいですね^^。

 

こうやっていろいろな業態で普通に日本酒が馴染んで行ったらいいなと、l心から思いました。