感動は命の肥し

曇りなき眼で、物事を見つめるなら必ずや真実を見極めることができる。覚醒の時を生きた記録として。

カーティス・ジェンキンス、愛するイエローバスドライバー

2020-02-23 | 感動は命の肥やし

彼はテキサスの小学校のイエロースクールバスの運転手だ。CBSニュースが2019年の春に彼の事をニュースで取り上げた。何の見返りも求めず、与え続けるバスドライバーと言う事でだ。

彼は、自分のバスに乗る子供たちと自分は家族であると話す。

家族だから、互いの事を認め合い、気遣うのが当然だと言うスタンスだ。

テキサスの彼の暮らすエリアは、メキシコとの国境も近く、南アメリカからの移民の人たちも多く暮らす場所だ。

ニュースキャスターが、彼のバスに乗る小学生たちに聞いてみた。

彼のどこが好きなのかと。

その答えは、彼が事あるごとに子供たちにプレゼントする数々のギフト、誕生日プレゼントや、クリスマスプレゼント、自転車や、ランドセル、サンクスギビングの七面鳥が故だと言うものではなかった。

ある小学生の男の子が話す。僕はバスに乗るのが楽しみで、一日の中のもしかしたら一番待ち遠しい時間かもしれないと。

「彼は、みんなが助けが必要な時に、自分のお金を使って助けてくれるんだ。僕の両親は僕が4歳の時に離婚したんだ。だから、お父さんがいない。彼は、僕にとってお父さんみたいな人なんだ。もし、僕に父親がいたら、彼みたいな人だったらいいなと思うんだ。」

無償の施しをする彼の姿がニュースに流れると、アメリカの各地から色々な形でサポートがあったと言う。小学校にも多くのコメントが寄せられたとの事だ。ある人は、学校経由で彼に新車を送った。そして、学校は彼の給料を上げ、どうしたら周りの人達と良い関係を作る事ができるのか、人々に教える機会も与えられているとの事だ。

ニュースの中では、彼がどうしてそこまでできる様になったかについては触れてなかった。

彼の体格の良い丸顔で笑みを絶やさない風貌からは、子供たちを自分の子供や弟、妹のように思い、子供たちの家族を自分の家族のように思って心配する姿が、偽りや見せかけでは決してない事が伝わってくる。

バスドライバーが、子供をバスの中に置き去りにして、何時間も放置された、亡くなったという種類のニュースが多い。バスドライバーが皆そんなではなくて、彼のような、バスドライバーもいるんだと言う事を、伝えるこのニュースは、ともすればステレオタイプ、思い込みで物事をとらえがちになってしまう私達に、多くを教えてくれている。

良い話は、心を洗われる。

CBSイブニング2019年12月27日ニュース



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