中村歯科

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未破裂脳動脈瘤の破裂率

2012年07月10日 | Weblog
【3mm以上の未破裂脳動脈瘤の破裂率は0.95%】


日本脳神経外科学会は7月4日、「日本未破裂脳動脈瘤悉皆調査(UCAS Japan)」の最終報告の結果がNEJM誌6月28日号に掲載されたと発表した。同報告で、3mm以上の脳動脈瘤の年間破裂率は0.95%で、瘤の大きさや形、脳内の部位によって破裂率が違うことが明らかになった。

 動脈瘤は大きくなるにつれて破裂率が高まり、3~4mmでは年間破裂率が0.36%、5~6mmでは0.50%、7~9mmでは1.69%、10~24mmでは4.37%、25mm以上では33.40%。また、きれいな形をした瘤の年間破裂率は0.73%なのに対し、不整形な瘤は2.33%だった。瘤の部位別に見ると、中大脳動脈では0.67%なのに対して、前交通動脈では1.31%、後交通動脈では1.73%と年間破裂率が高かった。

 ただし、「現段階では『何mm以上の脳動脈瘤だと治療すべき』と明確には言えない。一般的な治療の目安とされる7mmより小さい瘤でも破裂しやすいものもある」と、UCAS Japanの事務局長を務めたNTT東日本関東病院・脳神経外科部長の森田明夫氏は指摘する。また、「たとえ破裂リスクが低くても、不安に感じる患者もいる」とし、今回のデータはあくまで治療時の参考データにすぎず、治療すべきかどうかの線を引くものではないと強調する。

 今回の最終報告は今後、日本脳卒中学会の「脳卒中治療ガイドライン」や日本脳ドック学会の「脳ドックのガイドライン」に反映されることになる。ただし、森田氏は今回の結果を「中間報告とそれほど変わるものではない」としており、また、いずれのガイドラインも既にUCAS Japanの中間報告を踏まえているため、最終報告がガイドラインに大きな影響を与えることはなさそうだ。
                             日経メディカル

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