今シーズンのインフルエンザウイルス分離・検出状況をみると、前シーズン同様、AH1型、AH3型、B型の混合流行の兆しが見えている。同時に、現在優位とみられるAH3型では、今シーズンのインフルエンザワクチン株との反応性が低い株も検出されていることから、「特に高齢者や乳幼児の重症化に注意すべき」との警告も発せられている。
国立感染症研究所・感染症情報センターがまとめているインフルエンザウイルス分離・検出速報によると、最近の5週間(2011年第39~43週)では、AHpdm09は埼玉県で1件報告され、AH3亜型は茨城県で6件、山口県と三重県でそれぞれ4件、神奈川県で3件、兵庫県で2件、東京都で1件が報告されている。B型については、山形系統株が大阪府で1件、系統不明株が茨城県で5件報告されている。
夏季の南半球の流行状況などから、今シーズンも混合流行との見方が主流だ。地方衛生研究所などからのウイルス分離・検出状況の結果は、これを支持するものとなっている。
その一方で、気になる指摘も拾うことができる。
1点目は、三重県保健環境研究所からの報告。10月下旬に同県で発生した集団感染例のウイルス株はAH3亜型で、「抗原解析の結果から今シーズンのインフルエンザワクチン株との反応性が低い抗原性であった」と結論している。その上で、「AH3亜型インフルエンザウイルスの動向に警戒し、特に高齢者や乳幼児の重症化には注意が必要である」と警告を発している。
2点目は、堺市衛生研究所からのB型の株が昨シーズンと違うという報告だ。同県では、第39週と第42週にインフルエンザB型山形系統株が相次いで分離された。昨シーズンはB型Victoria系統が優勢であったが、今シーズンはB型山形系統株が先行したことになる。
混合流行との見方が主流である中、亜型の株の種類が異なったり、あるいはワクチン株との反応性が低い抗原性のウイルス株が検出されるなど、昨シーズンとは内容が変化しており、今後のインフルエンザウイルス流行状況には、これまで以上に注意する必要がある。
国立感染症研究所・感染症情報センターがまとめているインフルエンザウイルス分離・検出速報によると、最近の5週間(2011年第39~43週)では、AHpdm09は埼玉県で1件報告され、AH3亜型は茨城県で6件、山口県と三重県でそれぞれ4件、神奈川県で3件、兵庫県で2件、東京都で1件が報告されている。B型については、山形系統株が大阪府で1件、系統不明株が茨城県で5件報告されている。
夏季の南半球の流行状況などから、今シーズンも混合流行との見方が主流だ。地方衛生研究所などからのウイルス分離・検出状況の結果は、これを支持するものとなっている。
その一方で、気になる指摘も拾うことができる。
1点目は、三重県保健環境研究所からの報告。10月下旬に同県で発生した集団感染例のウイルス株はAH3亜型で、「抗原解析の結果から今シーズンのインフルエンザワクチン株との反応性が低い抗原性であった」と結論している。その上で、「AH3亜型インフルエンザウイルスの動向に警戒し、特に高齢者や乳幼児の重症化には注意が必要である」と警告を発している。
2点目は、堺市衛生研究所からのB型の株が昨シーズンと違うという報告だ。同県では、第39週と第42週にインフルエンザB型山形系統株が相次いで分離された。昨シーズンはB型Victoria系統が優勢であったが、今シーズンはB型山形系統株が先行したことになる。
混合流行との見方が主流である中、亜型の株の種類が異なったり、あるいはワクチン株との反応性が低い抗原性のウイルス株が検出されるなど、昨シーズンとは内容が変化しており、今後のインフルエンザウイルス流行状況には、これまで以上に注意する必要がある。