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『ザ・タウン』 B・アフレック渾身の一作!

2011年02月14日 | じ~んときた映画


原題:THE TOWN  (PG-12)
2010年・アメリカ(125分)
              
原作:チャック・ホーガン
監督・脚本:ベン・アフレック
脚本:ピーター・クレイグ、アーロン・ストッカード 
音楽:デヴィッド・バックリー、ハリー・グレッグソン=ウィリアムズ 
出演:ベン・アフレック、レベッカ・ホール、ジョン・ハム、ブレイク・ライヴリー
   ジェレミー・レナー ほか

 

鑑賞日:2011年2月10日 (川崎)

鑑賞前の期待度:★★★☆


ダグは、脱け出そうとしていた。
生まれ育った町チャールズタウンから、強盗団から。
押し入った銀行の支店長クレアを人質にとったことで、
その運命の歯車は動き始めた。

クレアとの新しい未来を求めるダグ。
しかし、執拗に続けられるFBIの捜査は、着実にダグたち強盗団に近づきつつある。
さらに、父親の代から続く裏社会のしがらみは根深く、
容易にダグを脱け出させてはくれない。

クレアを守り、新たな人生を手に入れるため、ダグは最後の強盗計画に参加する。
地元ボストン・レッドソックスの本拠地、フェンウェイパークの襲撃だ。
果たして、松坂大輔の運命やいかに・・・(あ、違った)
果たして、ダグは宿命を変えることが出来るのか?


という、
全米マスコミ絶賛のクライムドラマを観てきました。


一言でいえば、
ベン・アフレックの思い入れのこもった秀作。
余計な演出はそぎ落とした直球勝負の作品という印象。
フェンウェイ・パーク襲撃からラストに至るまで緊迫の展開は、
見応え充分だし、
ダグとクレア、ふたりが電話越しに交わす最後の会話も、
よく出来ていたし、
結末も、納得できるものでした。


出演者の中で特に印象に残ったのは、
今年度のアカデミー賞・助演男優賞にノミネートされているジェレミー・レナー。
ジェムを演じた彼の存在がなければ、
この映画を貫く緊張感は保てなかったかもしれない。
昨年は、『ハートロッカー』で主演でしたが、
演技者としては、この作品のほうが高く評価されるのではないだろうか。
『英国王のスピーチ』のジェフリー・ラッシュ、『ザ・ファイター』のクリスチャン・ベールと手ごわい俳優がノミネートされていますが、
ジェレミー・レナーも助演男優賞受賞に値する気がしました。


作品を通して印象に残ったのは、〈バンカーヒル記念塔〉。
アメリカ初のオベリスクであり、
150年以上に渡り、この町のシンボルであり続ける記念塔を効果的に織り込むことで、
ベン・アフレックがこの映画に込めた思いを、

観客の心にも深く印象付けたような気がしました。


 
なお、
TVシリーズ『LOST』に出演していたタイタス・ウェリバーが、FBIディノ役で出演していたことと、
『弁護士イーライのふしぎな日常』に出演しているヴィクター・ガーバー
が副支店長役で出演していたことが、個人的にはツボでした。



ジェレミーが良い度:★★★★★★★★★★★★
キャスティングのツボ度:★★★★★★
予想以上に硬派だった感:★★★★★★★
あの球場に松坂がいると思うと緊迫感が増す度:★★★★★★★★★
『デアデビル』を、すっかり忘れる度:★★★★★★★★★★★★

鑑賞後の総合評価:
                                   


今年も米アカデミー賞の授賞式が近づいて来ました。
作品賞のノミネート作品では、
『インセプション』と『ソーシャル・ネットワーク』しかまだ観れていないのが残念です。
12部門にノミネートされた注目の『英国王のスピーチ』は、
日本では2月26日から公開。
アカデミー賞授賞式は27日(米時間)

「12部門中1部門も受賞しないことはないだろうから、
 確実に興行収入増が見込める絶好のタイミングでの公開だなぁ。」
などと配給・提供のGAGA★にも感心しつつ、
果たしてどの作品、どの俳優がそれぞれ受賞するのか?
今からとても楽しみです。
昨年のようなサプライズが、今年もあるのだろうか?


ところで、
『ザ・タウン』を観てきた夜、自宅でお酒を飲みながらふと思い出したのが、
松田優作主演『野獣死すべし』(’80)。

以下は酔っ払っいのたわごとです。

そういえば、
『ザ・タウン』では、
ダグとクレアは銀行強盗犯と人質という関係で出会ったけれど、
『野獣死すべし』では、
伊達邦彦と華田令子は、コンサート会場で席が隣り合ったことで知り合い、
後に銀行強盗犯と居合わせた客という関係で終わりを迎えたんだったなぁ。

そういえば、
伊達と令子が知り合ったコンサートの演奏曲は、
「ショパン ピアノ協奏曲第1番」だったなぁ。
クラシック曲って、聴いたことはあっても題名まで思い出せないものが多いけれど、
ぼくは『野獣死すべし』のサントラで、「ピアノ協奏曲第1番」を覚えたんだったなぁ。

あっ!そういえば、ショパン生誕200年ということで、
『ショパン 愛と哀しみの旋律』が3月5日から公開されるんだったなぁ。
「知られざるショパンを描く音楽映画の決定版」かぁ。
ピアノ協奏曲第1番の誕生秘話とか知りたいなぁ。
でも、『ドン・ジョバンニ』の例もあるし、期待し過ぎは禁物かなぁ。

ああっ!!そういえば、
『野獣死すべし』で令子を演じた小林麻美は、「雨音はショパンの調べ」(’84)って歌を歌ってたなぁ。
たしか、ガゼボの「I Like Chopin 」のカバー曲だったなぁ。
さすがに古過ぎるなぁ、このネタは・・・

などと、とりとめもなく、酔っ払いの夜は更けていったわけで・・・。



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2 コメント

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こんばんは (まさみ)
2011-02-19 20:46:41
ふふふ、そうやって夜は更けて行ったんですね。
映画フリークならではのお酒の楽しみ方ですね。
「ザ・タウン」迷っていたんですが
これで観る事に決定です。
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お恥ずかしい (kona)
2011-02-20 12:41:16
>まさみさん

酔っ払いの感想にまでお付き合いいただき、ありがとうございます。
お恥ずかしい限りです。

でも、『ザ・タウン』は、いい作品でしたよ。
ぜひ、どうぞ。
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