変化と安定

いまメルのときの友だちと話しててふと思ったんだけど、さいきん「安定」ってことを漠然と考えるようになってきた。
いままでは、やりたいことがあって、そのためにクリアしなきゃいけないハードルがあって、そのために必死に頑張ってきた。最初はいつもまわりを見る余裕なんか全然なくて、ただ目の前のことをこなすのに精一杯で、ようやく落ち着いて自分のこととかまわりのこととか考えられる状況になって初めて、「あ、ちょっとでも前に進んでたんだ」っていうことに気づいた。前進してるとか目標に近づいてるなんていう実感はその最中はちっともなくて、「ふぅー」っと一息ついてふと後ろをふりかえったときにようやく自分の位置を確認できるっていう状況だったと思う。
それで、ようやくなりたかった職業に就くことができて、仕事が本当に楽しくて、と同時に難しくて、まだまだだ…なんて思いながら試行錯誤と反省の毎日だけど、ふと、今後のことについて考えてみると、いままでとはちょっと違うことを思うようになってることに気がついたりする。
いままでは、この仕事がしたいって思ってそのためにどうすればいいかってことをメインに考えてきたけれど、いまは、もうここにいる。もちろんこれからも改善すべきことはたくさんあって、自分自身のこともそうだしあと現場の環境やなんかもいろいろと考えていかなきゃいけないとも思ってる。だから、この職に就けたからそれで終わりってわけじゃもちろんない。そういうことじゃなくて、それプラス、自分の生活環境についてもすこし考えるようになってきた。
新しいところに行くのはとてもエネルギーのいることだけれど、新鮮でとても楽しい。新しいところに移って生活も人間関係もなにもかもまた一から始めるのって、まぁ慣れてはきたけれど、エネルギーのいることだ。だから新しい出会いとか新鮮な発見とかもってそれはそれでおもしろい。でもやっぱり、疲れることもある。年のせいかなぁなんて思ったり、若くてもそう何度も繰り返していけることじゃないのかもなぁなんて思ったり。
そんなわけで、これからは気持ちのよりどころというか、精神の安定にフォーカスしてみてもいいんじゃないかななんて思うようになった。まだあと数年は大丈夫だろうけど、今後のためにぼちぼち考えていってもいいんじゃないかと。たとえば、定住とか、パートナーとか？うーん…まだどちらも実感を持って考えられることじゃあないけれど、以前とは違う気持ちで考えるようになってきたことはわかる。まだ全然いろんなところフラフラしてないけど、なんとなく考えてみた。気が早いかもしれないけれど。
これからもっとフラフラするぞっていう楽しみな気持ちと、それってそんなに楽しいものじゃなかったらどうしようって不安な気持ちと、今から心配してもしかたなかろうに…って気持ちと…。
だからとくに切羽詰ってるとかじゃなくて、ただ漠然と、考えてみたんだ。
それって、慣れた作業とか慣れた環境が好きっていうのと関係あるのかなぁ。新しいところにもわりあい早く順応できるけど、そこにすぐ自分仕様の慣れた空間を作っていくっていうのは矛盾してるのかなぁ。変化と安定。どっちが好きというより、コインの裏表みたいなものなのかなぁ…


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