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ゆらぎつつゆく

添島揺之歌集。ツイッター感覚で毎日つぶやきます。色調主義とコラボ。

月の光の風景

2017-07-23 03:13:34 | 絵画


ジョン・フランシス・マーフィー(1853-1921)、アメリカ。


白い幹の木々がゆらめくように立っている。

世界に不安が漂っている。

かすかな紅葉が、灰色の風景を一層空しくしている。



ねぬなはの苦しき水に月は落ち棲む魚は鳴く浄めかしとぞ   揺之






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マリン・カントリーの樫の木

2017-07-17 03:11:51 | 絵画


ヘンリー・パーシー・グレイ(1869-1952)、アメリカ。


昼の明るい風景なのに、どこか暗い。

時代そのものが、何か暗いものに覆われているかのようだ。

絶望はまだ鈍い挫折感にすぎなかった。



ゆふしぐれぬるる肩にもおふ影の重きを知りて明日を知りけり    揺之






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灰色と黒のアレンジメント・2、トマス・カーライルの肖像

2017-07-14 03:19:52 | 絵画


ジェームス・マクニール・ホイッスラー(1834-1903)、アメリカ。


人間を、灰色を中心とした単調な色調で描く。

人間の何かを、否定したがっているかのようだ。

影でうごめいている何かを。



短夜のふる星影にしづかにもとひてこの世のわけもしりたき   揺之






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色調主義

2017-07-09 03:13:33 | 絵画

色調主義、トーナリズム。

19世紀末から20世紀初めにアメリカで起こった芸術スタイル。

抑えた暗い色調で風景を主に描く。

それは絶望の20世紀への予感のようだ。



忘られぬ月を浅茅の露と消し千歳を悔ゆる烏となりぬ   揺之




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