現代文明における、科学技術の発達によって人間が軽視され、
忘れられているというのが問題になっています。
そういった人間疎外をなくすためには、
常に人間の幸せということが前提にされなくてはなりません。
「なぜこういう新しい機械を造るか」「それは人間の幸せのためである」
ということがいつも考えられ、それに基づく配慮がなされるならば、
どんな機械が生み出され使われても人間疎外はおこらないと思います。
現実に人間疎外のような観を呈しているのは、機械が人間を疎外しているのではなく、
人間自身が人間を大事にせず、人間疎外を生んでいるものではないでしょうか。
※松下幸之助【一日一話】より