ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

八木沢集落の稲刈りー「限界集落」って何?

2017年10月08日 18時55分22秒 | 風物・光景
きょうはとても良い天気なので、午後から車を走らせ、写真を撮りに行きました。
行った先は、上小阿仁村の八木沢集落です。

表題の写真の手前には転作作物のソバが植えられており、その向こうでは稲刈りの真っ最中でした。
集落の人の助けを借りて稲刈りが行われている様子でした。
此処は住民が数戸しかない集落です。幹線の国道285号から萩形ダムへ通ずる道を川沿いにしばらく進み奥まった所に、その集落はあります。
此処の集落は、かっては林業を主な産業としていましたが今ではほんの数所帯が住むだけの所となってしまいました。
此処には沖田面小学校八木沢分校がありました。
分校の建物は今でも残っています。
これです。

現在は集落住民の集会所として使われているほかには、一年に一度だけの「屋外アート展」の拠点として活用されています。

此処は、いわゆる「限界集落」と社会学上は分類されるきわめて不便(と思われている)な離れ里です。
集落での現在の戸数は8所帯、そしてそこに居住している人の数は15人だそうです。
(上小阿仁村のホームページによる)

このような住民人口の多くが高齢者でしかも集落民のほとんどが集落から離れて交通が不便な場所の事を「限界集落」と呼んでいるそうです。
ですがコメやソバの生産などを通してちゃんとした生産活動が行われているのです。
人がそこに住みまたは通って農業を行い生産活動が行われている場所が、なぜ「限界集落」なのでしょうか。

もし、八木沢集落を「限界集落」と呼ぶのなら、都会での朝夕のラッシュ時の状態は何でしょう?
ラッシュ時の非人間的な混雑。(実際、これは卵を産むための鶏さえももう少しましな環境におります)
スクランブル交差点の人の群れ、そしてほんの少し雪が降っただけで都市交通がマヒし大量の帰宅難民が発生する東京都心は「限界都市」と言うべきでしょう。

八木沢集落では、仮に数日間の停電があったとしても、集落の機能がマヒすることなどは考えられません。
停電による経済的な損失もほとんど無いでしょう。

八木沢集落ではかなりの大雪でも帰宅難民などは発生しないのです。
何せ理想的な職住近接集落なのです。

大都市で働き、近郊に住居を構える都市住民は、自分たちが置かれている位置が実は、「限界都市」と背中合わせにいることに、もはや気がついても良さそうだと思うのですがね。

八木沢集落を訪ねて、こんなことを感じました。




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