ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

連山の

2018-06-27 03:25:04 | 資料

連山の雪にほやかに空はれてすがるむれたりひかるこのはな    宮沢賢治


すがるは古語辞典によれば、ジガバチの古称、鹿の別称とあるが、おそらく前者だろう。

遠景と近景の交差する中で、花が光を放つというのが印象的に深い。

遠くの山は白い雪をまだかぶっている。しかし花に、おそらく小さなハチが群れている。

浅い春の喜びが、美しくにじみ出ている。


春あさきひかりしたひて花によるしろさあかるきてふてふの風    揺之





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