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「毎日心も体も元気でナチュラル」をモットーに、日々の暮らしのあれこれを、気の向くままに書き綴った日記です

そば粉のマフィン

2007-05-23 | パン・スイーツ
 体にいいそば粉をもっと食べよう! ということで、そば粉のマフィンを作ってみました。
 参考にしたのは、バーナード・クレイトンの"Complete Book of small breads"という本。この著者、実は私と同じブルーミントンに在住で、以前地元紙の記事で見かけて以来気になっていたのよね。元新聞記者で、退職後の現在は、昔からの趣味のパン・お菓子作りを活かしてパンやお菓子作りの本を書く仕事をしているという、何ともうらやましい生活をしているらしい。
 で、その本のレシピを参考にしつつ、ところどころ私なりの変更を加えて作ってみたこの「そば粉のマフィン」、色も味もどことなく素朴な感じで、すっごく美味しかった! 「これは朝食用のマフィン。あたたかいうちにバターやジャムと一緒に召し上がれ」という覚え書きがレシピについていて、もともとのレシピ自体甘さがかなり控えめ。(←これ、私のなかではかなり点数高し。)

 そば粉ってだいぶ前の記事(「今日のおやつ&朝の雪かき」)にも書いたように、ルチンという成分に血圧や血糖値を下げる効果、ならびに毛細血管強化作用があるらしいので、ときどきおやつやパンに取り入れるようにしている。入れると味と見た目両方が素朴な感じになって、なんとなく日本を思い出すので、そういう点でもそば粉を使ったおやつってなんか好きなのよね。
 
 簡単だけどとっても美味しかったのでみなさんもぜひお試しあれ~。

 

<レシピ>(直径約6cmのマフィン12個分)
薄力粉                 200g
そば粉                 100g
押し麦(Rolled Oats)           1/4カップ
ヘーゼルナッツ(または好みのナッツ類) 1/3カップ
ベーキングパウダー           小さじ2
ベーキングソーダ            小さじ1/2
塩 小さじ1/2
バターミルク       1カップ
溶かしバター(または好みの植物油など) 50g                    
メープルシロップ            1/4カップ
卵                   2個
生クリーム(あれば)          小さじ2

(1)マフィンの型にバターか油を塗って粉をはたいておく。オーブンを400°F(200℃)に予熱する。
(2)ナッツを粗く刻み、低温のトースターかフライパンかオーブンで軽くローストしておく。
(3)大きめのボウルに粉類(上記材料の薄力粉から塩まで)をすべて入れてスプーンでぐるぐるかき混ぜ、空気を含ませる。
(4)別のボウルにバターミルク、溶かしバター、メープルシロップ、卵を入れて泡立て器で軽く混ぜる。
(5)(4)を(3)に流し入れ、木べらかゴムベラで練らないように注意しながら全体を軽くさっくり混ぜる。多少だまがあっても気にしない。
(6)準備しておいたマフィン型に流し入れ、200℃のオーブンで20分くらい焼く。竹串を刺して何もついてこなければ出来上がり。
 あたたかいうちに、ジャムやバターと一緒にどうぞ。朝食やティータイムのお供に。冷めたマフィンに(甘くない)ピーナッツバターをのせて食べてみたらかなりイケた!!…ので、これもなかなかおすすめ。

*私の加えた変更点は、バターの代わりにココナッツオイルを使い、その分バターにもともと含まれる水分量がなくなるので、それを生クリームで補ったところ。生クリームで少しクリーミーで濃厚な感じが加わって、バターの風味がないのも気にならなかったよ♪ ココナッツオイルは「体に良い脂肪」のひとつなので、お菓子やお料理のとき私はよくバターの代用に使ってます。

       
    (半分に割ったマフィンにピーナッツバターを塗って。いっただっきま~す)

ひさびさのイングリッシュ・マフィン

2007-05-19 | パン・スイーツ
   (English Muffins - Fresh from Oven)

 ここのところ自家製酵母のパンに凝っていたので市販イーストを使ったパンは大分ごぶさたしていたけど、なんだか突然イングリッシュ・マフィンが食べたくなって、おとつい久々に焼いてみた。
 イングリッシュ・マフィン、これがなぜか大好きなんだよね。日本にいたときは、Pascoというパン・メーカーのイングリッシュ・マフィンをしょっちゅう買って朝食にしてたんだけど、アメリカに来てからはほとんど食べてない。寂しい。スーパーなんかに売ってないわけじゃないんだけど、市販してあるものを一回買ってみたらすごくまずかった。(というのが言いすぎだとしても、私の期待するものとはまったく違う代物で、かなりがっかりさせられた。二度と買わない!と思ったよ、本気で…。)
 そんなわけで、私の愛用しているパンのレシピ本"Bread Bible"に載っているEnglish Muffinのレシピが、私の求める正統派(?)イングリッシュ・マフィンに限りなく近いのは嬉しい限り。
 英国びいきが私以上に激しい(笑)エイマーも、イングリッシュ・マフィンが大好き。なので昨日と今朝の朝食はこのイングリッシュ・マフィンで夫婦そろってほくほく笑顔  下の写真でもお分かりの通り、バター、ジャム類、蜂蜜などをずらりと目の前に並べて食べる。パンケーキとかトーストとか、こうやって「次はどの味で食べよっかな~」と迷うのが一番の楽しみってこと・・・ない?! 私とエイマーは二人とも朝からばっちりがっつり朝食を食べられる(というか、食べないと元気が出ないので朝食なしの一日なんて考えられない)という点が共通していて、これは付き合いはじめた頃から私の中でかなり重要なポイントだった(笑)。だって一緒に朝食を楽しめるかどうかって、その日一日の気持ちの持ちようにすごく影響を与えそうだし、ひいては人生を一緒に楽しめるかどうかの度合いもかなり違ってくる気がするんだもん。私が食いしん坊なだけかな。

  
  イングリッシュ・マフィンはこうして「手で」真ん中から二つに割ってトーストして食べるのが「正統派の」食べ方。間違ってもナイフなんかでスライスするのは言語道断(!)と、どのレシピ本にも書いてあります。トースト具合やバターのしみこみ方に大きな差が出てくるかららしい。

 ついでにこちらの写真も。
 

 ここんとこ連日10日間くらいずっと一日平均5、6時間くらい外に出て庭仕事をし続けていたら、なんだかとうとう花粉症になってしまったみたいで、くしゃみが出たり目が痛がゆくなったりしてきたので、おとついは庭仕事を自粛。そんなわけでイングリッシュ・マフィンだけじゃなくてお菓子も焼いちゃった。こちらも英国のお菓子、ダイジェスティブ・ビスケット。前回作が今イチだったので、そのリベンジにもう一回作ったんだけど、今回は前よりもだいぶそれらしい食感になった。でもまだ改善の余地あり。リベンジは次回へ続く・・・
 しかし花粉症、やだなあ。これまでずっと花粉症にならずに持ちこたえて来たのに、やっぱり外に出る時間が急に増えたのがいけなかったのかな? アメリカにも花粉症あるみたいだけど、アメリカ人って誰もマスクして外に出かけないのよね。だから一人だけマスクして歩いてるとすごく異様がられちゃいそう。日本人がみんなマスクしてる光景を見て、「あれは宗教集団か何かか?」と訊く外国人旅行者がいるくらいだから…(笑)。

ハーブ・クッキング

2007-05-15 | お料理・食事
                (セージの花)

 今日の午前中はジェームズのお宅で第2回目の日本語と書道の交換レッスン。といっても前回は今後のレッスンの方針を立てただけだったので、事実上は今回が第1回目のレッスン。まず日本語のレッスンを1時間、そして休憩の後、地下の書道練習室にて書道のレッスンを1時間。どちらもなかなか内容が濃くて充実した内容になり、お互いに満足。よかった~。レッスンの後は「今がうちの庭の一番のピークだからぜひ見て帰って」というジェームズとジェニーの誘いで、再びお庭を拝見させてもらった。(ジェームズたちは"Open Gardens"というのに参加していて、このお庭はちょうど今週が公開weekになっているみたい。)
 その後ランチタイムにエイマーと家具屋さんで落ち合って、先週末に目をつけておいたベッドを購入(今日で50% offのセールが終了だったので、ぎりぎりセーフ)。一緒にランチを食べてから帰宅して、ひとしきりピアノの練習をした後、ふたたび庭に出てガーデニング。
 草抜きや水やりをせっせとやっている途中、4月初旬の霜にやられて元気をなくしていたセージが、ここ1週間ほどの間にみるみる元気を回復して、可愛いお花までつけているのを発見! うれしい~ セージって肉料理なんかに使うとすごくいい味と香りを出してくれるんだもん。こないだからのガーデニング三昧と、お天気がいいので草花がぐんぐん育っているのと相まって、うちの庭のあちこちにけっこういろんなハーブが植わっているのを発見して、かなり心がはずんでいる私。これまでのところで分かっているのは、ラベンダー、セージ、ローズマリー、レモンバーム、オレガノ、スペアミント、アップルミント、タイムなど。あと名前の分からないものが1、2種類。これらを使ってハーブティーをいれたり、お菓子やお料理を作ったりするのが今からかなり楽しみ!(と、結局はすべて食い気に行き着く私…?^^;)でもバジルはないみたいだから、自分で育てたいな~。
 
 そんなわけで、今日の夕食にもさっそく庭のセージとローズマリーを使うことに。今夜もBBQをしたいと言っていたエイマーのリクエストに応えてお肉屋さんで大きな豚ロース肉を買って来ていたので、それをオリーブオイル、ワイン、ガーリック、セージ、ローズマリー、塩とこしょうでマリネしておいた。エイマーは8時ごろに帰って来て、マリネしてあった豚ロース肉に加えて、クミンやパプリカその他のスパイスで味付けしたじゃが芋もグリルして、それにサラダを添えた夕食を作ってくれた。

   

 素材もよかったしエイマーのグリルの腕前もなかなかだし、美味しくなる条件はそろってるけど、何より嬉しいのはやっぱり自分で料理しなくても夕飯が食べられるってことかしらん…(^^)。人が作ってくれたものってほんとに倍くらい美味しく感じるよね。それにここ1週間くらいずっと続いている上天気も、おいしい食事にかなり貢献してくれているかな。快晴五月晴れのうえに、気温も湿度もどちらも高すぎず低すぎずで快適このうえなし。この美しい季節をこうして戸外のポーチで楽しめるって素敵。美味しいBBQディナーを今日もありがとう、エイマー。ごちそうさま

  
(こないだの白いシャクヤクに加えて、ピンクのシャクヤクも花を咲かせはじめた。重みで倒れかけていたのだけ切り花にして家の中の花瓶へ。)

庭師さんと一緒に

2007-05-12 | ガーデニング
(うちの玄関前にあるりんごの木の剪定にとりかかるクリスティン)

 先日の記事(「緑の親指」)で触れた、専属のガードナー(庭師さん)のクリスティンが昨日来てくれた。スタッフ一人と一緒に来てくれて、クリスティンは主にうちの玄関前のりんごの木の剪定、そしてスタッフの正道(「しょうどう」)は私と一緒に雑草と木の苗(庭をぐるりと囲む大木から落ちた様々な木の種が庭のあちこちで芽を出し苗になり、ぐんぐん育っていたので・^^;)を抜くのを担当。そしてクリスティンは、ところどころで私たちの様子を見に来てくれて、雑草の見分け方やかなり大きくなってしまった苗木(というか若木?)の効率的な抜き方を指導してくれた。(*「正道」という名前に、「??」と思ってる人、たぶんたくさんいると思うけど、実は彼女、禅道者らしい。この下にアップする写真を見てもらうとわかるんだけど、なるほど、頭はお坊さんのように丸めてあったし、服装も禅者らしかった。最初、"My name is Shodo."というので、「書道」?と思ったんだけど、True Pathという意味だというので、「正道」という名前だということがわかった。)
 そんなわけで最初はその偶然にびっくりして、禅や日本文化についていろいろ話がはずんだんだけど、それも15分くらいでだんだんおさまって、あとは3人ともひたすら仕事に没頭。ふだんおしゃべりな私も、ときどき正道やクリスティンに「これも雑草?抜いた方がいいの?」とか「これ、抜けないんだけどどうすればいい?」とか質問する以外は、3時間のあいだ黙々と雑草を抜くのに専念した。(彼女たちには時間制でお金を払うことになるから、その時間を最大限に活用しなくちゃという気持ちもあったので・・・笑)。
 その3人力合わせての仕事の甲斐あって、3時間後にはうちの庭、かなり見違えるようになったよ!ではその様子を以下の写真でご覧あれ。

  
(剪定前のりんごの木と剪定後のりんごの木。クリスティンいわく、「この木、軽く見積もっても10年は剪定されてなかったんじゃないかしら。でもこれで普通の木らしく見えるようになったわよ!どう?」だって。)

  
(これは本文とは直接関係ないけど、クリスティンが先週下見に来てくれた時に、「次回私が来るまでにこのbindweedだけでもあなた一人で抜いておける? じゃないと多分あと1週間もしないうちに、手が付けられなくなるから」と言われたので、一生懸命草抜きした箇所。左が草抜き前のbindweed(写真の左側の蔓草っぽいの)、右がbindweedを抜いた後、水仙の葉を束ねたところの写真(すめりさーん、これで水仙の葉っぱがどうなってるか分かりますか?)昨日やってきたときにこの私の仕事を見て、クリスティンは「Wow!! Do you want to work for me?"(すごい!あなた、私のとこで仕事する気ない?)」だって。ま、お世辞だとは思うけど、でもそう言われて悪い気はしないよね。)

  
(左:草抜きする前 右:草抜き後。奥に見える大きな葉はHosta(ホスタ)という花の葉っぱ。右写真の手前に写っているのは谷間の百合(Lily of the Valley)。)

  
 (仕事する正道。)

 そして私たちの3時間の労働が終わった後の庭の様子。↓


 そして今庭に咲いているお花たちの写真も少し。
  
 (左:ゼラニウム 右:ほたるぶくろ? 名前をクリスティンに訊き忘れた)

  
 (左:アイリス(しかしでかい・・・) 右:谷間の百合。とっても可憐

  
 (庭のシャクヤクが満開になって、いくつかは花の重みで倒れていたので、それらを切り花にして家に飾った。シャクヤクの花ってほんとにいい香り~。キッチンが香しい香りに包まれて、すごく幸せな気分♪)

  まあ、まだまだやることは残ってるけど、どれが雑草や木の苗でどれが残しておくべき草花なのかの見分けも大分できるようになったし、大きめの苗木の抜き方も少し分かって来たし、なのでこの後しばらくは私だけで仕事できそう。(時間はかかるけど、とりあえず人を雇うお金はかからないし、何をどうすればいいのかわからないという状態を脱したので、それだけでもほっ…。)後はひたすらがんばるべし。これから毎日1日平均5、6時間やって、ヨーロッパ旅行に出かける5/28までになんとか雑草を抜き終わるかどうか、という感じ。・・・

レーズン酵母で作ったWalnut Raisin Loaf

2007-05-06 | パン・スイーツ
 実はこれ、先週焼いたもの。4月の始め頃に初挑戦で仕込みはじめたレーズン酵母で焼いたパンの第4弾(たぶん)。
 ここのところ、エイマーのお気に入りということもあって、自家製酵母のパンはすべてプレーンな山型ローフにして焼いていたんだけど、今回は少し変化をつけたいと思って、レーズンとくるみを入れて焼いてみた。レーズンはしばらくラム酒に浸けておいたものとそのままのと2種類使ったので、お酒に浸けておいた方のレーズンからは少し水分が出て、そのせいで生地がマーブル模様になった。マーブル模様って可愛いくて好きなので、予定外の展開でもこういうのなら大歓迎。
 
 しかし同じ予想外の展開といっても、あまり歓迎したくない事態が発生することもあり・・・
 今回のこのくるみレーズンローフの生地を発酵させはじめたのは火曜日の午後なんだけど、この日は少し気温が低かったせいか、それともレーズンやくるみなどが入っていて生地が少し重たかったせいか、発酵がとても遅くて、結局夜の10時頃になっても一次発酵すら完了してない状態だった。その日のうちに焼くのはあきらめて翌日焼くことにしたのはいいんだけど、いつもどこか抜けてる私は、その生地をうっかり室温に放置したまま寝てしまった(=ほんとなら過発酵を防ぐために冷蔵庫に入れるべきだったのにそれを忘れてしまった)。
 翌朝起きてキッチンに行くと、この放置されていた生地がすごいことに。
 夜の間中室温に放置されていた生地はぱんぱんに膨らんで、その生地が固い密閉容器のふたを持ち上げ、それでできた隙間から生地の一部が飛び散ってテーブルの上に散乱していた(!!)。Oh my God....@@
あまりの驚きに写真を撮るのも忘れてすぐにその生地の始末にかかってしまったので、残念ながらその衝撃的事件(大げさ?)の証拠写真はないんだけど(ほんとに残念)、参考までにどの容器を使っていたのだけお見せすると、これ↓
 
    
   (写真は1月のりんご酵母作成中のときのもの)

 この容器、ふたを四方からがちっがちっと閉められるようになってて、水も空気も逃がさない密閉容器タイプで、ふたは私が自分の手で開け閉めするのさえ苦労するくらい固い。なのにこのふたを持ち上げてしまうとは・・・。恐るべしレーズン酵母の力。 自家製酵母でも、こんなに強い発酵力を発揮するのね~・・・。なんか勉強になったというか、ただただびっくりしたというか・・・(笑)。
 
 で、これはもしかすると過発酵になっちゃったかなと心配しつつも、一か八かでそのまま成形して約1時間半ほど二次発酵させ、いつも通りに焼いてみたところ、これまたびっくりしたことに、ちゃんとオーブン・スプリングもしてくれて、すごく美味しいパンになってくれた。(*オーブン・スプリング=オーブンの熱でパンが一気に最後の膨らみをすること。過発酵した生地だとオーブン・スプリングしてくれない。)やっぱり市販のドライイーストと違って、自家製天然酵母は過発酵しにくいというのはほんとなんだな、と妙に感心(感動?)してしまった。
 このくるみレーズンパン、すごく美味しかったから、レパートリーに加えてまた焼こうっと。(粉の割合は、強力粉8:ライ麦粉1:全粒粉1。)でも今回のレーズン酵母はこのパンでいったん使い切ったので、しばらくはまた別の酵母のパンでレパートリーを広げるのを優先。先週からは酒粕酵母に挑戦中。
 

めざせ「緑の親指」?

2007-05-03 | ガーデニング
 (私が生まれて初めて自分で球根を植えて咲かせたチューリップの花。寒の戻りでつぼみがついてから下りた霜にやられそうになりながらも、何とか持ちこたえてきれいなピンクの花を咲かせてくれた。いい子たち

 つい先日知り合いになったご近所さんに教えてもらったんだけど、私たちが去年の夏の終わりに買って住みはじめたこの家の前の持ち主(IUの音楽科の教授だったらしい)はガーデニングをこよなく愛する人で、しょっちゅう庭に出てお花や草木の世話をしていたらしい。でも彼女は3年前に仕事の関係でオーストラリアに移り、その後、私たちが家を買うまでの2年半ここに住んでいた借家人は庭仕事を全くしない人だったようで、その間、もとの持ち主が手塩をかけて育てた美しい庭はずっと放置されたままになっていたらしい。
 そんなこんなで、私たちが引っ越して来たときには、この家の庭はかなり荒れた状態だった。もともといろんな種類の木や草花があちこちに植えられているだけに、その周囲に生えて来ている雑草の見極めや手入れも難しく、できることから少しずつやってみようとしたけど、あちこちからにょきにょきと生えてくるたんぽぽを引き抜くだけでも3、4日がかり。(1日3時間ずつ4日間費やして収穫したたんぽぽの残骸、その量はなんと大きなスーパーの買い物袋8袋分!@@; しかもそれだけやってもまだ残ってて、しつこく綿毛の頭が伸びてくるし…。たんぽぽは可愛いから好きなんだけど、でも量があまりにも多すぎる!!)

   
(ほんの一部だけど、うちの庭に咲き乱れる? たんぽぽの綿毛の群れ。この綿毛が飛んじゃう前に綿帽子を刈り取らないと、来年の今頃はさらにすごい量のたんぽぽが咲き乱れることになるだろうから、それをなんとか食い止めねば、という一心でひたすら綿毛狩り・・・

   
(こうやってクローズアップして見ると、綿毛そのものは可愛いんだけどね。たんぽぽはうちの母の好きな花でもあるし、私も好きは好きなんだけど、でもアメリカでは芝生を荒らす雑草としてあまりよくは思われてないみたい・・・。芝生をきれいにしとかないと家の価値が下がるし、ご近所さんからも白い目で見られちゃうからね・・・)

 ・・・で、たんぽぽはまだいいとしても、それ以外の草花の芽については、それが雑草なのか誰かの植えたお花なのか、私には何とも判断がつきかねるので、手入れしたくてもできないという何とも困った状況。しかもわからないので放っておいた箇所を2、3日後にのぞくと、恐ろしいほどの勢いで雑草がはびこっていて、お花が雑草に埋もれてしまってたりして、わわ、緊急事態!・・・なんだけど、既にこれだけ伸びてしまった雑草をどうやって取り除けばいいのかがわからない・・・ これはガーデニングには全く知識も経験もない私にはお手上げ!・・・ということで、とうとう専属のGardenerを時間契約で雇って、しばらくガーデニングのコーチをしてもらうことにした。
 
 それで今日その庭師の人(クリスティン)に最初の下見に来てもらったんだけど、その最初の下見の30分間だけでもすごい収穫。学ぶことがたくさんあって、来てもらうことにして本当に正解だった。この町でいちばん定評のあるオーガニックの園芸店で紹介してもらったクリスティンはオーガニック・アプローチを旨としている庭師さん。想像以上に素敵な人だったけど、その彼女がうちの庭を見て、"Wow, this is really, really a BEAUTIFUL garden!!!"と絶賛しきりなので、すごく嬉しくなってしまった。しかし、「とっても素敵な庭ではあるけど、これまで2年以上もほったらかしにされていたツケはやっぱり大きいわね。やることが山ほどあるわよ」としっかり釘も刺されて、すぐに気を引き締めたけど(笑)。
 整然と整った真四角な庭ではなくて、なるべく野生に近い形で草花を植えてあるcottage gardenスタイルのこの庭は彼女の趣味とも合致していたみたい。「こんなに素敵な庭だったら、もうビジネス抜きで手伝いに来たいくらいよ!」とまで言ってたし。(「なら来てくれ~」という言葉を一生懸命のみこんだ私・・)。一緒に庭を見て回って、これはセダム、これはヴィンカ、これはクリーピング・ジェニー、これは・・・(以下省略)と次々に今まで知らなかった花や草の名前を教えてもらい、それぞれのどれが有用な植物でどれが雑草かというのも教えてもらい、そのうちのどの雑草を一番に処理しなければならないかというのも教えてもらい、・・・ふう。ほんとにやることが山ほどあるよ。草花だけでなく、大きな木たちもかなり伸び放題になっていて剪定が必要な状態だというのも指摘され、その剪定作業や一部の雑草の処理はプロでないとできないようなので、とりあえず来週もう一度彼女(+スタッフ一名)に来てもらうことになった。
 それまでの間に私一人でもできることをリストにしてもらったけど、まず最も緊急を要するのは、既にかなり繁茂しかけているBind weed(有用な草花の周りに蔓のように巻き付いてだめにしてしまうというところから"bind weed"(巻き付く雑草)というらしい)をすべて引き抜く作業だとのこと。これはあと1週間も放置しておいたら、周囲のすべての草花と芝生がめちゃくちゃにされてしまうし、引き抜くのもすごく難しくなるし、今すぐやってね、と念を押され、ほんとに今日彼女に来てもらってよかった、と改めて胸を撫で下ろした。

 英語圏では、庭いじりに長けていて花や木の世話をするのが得意な人のことを「あの人はgreen thumb(緑の親指)をもっている」というふうに言うんだけど、私もいつかそう言われるようになりたいもんだ。その日をめざしてがんばろっと。