木村長人(きむらながと)。皆さんとつくる地域の政治。

1964年(昭和39年)千葉生まれ。元江戸川区議(4期)。無所属。

年間の推定被ばく線量の計算式について

2011-06-30 01:02:30 | 地方自治
 先週、東京都実施の放射性物質の線量調査を受けて区のホームページにアップされた計算式について、あらためてみてみると、ちょっとわかりにくい点があるなぁと感じました。

 問題のページは6月20日にアップされた「推定被曝線量(年間)算出方法 」というページです。間違いではありません。「今回の計算では、観測地点における自然放射線量のうちの外部線量を含んだ計算としました。」と、計算値の条件も注意書きされています。

 しかし、いっぽうで、「東京都による空間放射線量の測定結果(6月18日東京都実施)について 」のページには「(注釈)東京都福祉保健局から示された積算量の推計式により、自然放射線量0.05マイクロシーベルト/時を差し引いて計算しています。」とも記されています。

 ちょっと分かりにくいですね。

 国際放射線防護委員会(ICRP)勧告の年間推定被ばく線量の限度値1ミリシーベルトと同条件ですぐに比較できるように、自然被ばくによる日本の平均値0.05を差し引いた計算式だけを説明してくれたほうが、混乱がないと思います。

 そこで、あらためて6月29日に「推定被ばく線量(年間)算出方法」というページがアップされたのではないかと思います。こちらの計算式の説明のほうがずっとわかりやすいでしょう。

 毎時χマイクロシーベルトという値から年間の推定被ばく線量を算出する場合には、みなさんも「推定被ばく線量(年間)算出方法」にアップされている次の計算式で考えたほうがよいと思います。

 (測定結果-自然放射線量0.05)×(8/24×1.0+16/24×0.4)×24時間×365日

 このほうが分かりやすいでしょう。

 ちなみに、「測定した場所に8時間、その場所の木造家屋内に16時間居る」という仮定と「木造家屋内滞在における被ばく低減効果を60%(係数0.4)」という仮定を数式にした部分、つまり(8/24×1.0+16/24×0.4)は、実は、常に0.6となります。ですので、この部分を0.6と記憶しておけば、数式は次のように単純化できます。

 (χ-0.05)× 0.6 × 24時間 × 365日

 これで、すぐに年間推定被ばく線量の値が算出できます。




江戸川区議会議員 木村ながと
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