木村長人(きむらながと)。皆さんとつくる地域の政治。

1964年(昭和39年)千葉生まれ。元江戸川区議(4期)。無所属。

知的障がい児通園施設「ひまわり園」(松山市)

2011-08-29 23:53:06 | 地方自治
 今日の視察報告の前にお詫びが一つございます。昨日、今日の視察項目として、①「愛媛県松山市 知的障がい児通園施設」と②「愛媛県松山市 認定子ども園」と書いていたのですが、②「認定子ども園」のほうが施設との日程調子がつかず中止になっておりました。しかも、最後の協議会の席でその報告があったというのに、私が、②が中止になったことを、すっかり失念しておりました。申し訳ございません。お詫びいたします。

 ということで、今日の視察項目は松山市での知的障がい児通園施設のみでした。加えて、松山空港への到着も、昼食の終了も予定より早く、はからずも時間的に余裕のある日程となりました。

 しかし、まったくの余談ですが、道後温泉に家族旅行にいらしたという、西葛西のご近所の方に空港やバス内でお会いしたのにはびっくりしました(笑)。

 さて、福祉健康委員会として今日、お邪魔したのは、知的障がい児通園施設「ひまわり園」という施設です。いわゆる小学校に通う前で、しかし、障害があって、地域の普通の幼稚園や保育園に通うのには課題があるという子どもたちの療育を目指す施設です。

 江戸川区でいうところの育成室に相当するものと言えば、イメージが近いのかもしれません。区内には現在、葛西育成室、小岩育成室、そして新設の中央育成室という3つの療育施設がございます。

 ひまわり園の施設名には「知的障がい」というくくりがついているものの、平成6年の開設来、知的障害児のみならず、重度心身障害児や難聴、言語に障害のある子どもの受け入れなども広く行ってきたということでした。施設の定員は元来50名ということですが、弾力的対応により60人の受け入れを実際には行っているそうです。

 しかし、松山市の人口51万人に対して、療育支援を望む子どもたちをすべて現状の施設規模だけで受け入れが満たされているということではないようです。

 市内にはひまわり園(定員60人)のほかに、くるみ園(定員40人)とあゆみ学園(定員40人)とがあり、全体では140人の障害児の療育を支える体制がつくられているようです。しかし、実際には、松山市在住の障害児ばかりではなく、必要があれば、近隣市町の障害児も受け入れているといいます。結果的には、ひまわり園の利用希望者の間にも待機児が出ており、だいたい受け入れが可能となるころには子どもは3歳児になっているとうことでした。

 江戸川区内の育成室もそうですが、どこでも療育支援を望むお子さんが多く、体制の準備がなかなか追いつかない様子は共通のようです。

 ひまわり園の療育内容の主なものは、クラス活動、グループ活動、プール、個別支援、発達相談、交流保育などです。受託事業としてのプール開放事業も特徴があるようです。

 園の1日のスケジュールは、10時の登園・身支度・おトイレに始まり、10時30分から遊び・クラス活動・グループ活動、12時から給食・歯みがき・とトイレ、13時から再び遊び・クラス活動・グループ活動・おやつ、そして15時に降園(帰宅)ということになっています。

 最後に、ひまわり園の運営ですが、現在は指定管理者制度が採用されており、社会福祉法人・松山市社会福祉事業団が指定を受けて事業を運営しています。指定期間は5年です。

 いろいろな考え方があるのですが、福祉事業、なかでも園の先生との間に長い時間をかけて積み上げてきた信頼関係を必要とする療育支援事業という分野においては、もしかしたらもっと長い、例えば10年くらいの指定期間という考え方があってもよいのではないかとも思いました。松山市における事業者の選定基準は分かりませんが、かりに事業者が5年ごとに変わるとしたら、療育支援を受ける子どもたちは精神的に落ち着くことができないというケースもでてきそうです。あくまでも、仮定の話ですが・・・。

 区の育成室事業における課題などについても、あらためて考えてみたいと思いました。


※掲載している画像の中には、議会事務局より了解を得、お借りしているものがあります。




江戸川区議会議員 木村ながと
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