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「毎日心も体も元気でナチュラル」をモットーに、日々の暮らしのあれこれを、気の向くままに書き綴った日記です

なんちゃって鍋帽子、保温調理の威力。

2008-09-30 | お料理・食事
   写真は、保温調理で作った、「プレ・ニソワーズ」(=鶏のニース風煮込み)。

 ちょっと前の記事でも触れたけど、数ヶ月前から日本の叔母の計らいで『婦人之友』という雑誌を購読させてもらっています。そのなかで、「鍋帽子(R)」という、ちょっとおちゃめな便利キッチンツールを使う保温調理方法を見つけました。

 今年1月にNHKでも紹介されたそうなので、ご存知の方も多いかもしれないけど、私は今回この『婦人之友』を読んでいて初めてこういうものの存在を知りました。(ちなみに、この「鍋帽子」、婦人之友社が開発したということで、同社によって商標登録されているのだそうです。)
 保温調理といえば、シャトルシェフの真空保温調理器などが有名ですが、値段が高くて場所をとるのがネックだな~と思っていたところ。
 『婦人之友』誌のレシピ紹介や、オンライン検索での紹介を読む限りでは、この鍋帽子を使えば、シャトルシェフと全く同じとまではいかなくても、それにかなり近いことができそう!!

 …ということで、さっそく鍋帽子を作ったかというと実はそうではなくて(笑)、いえ本当は作りたかったのですが、ミシンがないので手作りはあきらめ、代わりにうちにある夫と私の古着(綿ジャージー素材とウール素材のもの)を持ち出してきて、それで鍋をくるんでみました。鍋は常日頃から愛用のルクルーゼ。ルクルーゼ自体、そもそも保温効果に優れた鍋なので、きっとこの二つを組み合わせれば、かなりいい仕事をしてくれるのでは…との期待を込めて試してみたわけです。
 
 して、その結果は…
 
 果たして期待を裏切らないどころか、期待を上回るほどのすごい効果!!

 最初に作ったのは、トップ写真に載せた、Poulet Nicoise(このブログ上では文字が出ないのですが、Nicoiseのcは下にしっぽがついたフランス語独特の文字です)=プレ・ニソワーズ=鶏のニース風煮込み。

 鶏肉と野菜を炒め、水その他の材料と調味料を入れて沸騰するまで5分ほど強めの中火で煮たところで火を止め、鍋を古着3枚でくるんで放置。仕込んだのが2時頃で、夕方6時半頃に古着のカバーを外してみたら、鍋はまだ熱々で、フタを取って開けてみると、ちゃーんと全ての材料に火がとおり、鶏の塊肉も軟骨まで柔らかくなるくらいになっていました。
 わーい
 これはすごい発見!!
 これからどんどん使わなくっちゃ~
 …と、主婦魂にあふれた私が思ったのは当然。

 そんなわけで、以来大活躍のなんちゃって鍋帽子調理法。
 他に作ったのは、鶏と豆のイタリア風トマトソース煮込み(黒オリーブを入れているのでイタリア風^^;)、乾燥豆(一晩浸水したもの)のゆで戻し、蒸し野菜、ガンボ、バターナット・スクウォッシュのポタージュスープ、手作りアップルソースなどなど。バターナット・スクウォッシュのスープは、先日の日記でもちょいと触れた、日本語クラスの生徒さんからの差し入れの家庭菜園で採れたてのもの。

 これらほぼ全て、ルクルーゼのココット・ロンドという鍋を使いましたが、乾燥豆をゆでるのにはCuisinart(キュイジナート)のステンレス鍋(要するに普通のステンレス鍋です)を使用しました。でもこれでもルクルーゼの鍋と変わりなく、ちゃんと3、4時間後には豆が柔らかくなってましたよ。豆をゆではじめて5分くらいでお湯が沸騰して、すぐに保温カバーに入れたので、通常豆をゆでるのには1時間ほどかかることを考えると、かなり経済的(!)。そしてエコロジカル。

 でも鍋帽子または保温調理が素晴らしいのは経済的ということだけではなくて、実は今の私にとっては何より嬉しいのは、
 料理ができあがるまで、台所にはりついていたり、頻繁にチェックしにいったりする必要がなくなる!ということ。
 何せ、生後5、6ヶ月の赤ん坊を抱えている身なので、お料理の途中で泣き出したりしたとき、それに対応しているうちに火にかけているものがあったことをうっかり忘れてしまって焦がしちゃった…なんてことが、そうしょっちゅうではないけど、ときどきあるんですよね。
 でもこの保温調理の方法なら、そういう心配は全くなし! それに鍋の中で材料が踊ることもないので、じゃが芋とかズッキーニとか、煮崩れしやすいものも煮崩れしにくいみたいだし。


 う~ん、エコノミカル&エコロジカル、そして時間と手間の節約にもなるなんて、なんて素晴らしい!
(な~んて、こういうことですごく得した気分&いいことをした気持ちになってしまう私。。。ちょっと単純すぎる?? いやでも世界的燃料不足と燃料費高騰の度合いが増している昨今、こういう小さなところからでもエコロジーを始めるのは大事なことですよね。)
 
 それからもう一つおまけ的なメリットとして、この方法で調理するようになってから、夕方の慌ただしい時間にちょっと余裕ができたこと。
 保温調理の方法で作る場合、かなり前もって(その日の夕食に食べたいなら当日の朝またはお昼すぎごろまでに)調理に取りかからなければなりません。それで必然的に、拓ちゃんが午前中のねんねと午後のお昼寝をしている間に夕食の準備をするようになったのですが、そのおかげで、これまで夕方拓ちゃんが疲れてきてぐずりはじめても夕食の準備に追われてあまり相手できていなかったところ、最近はゆとりをもって相手をすることができるようになってきました。今まで母子ともにフラストレーションがたまる状況だったのが少し改善されて、これはほんとに嬉しいです。一石二鳥、いや三鳥とは、まさにこのこと?!

 この方法、もしまだ試したことのない方がいらしたら、ぜひ一度お試しになっては。
 アメリカ人の友人にも勧めて回ろっと。
 

Fig Raisin Brown Bread

2008-09-24 | パン・スイーツ


 先日、ダウンタウンに行くと時々のぞくようにしているお気に入りのキッチン用品・調理器具のお店「Goods for Coos」に買い物に行ったら、折しも開店10周年記念のキャンペーン中。
 お店の前には、6種類ほどの手作りお菓子や美味しいフィンガーフード(おつまみ)がテーブルの上にずらっと並べられ、「自由にご試食ください」とのこと。
 もちろん、全種類制覇!(笑)
 オーソドックスなチョコレートケーキやブルーベリーチーズケーキも美味しかったけど、なかでもすごく気に入ったのは、Fig Raisin Brown Bread(イチジクとレーズンのブラウン・ブレッド)というのと、Muhammara(ムハマラ)という、ローストしたレッド・ベルペッパーとくるみ、松の実等を合わせたペースト。どちらもこれまで食べたことのない味で、しかもなかなか個性的で後を引く美味しさだったので、迷わず試食テーブルに置いてあったレシピカードをもらい、そしてそのレシピカードにリストアップされている食材のうち、必要なものをお店で買ってきました。(もちろん、お店としてはその辺の効果も狙っていたのでしょうから、まんまと載せられたと言えばそれまでですが^^;)

 買ってきたのは、イチジクとレーズンのブラウン・ブレッドに必要な、Fig Raisin Chutneyと、ムハマラというペーストを作るのに必要な、pomegranate molasses(ざくろのエキスから作ったモラセス=糖蜜)。ざくろのモラセスなんてものがあるということを、今回初めて知りました。(2年くらい前までは、普通のモラセスのことすら知りませんでしたが。)

    

 Chutney(チャツネ)というのは、果実、野菜、スパイス、ハーブ類などを煮込んだインド由来の調味料で、カレーと一緒に食べたり、ドレッシングやサモサのディップソースに使われたりするそうなんだけど、アメリカやヨーロッパでは、果実の甘さを活かして、ジャムのような位置づけで使われることもあり、今回のこのイチジクとレーズンのブラウンブレッドのように、お菓子やパンの隠し味に使われることも。このイチジクとレーズンのチャツネ、どんなものが入っているかというと、いちじく、梨、玉ねぎ、ブラウンシュガー、サイダービネガー、レーズン、ジンジャーの砂糖漬け、プラム、バルサミコビネガー、スパイス類、カレー粉など。この材料のリストで、どんな味か想像がつくかな…?

 さて、このチャツネでさっそくFig Raisin Brown Breadを作ってみました。 
 夫が無類のチャツネ好きで、このチャツネもえらく気に入ってしまい、「そのままパンにチーズと一緒にのっけて食べるのが一番! パンを作るのに使ったらすぐになくなっちゃうからダメ!」と最初は猛反対を受けてしまったのですが、「このチャツネを見つけて買ってきたのは誰? 私でしょ! だから私にも好きなように使う権利がある!」と押し切り(笑)、結局二人の間の妥協点ということで、レシピの分量をすべて半量にして、1/2サイズのbrown breadを作りました。

 Breadといっても、これはイーストではなくベーキングソーダを使う、クイックブレッド系のパン菓子で、焼き上がりも食べた感じもどちらかというとケーキに近い感じ。
 しかし材料はかなり健康的で、コーンミール、全粒粉、ライ麦粉、モラセス(黒糖蜜)、ミルク、レーズン、そしてイチジクとレーズンのチャツネ、塩、これだけ。
 さすがにこれだけ黒い色、濃い色のものを集めると、焼き上がったパンも真っ黒で、一見チョコレートケーキのように見えなくもない感じ。もちろん食べてみるとチョコレートではありませんが、でもチョコレートケーキに負けると劣らない、濃厚な味わいです。

 これを焼いた翌日に、ちょうど友人がうちでディナーを食べることになったので、これをデザート代わりにしようと、ちょっとだけおめかししてみました。↓

      

 しかし、まるきり初めて作ったもので、しかも味見もしていないものを、こうして友人とのディナーのデザートに供しようとは、私もかなり大胆・・・
 まあ結果として、友人も(チャツネをこうしてパン作りに使うのに反対していた夫も)美味しいと言って喜んで食べてくれたので、秘かに胸をなでおろした私…。いや、お世辞抜きで(←って、自分で自分にお世辞言ってどうする)美味しかったです
 
 夫と友人夫妻はアイスクリームを添えて食べ、私はひとり、冷蔵庫に少し残っていたココナッツミルクをかけて食べました。 ココナッツミルク、こうしてアイスクリームや生クリームの代わりに添えて食べるとかなり美味しいことを発見!(友人akiさんのブログを見て真似しました。akiさん、どうもありがとうございます

        

 ムハマラ(ペースト)の方は、またいつか近いうちに作ったらご報告します。

Sourdough(小麦天然酵母)作りと、その副産物たち

2008-09-21 | パン・スイーツ
       (トップ画像:酵母培養開始から4日目の様子)

 こないだの「Sourdough Pancakes(=天然酵母のパンケーキ)」の記事で触れた、小麦天然酵母(sourdough)作りについての続報です。

 前回の記事でも書きましたが、小麦天然酵母のパンで有名な La Brea Bakery*の創業者Nancy Silvertonさんのsourdoughは、私がこれまで知っていた天然酵母スターターとは、諸処の点で違いがあります。(*La Brea Bakeryはハリウッドにあると前回の記事に書いたのですが、どうも本店はVan NuysというLA郊外の町にあるようです。ハリウッド地区にLa Breaという大通りがあるので、てっきりハリウッド地区に本店があるに違いないと思い込んでいました。間違いをお侘びして訂正します。)
 一番大きな違いは、
(1)私の知っていた天然酵母の元種作り(すべて日本のパンの本の情報による)では、まず最初にりんごやレーズンなどの果物を数日間水に浸して「酵母液」を作り、それからその酵母液を小麦粉と混ぜることによって元種を作るのに対し、Nancy SilvertonさんのSourdoughの元種は、最初から小麦粉と水とオーガニックのぶどうを全て一緒にして作るということ(おそらく、これはあくまで「小麦天然酵母」であって、オーガニックのぶどうはあくまで「助けとして加えるもの」と考えられているため)と、
(2)前日の記事でも触れたとおり、元種作りに着手してから完成までにかかる日数が15日間と多めで、かつその間のfeeding(=小麦粉や水を酵母の「餌」として与えること)の回数と、一回のfeedingに使う小麦粉の分量がとても多いこと、そして結果としてはんぱじゃない量の小麦粉を投与することになること(=レシピの半分の分量で作った私で、約2.5kgの小麦粉を使用!)。
 
 で、その過程で次から次へと出て来る、できかけの剰余の元種*を何とか再利用しようとして作ったのが、前回の日記に書いたSourdough pancakesと、今日これから紹介する、sourdough onion rings, sourdough English muffins, sourdough banana bread。(*この元種作りでは、最後の5日間のfeedingの過程で、毎日朝約1kgくらいの剰余分を廃棄することになっています。餌として与える小麦粉と水の量は、元種の分量に比例して増やしていくので、剰余分を一日に一回捨てないと、数日のうちにスイミングプール一杯分に相当するくらいの量の元種ができてしまう(!)のです。)

            
元種作り開始後、12日目くらいの状態。こんな感じで、とろっとろのとろろ芋のようになっています。生クリームみたいとも言えるかな。

 まず一番最初に作ったのが、Sourdough Onion Rings(サワー種天然酵母のオニオン・フリッター)。
 これならたぶん、かなり早い時期のできかけの元種でも大丈夫だろうと思って作りました(笑)。
 
            
       ファーマーズマーケットで仕入れてきた紫玉ねぎで。

 結果は、ほんとに大丈夫で(笑)、なかなか美味しかったです。前回のパンケーキの記事でも触れたように、この元種を使ったものは、どれも軽い口当たりで、「外カリ中ふわ」(=外側がカリッとしていながら中身はふわっとしているという意味で、昔妹が食パンの一番美味しいトースト具合をいうのに愛用していた表現(笑)。トーストしたてのパンをぱくつきながら、「はあ~。今日も外カリ中ふわや~」と幸せそうに言っていた妹の顔を今でもすごくよく覚えてます^^)の仕上がりになるのが特徴のようです。
 天ぷらと似ていますが、卵は使っていません。

 次に作ったのはsourdough pancakesで、その次に作ったのがSourdough English muffins(サワー種天然酵母のイングリッシュマフィン)。
 これは普通の白いイングリッシュマフィンと違って、粉の一部がライ麦粉で、それに小麦胚芽、小麦ふすま(ブラン)、フラックス・シーズ、ライ・フレーク、ヒマワリの種などをふんだんに入れてあるので、発酵中の生地の色も焼き上がりも茶色い感じ。さらに砂糖の代わりにbarley malt syrup(麦芽シロップ)を使ってあって、かなり(栄養的にもお腹へのおさまり具合でも)食べ応えのあるイングリッシュマフィンです。

         

これまでに作ったことのあるイングリッシュマフィンは、マフィンリングを使わずに作る方法でしたが、今回のはマフィンリング(=セルクル)を使ってオーブンで焼く方法で作りました。もうちょっと練習必要かな…)

 でもこれだけふんだんに小麦胚芽やらブランやらライ麦フレークやらがてんこ盛り的に入っているにもかかわらず、食べたときの口当たりは、不思議なことにこれまたかなり軽かったのでびっくり。レシピの説明にあるとおり、半分で割ると、バターやジャムをたっぷりと吸い込んでくれそうな気泡の穴がたくさん開いていて(イングリッシュマフィンの味わい方の醍醐味!)、バターをたっぷりつけて食べました。これもかなり美味しかったです Sourdough Pancakesに次ぐヒット。
 
  

 これだけ消費してもまだできかけの元種が余っていたので、最後に作ったのは、sourdough banana bread。これはオンライン検索で見つけたレシピを使って作りました。まあまあ美味しかったけど、いつも作るバナナケーキの方が美味しかったかな。まあバターも乳製品もなしで作るレシピだったので、ヘルシーな材料の割には美味しかったので、まあまあ合格点というところかな?

  

 尻切れとんぼですが、時間がなくなったので、ここで終わります。失敬~。

絶品Sourdough Pancakes(天然酵母のパンケーキ)

2008-09-15 | パン・スイーツ
 ちょうどファーマーズ・マーケットでオーガニックのぶどうが手に入ったので、一念発起して、先日の記事で触れた例のパンの本(Breads from The La Brea Bakery)を参考にして、La Brea BakeryのSourdough(=小麦天然酵母)作りに着手しました。
 天然酵母というのは最初はかなり手がかかるので(La Brea BakeryのSourdoughは特に)、本当は天然酵母をまた始めるのはもう少し育児に余裕ができてからにしようと思っていたのですが、あまり見かけないオーガニックのぶどうがたまたま手に入ったので、La Brea Bakeryのレシピでのパン作りを早く試してみたい!という思いが俄然強まり、えいやっとばかりに始めてしまいました。
 
 このLa Brea BakeryのSourdough(サワー種=小麦天然酵母)。
 私がこれまでに知っていたどの方法の天然酵母よりも、作るのに時間と手間がかかり、小麦粉を大量に消費します。
 かなりマニアックな内容なので、なるべくはしょって説明すると(詳しくはできればまた別記事で)、
 天然酵母の元種(小麦粉と水を混ぜ、数日間適宜小麦粉と水を足していくことによって、小麦粉の中にもともと微量ながら存在している天然酵母を増殖させて作る)作りで小麦粉を元種に足していく回数は、他の方法だと、たいてい3~4日間×1日1回で、使う小麦粉の全量は200~300gくらい、多くても400gくらい
 …なのですが、こちらLa Brea Bakeryの元種では、小麦を足す回数が6日間×一日3回で、私がトータルで使った小麦粉の量はなんと2.5kg以上に…(新しく買ってきた2.5kg入りパッケージの小麦粉を使い切りました 粉がもったいないので、実は私は作る元種の分量をレシピの半量にしたのですが、それでこの量!

 しかも、5~6日間かけて天然酵母の元種を育てる過程で、毎日大量に(=一日約1kg分)できかけの元種の一部を捨てなければならないのです。
 
 世界的な供給不足で小麦粉の値段がどんどんつり上がっているこのご時世に、こんなに大量に小麦粉を消費して、しかもその大部分を捨てるなんて・・・そんなこと、このもったいながり精神に満ちあふれた私にできるわけがありません!(というか、小麦粉が高いご時世じゃなくても私にはできない。そういえば、Amazonのこの本の読者レビューに、「小麦粉の無駄遣い」と否定的なコメントが2、3あったような……。正直その気持ちもわからなくもありません。)
 
 ・・・で、元種完成までに毎日発生する余剰分を何とか捨てずに消費する手はないものか…といろいろ思いあぐねていたら、『La Brea Bakeryのパン』の本のなかに、"Sourdough Pancakes"のレシピを発見。パンケーキなら、別にそんなに膨らまなくてもいいし、完成前の元種でも作れないことはないかも…(しかも他の天然酵母作りの方法でなら、もうとっくの昔に完成したといってもいいくらいの時間と手間と材料をかけてるし!)と思い、試してみることに。

 ・・・そんなわけで、おとつい土曜日の朝、できかけのsourdoughを使ってパンケーキを焼いてみたところ。

 おっ 美味しい~~~・・・・・・!!!

 いやほんとに、これは誇張も何もなしで、これまでの人生で食べた中で一番美味しいパンケーキかも!!!
 夫も同意見で、大絶賛。二人して「美味しい、美味しい」と、直径23cmくらいのパンケーキを一人3枚ずつペロリと平らげました。食感が軽いので、何枚でも食べられちゃう感じ。。。きっともっと作ってたら二人でそれ全部食べちゃってたな…

 レシピの説明文に、「バターミルク(=牛乳からバターを作った後に残る、酸味のある液体/発酵乳)よりもtangyで(=酸味が効いていて)、サワークリームよりも低脂肪なsourdoughは、土曜の朝のパンケーキをあなたがこれまでに食べたどんなパンケーキよりも美味しいパンケーキにする秘密の材料…」みたいなことが書いてあったのですが、その言葉に偽りなし! でした。(注:こちらアメリカでは、バターミルクをお菓子の材料によく使い、バターミルク・パンケーキもかなりの人気です。)
 このパンケーキの材料は、sourdough、卵、メープルシロップと植物油少々、塩少々、ベーキングパウダーと重曹少々で、牛乳および乳脂肪分はまったく不使用。それなのにこんなに美味しいパンケーキができるなんて…。ほんとに目からうろことはこのことです。

 実はこのパンケーキ以外にも、使っても使ってもまたできてくる、完成前の余剰のsourdoughを使って、sourdough onion rings(天然酵母を使った玉ねぎのフリッター)、sourdough English muffins(天然酵母のイングリッシュマフィン)なども作ったのですが、それら全てに共通するのは、食感が軽くて、ほのかな酸味があって、気泡が大きくできて、そして焼けた部分がとてもcrispyなこと。(玉ねぎのフリッター、イングリッシュマフィンについては詳しくはまた別記事で。)

      
 この写真↑で、ほら…パンケーキに大きな気泡がたくさんできているのがわかるでしょうか? それからパンケーキの表面や端っこが見るからにクリスピーな感じに仕上がっているのも。

 う~ん。できかけのsourdough、捨てずにとっておいてよかった…。そしてこのパンケーキを作ってみてよかった!!!

 天然酵母をお持ちの方は、ぜひ一度試してみては。(ご希望があれば、レシピをメール等でお送りします。)


Apple & Berry Berry Crumble

2008-09-14 | パン・スイーツ

 先日の誕生日に夫からもらった例のレシピ本、Breakfast, Lunch, Tea from Rose Bakeryを見て、さっそく一品作りました。

 作ったのは、りんごと数種のベリー(ぶどう、ブルーベリー、クランベリー)のクランブル。
 本のレシピは Apple & Blackberry Crumble で、りんごとブラックベリーで作るようになっているんだけど、たまたま家にあったのが、ぶどうとブルーベリーとクランベリーだったので…(ただしブルーベリーとクランベリーは冷凍していたもの)。 
 
 これまではりんごだけのアップルクランブルをよく作っていたけど、こうしてベリー類を入れると、さらにベリー類特有の甘酸っぱさが加わって、ますます私好みの味になることを発見! 美味しい~

 クランブルの部分も、これまでよく作っていたのと少し違って、粉の部分は全粒粉のみ。(でも私はオーツ麦のサクサク、ざくざくした食感が好きなので、オートミールも少し加えちゃいました。)全粒粉100%のクランブルも美味しいものなんだな~・・・と、これまたうれしい発見!

         切ってお皿に盛りつけたところ。↓

       

 本当はクランブルを切ってお皿に盛りつける前のところを写真におさめたかったのですが、ちょっと他の用事をしていて目を離したすきに、夫が全部お皿に盛り分けてしまっていたので…望む写真は撮れず。。。 (実は一回目に作ったときも撮り損ねたので、その写真を撮りたいのもあって、2回目のクランブルをわざわざまた作ったのに…(涙)。ま、もちろん写真のためだけに作ったわけではなくて、美味しかったからもう一回食べたいと思って作ったんだからいいんだけど。)

 今回は、りんごもFarmer's Marketで仕入れてきた、旬のJonathanというCooking apple(料理用りんご)。日本の紅玉みたいな感じで、小粒で皮の色が鮮やかな赤で、酸味が強く、こうしてお菓子作りに使うと爽やかな甘酸っぱい味になり、とても美味しいです。そのりんごがよく見えるように、もう一枚。↓

       

 これからは、これが我が家の定番クランブルになりそうです

庭のトマトの続報

2008-09-09 | ガーデニング
 そんなわけで、先日の記事の続報です。
 
 どうやら釣り糸の鹿よけ、今のところは効果があるようで、あれから既に4回くらい我が家の庭に鹿が来ているのを目撃しましたが、トマトにはノータッチの様子です。

 そして先日は、例の「私が初めて育てたトマト第一号」もぶじ収穫(トップ画像)。ばんざ~い
 
 さっそく切って夫とともに味見しましたが、とても美味しかったです

 普通サイズのトマト3個分がまとまったような巨大トマトだったので、まずはその日の夕食で刺身トマトに(美味しい塩Maldon Sea Saltと、胡椒をその場でガリガリやったのをかけて食べた)、翌日のランチでパニーニの具に、そして最後は夕食のサラダに入れて…と、いろんな食べ方を楽しんで食べました。
 
      

 
 そしておとついからは、まただんだん赤く色づきつつあるトマトがもうひとつ。今度のも鹿に食べられませんように


 おまけ。
 一昨日のFarmer's Marketで仕入れてきた野菜たち。

     

 時間がなくて、構図とかあまり考える暇もなく、買い物から帰ってきてどさっとテーブルの上に置いたものをそのまま撮ったのですが、それでも野菜そのものの色と形の美しさのおかげで、なんとなく十分絵になってる気がするので(というのは私の単なる思い込み?)、アップしてみました。

 画面左端の濃い朱色のトマトは「Japanese.... tomato」(長い名前だったので間を忘れた)という名前に惹かれて購入。売っていたおじさんに「どんな味?」と聞いたら、「richer taste」という(かなりシンプルな^^;)答えが返ってきたので、好奇心と「愛国心」(笑)にかられて買ってみたのですが、なかなか美味しかったです。richer tasteで・・・。

 で、緑と黄色の縞模様のトマトは、その姿形の美しさに惹かれて購入。(これも名前を忘れてしまった… 買った直後は名前をしっかり覚えていたんだけどな~。はああ~。昔は記憶力、けっこう自信あったのに、もうだめかしらん@@;)

 黄色(というかオレンジ色?)のミニトマトは、yellow sugar plum tomatoという名前のトマトで、その名のとおり、フルーツのように甘くて本当に美味! 今回で買うの3回目。食卓の上に置いとくと、通りかかるたびに一つ、二つと私と夫の口の中へ放り込まれていき、知らない間になくなってるという感じです(笑)。

 ナスも、こうして濃い紫と薄いのと、色が異なるのを並べるとなかなかかわいいよね。ふだんはナスってこちらではあまり買わないんだけど(スーパーで売っているのは巨大で皮がむちゃくちゃ分厚くて中は苦くて美味しくないので)、ファーマーズマーケットではこうして時々日本ナスのように小さくてマイルドな味のものに出会えます。

 

庭のトマトと、鹿よけ大作戦。

2008-09-05 | ガーデニング
 (トップ画像;8/16撮影)

 今年6月終わりに植えたトマト。
 それから2ヶ月以上たった8月末、ようやく2、3のトマトが赤く色づいてきた~♪ 
 ・・・と思って、完熟トマトを収穫するのを楽しみにしていたところ。

 
 やられた~~~!!
 
 せっかく赤く色づきはじめたトマトが二つ、鹿に食べられた~~!!!

 
 実がなってから熟すまでに約80日間かかるというこのトマト*、植えたその日から約3ヶ月間にわたって、忙しい育児の合間を縫いつつ、手塩にかけて育ててきたのに~~~!!!
 (*実は植えた時点では知らなかったんだけど、トマトは品種によって熟す期間にかなり差があるらしく、私たちが植えたMr. Stripeyは約80日間かかる品種だったのです。最初はそれを知らず、7月下旬に実がなりはじめてから、数週間たっても全然熟さないどころか、赤く色づく気配すら見せなかったので、ガーデニングに詳しい友人に教えてもらうまではかなりやきもきしていた私…

 それがようやく、ようやく色づきはじめて、実をもいで食べられるのは今日か明日かと、毎日楽しみに待っていたところだったのに~~!!!

 おとついの朝早く(7時頃)、少しもやのかかった空模様だったので、こんな日は鹿が庭に来てそうだな~ なんて悠長に思いながらポーチに出たところ。

 ほんとに鹿がやってきていた・・・ところまではいつもと同じだったんだけど、その先はいつもと全然違った!!!

 だって、だって、
 その鹿が、
 私がここ3ヶ月間、丹誠込めて育てたトマトの木の前に立っていて、
 ちょうど熟しはじめたトマトをもぐもぐと食べていたんだもん・・・!!

 
 くそ~。
 ふだんは優しくて温厚な私だけど(笑)、このときばかりは怒った!!

 だって、ほんとにかなり楽しみにしてたんだもんね、初めて自分で育てたトマト、それも2ヶ月以上かかって熟したトマトを試食するのを。

  
 これがその例の熟しかけたトマトたち。(8/30撮影。)鹿にやられたのは、左側のオレンジ色に色づきかけていたトマト。
 
 食い意地がはっている私なので(笑)、庭の芝生や花たちへの水やりは怠っても、トマト(とその隣のハーブ類)にはほぼ毎日欠かさず水やりして、周囲の草抜きもして、肥料(もちろんオーガニックの肥料!)もやって・・・と、とにかく(庭仕事には普段はずぼらな私にしては)ほんとに丹誠込めて育てたって感じだったんだもん。しつこいようだけど。

 ハーブはまあ、実際は手はほとんどかからないけど。

 でもトマトはね。トマトは毎日水をたっぷりあげないとダメ!と、あらゆるところで見聞きしていたし、今年の夏は8月に入ってからは晴天が続いて(気持ちよかったけど)雨がほとんど降らなかったので、ほんとに毎日水やりしなきゃいけなかったのよね。でもって、このトマトがまた、想像もしなかったほど大きく大きく、ぐんぐんぐんぐん日々生長するので(まるでうちの拓ちゃんと同じ)、最初にあてがった4フィート(=約120cm)の支柱では全然用を足さなくなって、8月中旬には慌てて6フィート(=約180cm)の支柱を買いに走り、夫に頼んでその支柱8本を立ててもらって、伸びに伸びて絡まりあった枝たちを、新たな支柱に沿うように(花粉まみれになりながら)アレンジし直したりもしたし。

 
 これがそのぐんぐん生長したトマトの木たち。6フィートの支柱が立っているのが分かるでしょうか? 葉が生い茂って、何が何だかわからない…?^^;

 とにかくほんとに手のかかる子だったわけです、このMr. Stripeyというトマトは。(=「ストライプ君」とでもなるのかな、日本語に直訳すると。実が赤一色でなく、赤、黄、オレンジの3種類にわたった色合いになり、たまにストライプ模様のように見える実もできることから、この名称があるようです。)

 いや、ま、準備不足、知識不足ゆえに後手、後手にまわっただけともいうけどね、in other words...

 
 …で、話は鹿に戻って、
 
 その、鹿が*私の*トマトを食べているところを見つけた直後、外へ出て鹿を追い払おうとしたんだけど、どうもこの鹿、既に食べたトマトに味をしめたらしく、ちょっと離れたところへ移動したものの、そのままじーっと私の方を見つめたまま動かないんです。拓ちゃんを抱っこしていた私はあまり冒険することもできず、こちらもほとんど動かず、ひたすら私のにらみにビビって鹿が退散してくれることを願いつつ、じーっと鹿を見つめ続けたのですが、まったく動じる気配なし。
 私があきらめて家に入ったら、すぐにでもまたトマトの方へ戻ってきそうな気配だったので、そのまま5分くらい両者とも動かず、にらめっこ対決(笑)

 そのうち(何も知らない)拓ちゃんが、「はう~はう~」とうれしそうに声を上げはじめたのですが、そのとたん、その鹿がいきなりこちらへ近づいてきそうになったときはこっちがビビったくらい。

 小さな赤ちゃんを抱っこしている私になら勝てると思ったのか、それとも(その鹿もけっこう若い鹿に見えたので)赤ちゃんに好奇心を抱いて近寄ってこようとしたのか、どちらか分かりかねたけど、後で夫にその話をしたら、「鹿というのはとてもterritorial(なわばり意識の強い)動物だから、下手に近づくと、体の小さいMichikoやBenjaminは攻撃されるかもしれない。気をつけろ」とたしなめられてしまいました。なんでも、そうやって鹿に近づいていって、蹴り殺された人もいるとか…。あぶないあぶない。気をつけなきゃ。

 でもこのままこの鹿たちにトマトをとりたい放題にさせておくわけにはいかない!
 鹿たちに食べさせるために毎日水やりしたり草抜きしたりしたわけじゃないもん!(←しつこい)

 そういうわけで、急いでネットでリサーチして、いろんな人の対策を参考にした結果、

 まずはLiquid Fenceというスプレーをトマトの葉の部分に撒きました。海藻と卵の硫黄を主成分とする、有機物のみのスプレーで、木の枝や草花の葉の部分にスプレーして使うのですが、どうもその匂いが鹿や兎を遠ざける働きをするようで、スプレーしている間からかなりくさかった… 卵の腐ったような匂いといえば伝わるでしょうか

 で、その後、うちにときどき来てもらう庭師さんに尋ねてみたら、liquid fenceよりもさらに有効な方法があるということで、それはどんなものかというと、

 4フィート(=約120cm)ほどある竹の棒(または類似の細い棒)と、透明の釣り糸を買ってきて、トマトの木から2フィート(=約60cm)ほど離れたところに釣り糸をはっておく、という方法。

 鹿は夜明け頃や日没頃にやってくることが多いので、彼らにはこの透明の釣り糸が見えず、トマトに近づこうとしたとき、身体が釣り糸にさわると、それでびっくりして逃げる、という仕組みのようです。

 それで夫の協力を得て、翌日にはさっそく釣り糸をトマトの前に張り渡しました。夫は「ほんとにこんなもので鹿が防げるのかな…」と半信半疑だったのですが、この日がたまたま私の誕生日だったということもあり、文句も言わず(笑)、その日のうちに竹の棒と釣り糸を仕入れてきて、せっせと作業をしてくれました。
 こんな感じ↓

   
 
   

 端っこの方に赤くなったトマトが見えるでしょうか?

 もう少しアップで。
 


 これは一番最初に実が出来て、一番最初に色づきはじめて、しかも一番実の大きなトマトだったので、このトマトだけは死守するぞ!…という勢いです(笑)。
 (というか、もちろん残りのトマトも全部死守したいけど…。とりあえず今なっている実だけでもあと30個くらいはこれから熟しそうなのがあるので。)

 このトマト、あともうちょっとで完熟しそうなので、それまでの間、なんとか鹿に食べられず残っていてくれますように…。

 と祈る思いで(大げさ・笑)、毎朝毎夕、起きた時と水まきの度にチェックを入れている私なのでした。

 今日明日くらいにはもいで試食できると思うので、鹿よけ大作戦の効果と、このトマトの味がどうだったか、また後日報告したいと思います。

 
 しかし、鹿がトマトを食べるなんて・・・ 思ってもみなかった。花や花の芽を食べるのは知ってたけど、まさかトマトまで食べるとは・・・。これからは鹿が庭に来た~なんて悠長によろこんでる場合じゃないな、これは。。。