blooming cafe

「毎日心も体も元気でナチュラル」をモットーに、日々の暮らしのあれこれを、気の向くままに書き綴った日記です

自家製スプラウト

2007-02-28 | お料理・食事
(写真は私が初めて種から育てたブロッコリー・スプラウト。…といっても、とても簡単なんだけど^^;) 
 
 Sprouts(スプラウト/発芽食)ってご存知でしょうか。
 私はこちらに来て、発芽させたものを中心に食べる「発芽食」とか、そうした発芽食を利用して、火を通していないものだけを食べる"Raw & Living Foods Diet"とかいう食事法を実践している人たちがいるというのを初めて知りました。
 日本だと数年前から発芽玄米が話題になっていたので、「発芽させたお米は普通のお米よりもビタミンやミネラルなどの栄養が豊富で体にいい」というのは知っていましたが、お米以外に、ごま、あずき、ヒマワリの種、蕎麦の実、小麦(玄米ならぬ玄麦)、アーモンド…などなど、こんなものたちまで発芽させて食べている人たちがいるというのを知ってびっくり。

 発芽食やロー・フード食の信奉者たちによると、この食事法の最大の利点は「エンザイム(酵素)」の効果的な利用というところにあるらしい。なんでも、人間は食べ物を食べるとき、分解酵素を自ら作り出すことによって食べたものの消化吸収をしているらしいんだけど、この酵素を作り出す能力というか、一人の人間が一生のうちに作り出すことの出来る酵素量には限りがあって、酵素を使えば使うほど、新たな酵素を作り出す能力が衰えていくそう。そしてそれが老化をすすませる最大の原因の一つなんだって。
 ところが、火を通す前の食品は、野菜、穀類、肉類、魚類のいずれにかかわりなく、それ自身を分解する酵素(エンザイム)をそれ自身の中に備えているらしい。なので全てを生のまま食べるロー・フード食だと、自分の体で酵素を作り出さなくとも食べたもの全てを分解して、効率よく消化吸収ができる。そして自分の体の酵素を無駄遣いしないので、老化が進みにくくなるという効用があるのだそう。逆に、火を通した料理、しかも肉食中心だと、この分解酵素が毎日大量に消費されている状態になり、老化が速く進み、また心臓病やら癌やらにもかかりやすくなるらしい。
 そして野菜の種子や穀物を発芽させた発芽食品は、この酵素が最も効果的に使われやすい状態になっているらしい。発芽食品の利点は他にもさらにたくさんあって、発芽することで種子に含まれているタンパク質がアミノ酸に変わってさらに吸収しやすくなるとか、ビタミンA、B類、C、E、Kなどが豊富になるとか(ビタミンA, C, Eには抗酸化作用がある)、クロロフィルや葉酸が生産されるとか、なんだかいいことずくめ。まあもともと種子というのはそれぞれの植物がこれから成長していくために必要なすべての栄養素を蓄え込んだ「生命の源」であるわけで、それを考えると、それを発芽させた食品が「スーパーフード」になるというのもある意味自然かもしれない。
 なので、発芽食品を利用したロー・フード食を実践していると、なんとアンチエイジング、かつ癌や心臓病予防の効果が期待できる(!)…というわけです。

 …ということを、アメリカで「ロー・フードの母」と言われているAnn Wigmore(アン・ウィグモア)という人の"The Sprouting Book"という本を読んで勉強したんだけど、その本の中に、ブロッコリー・スプラウトやアルファルファを始めとする種々のスプラウトの作り方(というか育て方?)、ならびにそれら様々のスプラウトを利用したお料理やお菓子のレシピがのっていたので、そのうちのいくつかをさっそく実践(実験)してみました。
 まず最初にやったのがブロッコリー・スプラウト(上の写真)。
 そしてこの下の写真は、自家製ブロッコリー・スプラウトを入れて作ったサンドイッチ。ちなみにこのとき使ったパンも自家製で、私が焼いたもの(Walnut Onion Bread:くるみと玉ねぎのパン)。スプラウトを見せるためにちょっとパンをずらして撮ったので、写真自体はあまり美しくないけど、そこは悪しからず…。(笑)↓



 そして次にやってみたのが、発芽させた小麦を24時間水に浸して、小麦から出てきたエンザイム(酵素)を大量に含んだ酵素ドリンク、リジューベラック(rejuvelac)。(注:rejuvenate(若返らせる、生き返らせる)という単語と、lac(=ミルク)を合成した、アン・ウィグモアの造語だと思われる。)
それを作っているところがこの写真。↓



 そしてこのリジューベラックを作ったときの副産物である発芽小麦を利用して作るピザ・ブレッドのレシピを見つけたので、昨日の夕食にはそのレシピでピザを作ってみた。breadという名前はついているものの、イーストを使うわけでもなく、したがって発酵させるわけでもない。どうやって作るのかというと、この発芽した小麦と胡麻少々をフードプロセッサーでががっと挽いてパンの生地のような状態にし(といっても、ペースト状と言った方がいい感じだったけど)、そこにケルプ(という昆布だしのようなもの)少々とお醤油少々を風味付けに加えて、それを太陽の光または45℃くらいのオーブンで約8時間くらいかけてじっくり焼く(乾燥させる)---これだけ。(80℃以上の高温で調理するとせっかくの酵素が死んでしまうので、こうやって自然乾燥、またはごくごく低温でじっくり調理するみたい。)
 ピザの台が出来上がって、そこにトッピングをしたところがこれ↓


(左端が少し欠け気味になっているのは、どうしても我慢できずに少し味見したから。笑)

 しかしこの高温で調理すると酵素が死んでしまうというポイント、実は今この記事を書いている最中に気づいた。このポイントからすると、ピザのトッピングをした後も、レシピ通り低温で6時間くらい調理しなきゃいけなかったんだなあ。でも6時間も火を通す余裕がなかった(んなことしてたら夜中になりそうだった)ので、ピザのトッピングを載せた後は、ついつい通常通りの200℃の高温で約10分っていう焼き方をしちゃったんだよね。ああ~。せっかくの酵素を死なせちゃったよ。あそこまで苦労して作ったのに…。私のバカ。
 これはまたもう一回作ってリベンジしなくっちゃ。
 出来上がりは写真を撮るのを忘れていたので残念ながら写真はなし。味はまあまあ美味しかったよ。でも本音を言えば、やっぱり普通のイーストを入れて作ったピザ生地の方が美味しいかも…(笑)。私はハードコアなロー・フードの信奉者にはなれそうにない、かな。ま、出来る範囲でちょこちょこと取り入れていきましょう、ということで…

医療保険会社と病院の「ケンカ」と、アメリカの医療保険制度について

2007-02-20 | 気になる記事
(写真は、1/23付けのAnthem vs. Bloomington Hospitalの対立が人々にどれだけ深刻な影響を及ぼすかを伝える一面記事。ついでだけど、その隣は、つい先日のアメフト・リーグ戦で優勝したインディアナのチーム"Colts"の決勝戦進出に湧く地元の様子を伝える記事。)

 今日は、年に2回私が受けなきゃいけないことになっている婦人科の検診を受けるため、病院へ行ってきた。

 病院といえば、ここ最近(昨年の11月末あたりから今までずっと)ブルーミントン在住者の間で懸念されている問題がある。ブルーミントン唯一の総合病院であるBloomington Hospitalと、うちも加入している全米最大手の医療保険会社のひとつであるAnthem(アンセム)との間で、契約内容と条件をめぐる深刻な対立があり、契約を打ち切るの打ち切らないのというところまで発展しているというのがそれ。(注:Anthemは全米最大規模の保険会社で、インディアナ大学の関係者のほぼ全員がこの保険に加入している。日本でいうとさしずめ東京海上とかそんな感じかな。)というか、2年に一度の契約更新期限は去年の12月末日で、それまでの交渉はすべて物別れに終わったので、理論上は既に解約されたというのが正しい。ただ契約が切れた後も2ヶ月間は「grace period(猶予期間)」というのがあって、2月末日まではBloomington Hospitalで治療を受けても、これまでと同じ額が保険でカバーされているのだけれど、万一この期限までに解決しないと、アンセム加入者はブルーミントン・ホスピタルで治療を受けるのを断念するか、あるいは恐ろしいほど高額の医療費を覚悟して治療を受けるか、そのどちらかという「究極の選択」を迫られることになる。
 あと2週間ほどで2月も終わりだけれど、病院と保険会社のバトルはまだ続いている。もしこのまま本当に解約ってことになったら、いったいどうなるんだろう…。日本のように国民健康保険で全員が医療保障を受けられるシステムと違って、ここアメリカでは、国による医療費のサポートはなく、民間の保険会社に入らなければ医療費の保障はまったく受けられない。そして各保険会社によって提携している病院というのがあり、提携関係にある病院のことを"in-network"、提携外の病院のことを"out-of-network"という。加入している保険の種類によって、in-networkの病院の数や種類が増えたり減ったり、そしてまたout-of-networkの病院に(たとえば緊急医療などで)かかってしまった場合の保障の度合いが違ってきたり。ふー。いろいろ複雑。何も考えずにどこの病院にでもいつでも自由に行けた日本がなつかしい。

 この新聞記事によると、アンセム側は

 「病院の出してきた提案は、患者たちが去年までの約20%増しの医療費を支払うことを要求するもの。現在でさえブルーミントン病院の料金はかなり高額と言えるのに、我々アンセムとしては、大事な顧客を守るため、そんな条件をそのままのむわけにはいかない。しかも病院側はこの条件を入れた提案書を、契約更新期限のわずか2ヶ月前になって出してきた。姑息と言うほかない。万一病院側が我々との解約に踏み切ることになったとしたら、ブルーミントン病院は、全米中で、アンセムと提携していない唯一の総合病院ということになる。」

と言っているのだけれど、それに対して病院側はというと、

 「アンセムの出している20%増という数字は、数字を彼らに都合良く操った結果で、我々の出している提案で要求しているのは、6-9%の値上げだ。そしてアンセムは我々の料金が高いと言っているが、その根拠として我々よりも規模の小さい病院と比較したデータを使っており、患者たちに間違った印象を植え付けようとしている。我々の提示している医療費は、最先端の医療設備や優秀な医師を備えた総合病院としては当然の料金だ。提案書をlast minute(最後の瞬間)に突きつけたというが、翌年度のコストその他、様々な要素を全て考慮に入れて、適正な提案書を作るには時間がかかるのも致し方のないことで、わざとやったわけではない。うんぬん」

…と言っており、そして両者とも、「なんとかgrace periodの終わるまでにmiddle ground(妥協点)を見つけて、和解したい。そのための努力を日々続けていることを、どうか理解してほしい」と訴えて終わっている。(わたしたち顧客/患者の側からすると、どうも両者とも勝手な言い訳にしか聞こえないんだけど…。)

 昨日(すでに昨日になってます)私が行った病院は、Bloomington Hospitalではなく、そこと提携関係にあるfamily doctorが集まった小さな診療所(IMAという名前)。私が昨日IMAで受けた検査は、Bloomington Hospitalのラボ(試験所/研究室)に送られ、検査解析がされることになっていて、その検査解析費に対する請求書は、IMAからではなくBloomington Hospitalから直接送られてくる。なので、万一Bloomington HospitalがAnthemの"in-network"でなくなったとすると、病院に直接治療に通わなかったとしても、こういう検査解析もout-of-networkと見なされ、保険がきかなくなるのだ。これが大変。ただの検査費でしょ~というなかれ。検査解析費がこれまたむちゃくちゃ高いのだ。前回(去年)同じ検査を受けたときは、IMAから250ドル、Bloomington Hospitalから250ドル、そしてSouthern Indiana Pathologistから100ドルくらいと、別々に請求書が送りつけられ、結局合計すると600ドルくらい支払うはめになったもん。(600ドルというと、約7万円ですよ、奥さん!)IMA以外の請求書は全て検査解析費用。in-networkだったときにこの値段なんだから、out-of-networkになってしまったら、いったいどうなるのだ。こないだ行った歯医者さんの治療費だって、一回行くごとに5万円くらい飛んじゃうもんね。ああ…頭が痛い。(まあこれほどの高額料金は、うちが加入してる保険の種類があまりいいのじゃないからというのもあるんだけど。でもそれにしても高い。私もようやくこの国の医療保険制度を理解しはじめたので、来年こそはもう少しましな種類の保険に変えなきゃ、と思っているところ。何せうちはエイマーも私もこの国ではそろって「外国人」なので、こういうの理解するのに時間がかかるのも仕方ないよ、と言い聞かせて自分の気持ちを鎮めようとしている私。)

 IMAでかかっている私の主治医(女医さんで、とても気さくでいい先生)に昨日、「万一、Bloomington Hospitalとアンセムが和解しなかったらどうなるんですか?」と訊いてみたら、「それね~。私たちも頭を痛めてるのよ。ここでやる検査のうちのいくつかはどうしてもBloomington Hospitalに送らないと解析できないものもあるしね…。あなたの検査も含めて。ほんと、アンセムとBloomington Hospitalは醜いケンカを早く終えて、ちゃんと解決してほしいわよね」とのこと。そ、そうなの~? 他のとこでも頼めるならそっちのラボに送ってもらえませんか、と言おうとしてたんだけど、それじゃそれは無理ってことね。でもIMAのこの主治医の先生が私はとても気に入っているので、IMAから別のfamily doctorのところに変わるのも嫌だしな~…。

 折しも、昨日Bloomingfoods(ブルーミントンの生協)に買い物に行ったときにもらってきた、The Bloomington Alternativeという新聞(最近の流行りの言葉を使うと、”LOHAS”的なライフスタイルの人たちを対象にした隔週刊発行のフリー・ペーパー)には、アメリカの医療保険制度を改革しようとして頑張っている人の記事が。このRob Steinerというお医者様は緊急医療を専門にしていて、ER(緊急治療室)に駆け込んでくる人たちのなかに、「保険に入っていないので医療費が心配で今まで病院にまったく行かなかった」という人がとても多いことに心を痛めて、「アメリカに"commonsense health care"の導入を」という運動を始めたのだそう。
 その記事によると、例えば保険にまったく入っていなかったある男性がERで治療を受けた後の請求書は、二日間の入院費も含めると40000ドル(=今の日本のレートだと、477万円)。保険に入ってなかった者の自業自得だ、なんて切り捨てることはできない。保険の掛け金はとても高くて、低所得者層や、年金や失業保険で生活している人にはとても手が届かない。記事によると、現在アメリカには保険に加入してない人が4600万人もいるのだそう。そして私たちの住むインディアナ州には80万人の保険無加入者がいて(そういえば、友人のAmyも入ってないってこないだ言ってたなあ…)、その数は全米平均の2倍の速度で増えているらしい。
 Stone医師が目指しているCommonsense Health Careというのは、要するに日本の国民健康保険と同様のシステムで、民間の保険会社に頼るのではなく、政府が国民の医療費の7割程度を負担するというもの。しかしこのシステムに対して、一般のアメリカ人はかなり懐疑的。そうしたシステムのもとだと、低所得者層の人たちのコストを納税者がカバーするため納税者はこれまで以上に税金の形で医療費を負担することになる、という「神話」がアメリカ人の間にはあるためらしい(それとも政府がそういうイメージを国民に植え付けている?)。ストーン医師は、目下その「神話」のウソを暴き、誤解を解くことに力を注いでいるそう。記事によると、現在の民間の医療保険会社のみに頼るシステムのもとでは、アメリカ国民は、国民健康保険制度のある他の先進諸国の国民と比べて、ほぼ2倍の医療費を払っていて、なのにそれにもかかわらず、国民の基本的な健康状態を指標で表した国際的なランキングでは、アメリカ国民全体の健康状態は、そうした他国に比べて毎年低いランクにあるという。

Stone argues that a single-payer plan would ultimately cost taxpayers less by eliminating the inefficiency, waste and fraud endemic in the private health insurance field.
"There's plenty of mony in our system right now," said Stone. "We don't need more money, we just need to spend our money more efficiency."

 ストーン医師は、彼の提唱している"single-payer system"(=国の政府が医療費を負担するという意味でsingle-payer。すなわちcommonsense health care)が導入されれば、民間の保険会社が介入しているせいで起きている非効率や浪費、そして詐欺的行為などが駆逐され、最終的には納税者の医療費負担は減っていくはず、と説明している。
 「今、我々のシステムにはお金は十分にある。我々が必要としているのは、今以上にお金を集めることではなく、今あるお金をより効率的に使うようにすることだ。」

 そうそう、そうだよね!
 非効率や無駄遣い、詐欺まがいの行為って、私自身の体験に照らしてみても、ほんとにすごくある気がする。だって、民間保険会社を通しているせいか、病院へ行ってもその日のうちにお金を支払うことはほとんどなく、たいてい1、2ヶ月、ときには3ヶ月くらいも後になって、忘れた頃にIMA、検査解析をしたBloomington Hospitalやその他の研究所等から、ばらばらに請求書が送られてくるし、なので何に対していくら払っているのかがとても分かりにくい。で、それを尋ねようとして電話をかけても、IMAとIMAの会計部(というセクションが離れた建物にあるらしい)と、保険会社と、Bloomington Hospitalと、あちこちたらい回しにされるし。そしてこういうシステムなので間違いが起きやすく、これまでに私は既に3回も料金の請求ミスを見つけたもんね (一度は二重請求で、もうあと二つは保険で本来カバーされている分が間違って請求されていた)。私はこういうのをけっこうじっくり見てしつこく追求するタイプだからよかったけど、そんな時間もない人たちなんか、けっこう余分に支払ってること、あるんじゃないかなあ。
 …なので、ストーン医師の言うことにはいちいちうなずける。ストーン医師、応援してるのでぜひ頑張ってください~。

 …あ、でも考えてみると日本の流れは現在ストーン医師の運動とはまったく逆行してるね。日本は「国が負担してるから非効率が起きる。なんでも民間に任せれば効率化できるし、無駄遣いもなくなる。民営化バンザイ!」って感じだもんね。
 アメリカの医療制度が日本のように国民健康保険システムになる前に、日本の医療保険制度民営化の方が早く起きそうな気もするなあ…。そうなったら、万一日本に帰って住むことができるようになったとしても、今のアメリカの制度と同じような複雑で非効率的で高額の医療制度に悩まされることになるんだろうか…。ああこわいこわい。


日本のバレンタイン・デーとアメリカのSt. Valentine's Day

2007-02-13 | 気になる記事
(今朝の新聞にはさまっていた広告の写真。甘そう~@@)

もうすぐValentine's Day。日本では既にここ1、2週間は美味しそうなチョコレートが(本物も写真も含めて)そこらじゅうにあふれているんでしょうねえ、きっと…。あれって見るたびに自分が欲しいと思っちゃって、その欲望を抑えるのに苦労したもんだったけど、幸か不幸か、こちらではそれほど欲望をそそるチョコレートってそんなに目にする機会がないのよね。

よく知られてることだとは思うけど、バレンタインといえば「女性→男性/プレゼントはチョコレート」というのがお定まりのようになっている日本に対して、欧米諸国では男性と女性(恋人・夫婦に限らず、親子、友人同士、学校の先生と子どもたちなども含めて)がお互いにプレゼントやカードを贈りあったり、ふだんの感謝の気持ちを込めて何か少しだけ特別なことをしたりするというのが伝統的な習慣。贈るものも別にチョコレートに限られているわけではなく、お花とかカードとかちょっとした小物とか、そういうものを贈る方が多いみたい。でもここしばらくの新聞や折り込み広告でチョコレート(を使ったお菓子やケーキ)の写真もけっこう見るので、もしかすると、「バレンタインにはチョコレート」っていうの、最近日本から逆輸入されてるのかな。
にしても、こっちのバレンタイン・チョコレートケーキ、甘そう~。(写真はその一例。)アメリカでも最近はフランスとかベルギーのチョコレートを置くお店もけっこう見かけるようになって(注:比べてる対象は、約10年前にNYとボストンに一人旅したときのアメリカの状況です)、そういう「本物の」チョコレートの味が分かる人も増えてきているみたいだけど、やっぱりバレンタインの贈り物は"Sweet & Sweet"でなきゃいけないってことでしょうかね。

こちらのバレンタインでは男性が女性に贈り物をするのがかなり一般的というのがよくわかる漫画を昨日の新聞で見て、面白かったのでちょっとご紹介。こちらのサイトをどうぞ。→"For Better Or For Worse"(ちなみにこの漫画、うちでとってるHerald Timesに載ってる漫画50種類くらいのなかで一番人気のある漫画のようです。)最後の"Merry Christmas!!"っていう「落ち」が笑える。こちらではクリスマスっていうと、家族やら親戚やら友人やら、とにかくいろんな人にプレゼントを買わなきゃいけないので、買い物する時間や手間も大変だし、お金もかかるし、「クリスマス貧乏」っていう言葉があるんじゃないかっていうぐらい。「今年もまたクリスマスがやってきた~」って、"Christmas Shopping"に恐怖感を感じてる人もけっこう多いみたい。それを思い出しながら漫画を読むと笑えます。



今日のおやつ & 朝の雪かき

2007-02-08 | パン・スイーツ
 昨日の投稿(「今日も雪」)のなかでちょっと触れたマクロビ・スイーツのそば粉饅頭、あの後もまだ少し(というか、かなりたくさん)残っていたので、今日ちょっとリメークしてみた。昨日、本のレシピを見て作ったときは、そのレシピ通り、水と砂糖と粉と小豆を混ぜて火にかけながら練り上げただけだったんだけど、その後少し米粉も加えたことだし、これ、もしかして蒸したらもっと美味しくなるんじゃないかな…? と思って蒸してみると、ほんとに美味しくなった!(♪)
 しかも、その蒸した後のおまんじゅうに、うぐいすきな粉をまぶしてみたら、なんだか春っぽい可愛い色になって(外はまだ雪だけど、日本の暦の上では既に立春だもんね)、見目かたちもよくなった上に、食べるときな粉のおかげでさらに美味しくなってる! これはヒット。これならそば粉饅頭も私の日常のお菓子のレパートリーに加えてあげてもいいかも(と、意味もなく上にかまえた発言:笑)。
 このお菓子、レシピというほどのものでもないんだけど、一応紹介しておくと、
そば粉饅頭きな粉がけ
(1)そば粉50gと甜菜糖(なければブラウンシュガーとかで代用)大さじ5~6、水1カップ、あれば米粉20gくらいを混ぜ、小豆煮(無糖)100gを加え、鍋にかけて火を通しながら練り上げる。冷めたら茶巾にする。
(2)これを強火で10分くらい蒸す。冷めたらきな粉をまぶして食べる。
本のレシピでは米粉は使っておらず、手順1のみで完成。私は米粉を入れて蒸した方が、香りも歯触りももちもちっとした感じになって、そっちの方が好きでした。砂糖は私は大さじ4くらいしか入れなかったけど、きな粉をまぶして食べるとそれでも十分甘みが感じられて美味しい。この分量でだいたい4人分くらいできます。(本のレシピにはこれで2人分と書いてあったので、それを倍にして作ったら、8~10人分くらいできちゃった(@@)。いったいどんだけ食べるんだろう、この本作った人(笑)。

そば粉に含まれるルチンは、血圧や血糖値を下げる効果、それから毛細血管強化作用があって、昔からそばを食べていると脳溢血になりにくいと言われているそう。ルチンは熱には強いけど、水に溶けやすいので、そばをゆでるときにゆで湯に流出してしまう分が少しあるらしい。なので、そば粉をパンやお菓子に利用して丸ごと食べるのは、実はそばを食べるよりも効率的なんだって。お父さん、血管強化のために、そば粉饅頭を作って食べてね~♪

ところで、こないだアップした手作り大福についてのレシピも、コメント欄でリクエストを受けたので、ここについでに載せておきます。
手作り大福餅
(1)白玉粉50gに水100ccを少しずつ加えながら滑らかになるまで混ぜる。(レンジに入れられる大きめの器で。)砂糖35g(好みで加減)も加えて混ぜる。
(2)これにラップをかけてレンジ(500w)に約1分半かけ、ゴムベラで混ぜ、再びラップをかけてレンジで約1分半加熱する。全体が餅状の生地になっていればOK。(レンジの出力等によって時間は調整してください。)
(3)すぐに全体を混ぜ、好みでくるみ、ドライフルーツ(私の勝手なアイディアだけど、これがけっこう美味しい)、甘納豆などを適量加える。(*くるみなど木の実を入れたい場合は、ごく低温のオーブントースター(140℃くらい)で10-15分程度、焦げないようにときどき転がしながら焼くか、フライパンで空煎りするかして、ローストしておいた方がおいしくなります。)
(4)この生地を片栗粉をひいた器に流し入れ、転がしながら棒状にした後、6等分する。
(5)好みのあんこ(こしあんまたは粒あんで、好みで塩を少し入れる)を小さく丸めたものをこの生地で包み込んで丸くする。(手に片栗粉をふっておくのを忘れずに。でないとくっついて大変なことになります。笑)
(6)常温において、翌日までに食べる。

 余談だけど、今日の朝は雪かきではじまった。昨日はやはりかなりの大雪だったらしく、夜9時までの間に雪が15cmくらい積もったらしい。今朝の新聞には、昨日の雪であちこちで車の事故が起きたと言っていた。ほとんどはマイナーな(小規模な)程度のものだったらしいからよかったけど、なかには車がスリップして電柱に突き当たり、車の前面が壊れて救急車で運ばれたという人も…。こっちでは雪がけっこう降るのに、タイヤにチェーンを巻く人はほとんどいないみたい。怖いな~。
 昨日の午後に雪かきをしておいたおかげで、今朝の雪かきはそんなに大変じゃなかったけど、それでも終わる頃までには手先が凍りそうに冷たくなって、早々に切り上げた。あんなに分厚いスキー用手袋をしていてもこの冷たさ。あとで気温をチェックすると-12℃だった。(ちなみに冷凍庫は平均-18℃くらいらしい。)そりゃ寒いよね。
 昨日の雪かきで、まだ少し雪が残っているのに適当に終えてしまった箇所があったんだけど、そのうえにさらに雪が積もって、今朝見ると、雪が作ったその筋がなんだかちょっと砂庭のように見えた。(…見えなくもないと思った。)


 
 こんなことと分かっていたら、昨日の雪かきのときにもっときれいに筋を描いておくんだったなあ。一日だけでも龍安寺の石庭のような雪の砂庭が楽しめたかもしれないのに。

りんご酵母のパン(自家製酵母パン第一号)

2007-02-08 | パン・スイーツ
 1週間前から仕込みはじめたりんご酵母が完成して、今日はそれで記念すべき自家製酵母パン第一号を焼いた。
 何しろ自家製酵母というものに取り組むのもこれが初めての試みで、本を見ながら「こんなもんでいいのかな~」と、手探りの作業だったので、ちゃんとふくらむのか、どんな味になるのか、興味津々だったけど、焼いてみるとけっこう美味しく焼けて感動。
 酵母の発酵に適切とされている温度よりもかなり低い温度に置いておいたので、目安の日数よりも2日間長く発酵させたのだけれど、それが正解だったのかどうかはまだ不明。(何せ第一号で、他に比較する対象がないので、これが成功なのか失敗なのかまだよくわからないんだよね。)
 でも、「自家製酵母は酸っぱいパンができやすい」と聞いていたけど、食べてみると酸っぱくはなかった。パンの生地を発酵させているときから、オーブンで焼いている最中、そしてオーブンから出した後まで、りんごの香りがほのかに香って、それもなかなかいい感じだった。ただ、ふくらみは明らかに私がこれまでに焼いてきたドライイーストのパンに比べて少ない。これは酵母の力が足りなかったせいなのか、それとも生地をこねたときの捏ね方が足りなかったのか、その後の発酵の温度と時間のタイミングが良くなかったのか、それともそれらの複数の原因が重なっているのか。思い当たる節があまりにありすぎて、解明できない(^^;)。でもこれは今後いろいろと実験していくうちにだんだんわかってくるはず。焦らない焦らない。
 今回は純粋な試作だったので、分量もかなり少なめにして、小さなテーブルパンのイメージで焼いてみたんだけど、味はよかったので、今度はもう少し多めの配合で焼いてみることにしよう。フォンティナ・チーズを載せて食べると、ほのかなりんごの甘い香りとチーズの濃厚なこくと香りと味がよくマッチして、とても美味しかった。自家製酵母パン第一号完成、バンザイ!

初トラックバック

2007-02-07 | お知らせ
ここのプロバイダでブログを開いて、初めてトラックバックなるものを受け取りました。
このトラックバックというものがどういうふうに使われているのか、まだよくわからないんだけど、どうも誰かのブログを見て興味をもった場合、あるいは自分のブログの話題と共通する話題を見つけたので、このブログを読んでる人に私のブログも訪れてほしい…とお知らせしたいと思ったときに、そのお知らせとして自分のブログのアドレスを送るもののようです。
でもこれって、自分の記事のキーワードと同じキーワードの入った誰かのブログ記事を自動的に拾ってトラックバックする機能とかもついてるんじゃないかな。よくわからないけど、たぶん。私に初めてのトラックバックを送ってくれた人も、私の記事を読んだ形跡とか別になかったし…。
 いずれにしても、このトラックバックを送ってくれた人のブログをちょっとのぞいてみると、けっこう面白い記事もたくさんあって、楽しい感じのブログだったので、初めての記念にこのトラックバックは公開させていただくことにしました。
 最近の投稿記事らしい、「韓国人の普通と日本人の普通 その1」と「その2」の記事がなかでも笑えた。興味ある人はのぞいてみてください。(最近のトラックバックの欄についている「美味ーBIMI」というブログです)

手作り納豆に初挑戦

2007-02-06 | お料理・食事
少し前にインターネットで納豆は手作りできる(!)という情報を見つけて、これはぜひ挑戦せねばと機会をうかがっていた。
納豆ってやっぱり作るときにもかなり独特の匂いを発しそうなので、どうしようかな~と迷っていたんだけど、ちょうどエイマーが1週間以上の出張で留守にしている今こそがつくりどき! と思って、彼の出かけたその翌日に手作り納豆に初挑戦。
作り方は、「男の趣肴」ホームページ:「納豆」のつくりかたと、北米での納豆の作り方、そしてその名も「納豆学会」という、オーソリティ感にあふれたホームページ(笑)と、この3つを参考にした。
要は大豆を長時間煮るか蒸すかして、柔らかーくしてから、納豆菌を植え付けて、40℃で24時間発酵させればよいだけということだから、きっと素人の私でもできるはず、と思ってやってみたら、ほんとにできた! けっこう簡単なのに、味も見た目も正真正銘の納豆! これはうれしい驚き。


(24時間の発酵が終わったばかりの納豆)

 24時間の発酵の後、冷蔵庫に入れて1日~2日くらい「熟成」させるとより美味しくなるとあったので、冷蔵庫に入れておいといたんだけど、その後、連日のように「ガールズランチ」とか「ガールズナイト」で忙しくしていたせいもあって、実は冷蔵庫に入れた納豆のことを今日まですっかり忘れていた(^^;)。なつきちゃんが来たときに一緒に試食しようと思っていたのに、それも忘れちゃってたし…。
 今日のお昼ご飯にサンドイッチを作って食べた後、「しまった! 納豆があったんだった~」と思い出して、あまりに悔しかったので、今日のおやつの時間に、少しだけ出して納豆かけご飯にして試食してみたしだい。(はい、毎日あります、「おやつの時間」。笑) 

 せっかくの手作りだしと思って、大豆は煮るのではなくて蒸した。(この方が断然こくのある美味しい納豆ができる、と上記のホームページのうちの2つくらいに書いてあったので。)ほんとに、大豆って蒸すと煮たのとはかなり違う色と味になる。納豆にする前から既にちょっと納豆っぽい感じ(笑)。
 実は父親に頼んで、納豆菌を日本から取り寄せている最中(たぶんあと一週間くらいで着くはず)なんだけど、市販の納豆から納豆菌を取り出す方法も紹介してあったので、とりあえず第一回目はそちらの方法で試してみようと思い、いつもの韓国系食品店で買ってきた冷凍の納豆を使ってやってみた。(何せ、「鬼の居ぬ間に洗濯」ですから。あ、いやいや、エイマーは鬼じゃないけど、でも納豆の匂いが家中に立ちこめたりしたら、やっぱりちょっと怖い人になるかもしれないから(笑)、とりあえずエイマーのいない間に納豆作りをやってみなきゃ、ということでやってみました;-))
 
 こちらアメリカのブルーミントンでは、新鮮な納豆はどこでも手に入らず、冷凍の納豆しか売っていないし、しかもそれなのに日本で買うのの4~5倍くらいの値段がするし、だから納豆がこんなに簡単に手作りできるなんて、いやあ~ほんとに嬉しい♪

 日本ではしばらく前に「納豆ダイエット」と、その直後の「納豆ダイエット」捏造発覚事件というのがかなり大きな話題になっていたらしいけど、そんなことはまったく知らずに納豆の手作り計画を立てていた私。父親に納豆菌の発注を頼んだその直後に、妹のメールで「納豆ダイエット」捏造発覚事件の話を聞いて、ほ~そんなことがあったのか、日本の話題から既に取り残されてるな~…なんて思ったのだった。納豆ダイエットが捏造だろうとなんだろうと、納豆が健康にいいことは間違いない(と私は思う)。私は別に昔から納豆大好き!だったわけじゃなくて、どっちかというとかなり大人になってから開眼した方だけど、やっぱり納豆のもつ効果は他の何ものにも代え難いものがあると思うから、うちのエイマーにもぜひ好きになってもらいたい。そう思って、ただいま納豆を使ったレシピをいろいろと研究中。いずれ納豆を使ったお料理もここで報告したいと思います。(…というか、納豆を使ったおいしい料理のレシピ、実は私の方が教えてもらいたいという方がほんとかも。←akiさん、あすかちゃん、お願いします;-))

 私がこうして納豆を作ったり、女友達と遊んだりしていた間、エイマーの方はどうしていたかというと、実は最初の目的地ミシガンから次の目的地スペインへ向かう飛行機が大雪のせいでキャンセルになって、一晩ミシガンに足止めを食らっていた。昨日ようやくシカゴからイギリスのロンドン経由でスペインへ行く飛行機で飛び立った様子。予定が狂って、スペインに滞在する期間が当初の4日間から2日間だけになったのはちょっと残念だけど、でもそのおかげで、ロンドンでのトランジットで約18時間くらい待ち時間ができたので、ロンドンに住んでいる彼の父親と妹の両方と短い逢瀬をすることができるようになったらしい。ちょうど落ち込んでいたところだったし、お父さんやテニル(妹)と会えるのはきっと彼にとってはとても嬉しいことのはず。よかった。

 

日曜の朝の雑穀入りパンケーキ

2007-02-05 | パン・スイーツ
我が家では最近、日曜の朝はMultigrain Pancakes(雑穀入りパンケーキ)を焼いて食べるのがちょっと流行り。(?)
いろんな種類の雑穀がたくさん入ったミューズリをフードプロセッサーで少し細かく挽いて粉状にしたものを、薄力粉と全粒粉のベースに入れて焼いたパンケーキで、これを一度食べると、ふつうのパンケーキが味と舌触りとボリュームすべてにおいて物足りなく感じてしまう。

今朝のなつきちゃんとの朝ごはんにもこのパンケーキを作ったら、なつきちゃんもかなりお気に召していた。
「レシピ、ブログにアップしてくださ~い」と彼女からリクエストを受けたので、そのリクエストに応えてアップしておきます。

Multigrain Pancakes

(直径10cmくらいのパンケーキ8枚分=2~3人分)
(1)牛乳1カップにレモンの絞り汁小さじ2を入れて混ぜておいておく。
(2)砂糖不使用のミューズリ約80gをフードプロセッサーに2分ほどかけ、粉状にする。
(3)薄力粉50gと全粒粉40g、黒砂糖大さじ1、ベーキングパウダー小さじ1、重曹小さじ1/4、塩ひとつまみを合わせてふるう。またはボウルの中でスプーンなどで空気を含ませるようにかき混ぜるだけでも可。
(4)卵1個、溶かしバター大さじ1半(またはバターの代わりに好みのサラダ油やココナッツオイルで代用しても可)、バニラエッセンス少々を混ぜ、そこに(1)のミルクとレモンを加える。
(5)粉類と上記(4)をさっくりと混ぜ合わせて、フライパンで焼く。


Black History Month

2007-02-02 | 気になる記事
 今日、2月1日から、アメリカでは"Black History Month"が始まる。
 「アメリカの歴史」から排除されていた「黒人の歴史」を発掘し、回復しようという意図のもとに設けられたこの「黒人歴史月間」、もとを辿れば、1926年に"Negro History Week"として始められたのが最初らしい。ハーバード大学の学者だったCarter Woodson教授が発案者で、彼はアメリカの黒人の地位向上に大きな役目を果たした二人の人物、Frederick DouglassとAbraham Lincolnの誕生日にちなんで、2月の第二週目をこの"Negro History Week"にすることにしたのだそう。それが時を経るうちに、一週間だけの行事から一ヶ月の行事になり、今では2月の間中、全米の各州、各都市、各学校などで、黒人の歴史に光を当てるさまざまな行事やワークショップが行われ、メディアでもそれにちなんだ特集などが多く組まれるようだ。
 (興味のある人は、Black History Monthというサイトをどうぞ。歴史に名を残したAfrican Americanのスピーチ(あるいはインタビュー録音など)を生の声で聴けるコーナーがあったりして、なかなか面白いです。私がとりあえず聞いてみたのは、Jackie Robinsonという、史上初めてメジャーリーグでプレイしたアフリカ系アメリカ人野球選手のインタビュー録音。1947年にメジャーリーグのブルックリン・ドジャースに引き抜かれたそうですが、ファンや周囲の選手たちから相当の人種的嫌がらせを受けたようです。それでもそれに屈せず、チームに多大な貢献をした彼は、その年のルーキー賞を獲得し、2年後には年間最優秀選手に選ばれたとのこと。この短い録音は、フィラデルフィアのチーム(Phillies)と試合をした際についての発言で、その相手チームの選手たちからひどい嫌がらせや侮辱発言を受けたけれども、そのおかげで、ドジャースのチームの結束が強まった気がする、といった内容のことを話しています。かなり聞きやすい英語なので、英語ヒアリングの練習にもおすすめ。)

うちでとっている地元紙Herald Timesの今朝の新聞にも、Black History Monthにちなんだ記事がいくつか載っていた。そのうちのひとつは、インディアナ州の小中高の学校に通うアフリカ系アメリカ人生徒たちに、黒人歴史月間をどう受け止めるかインタビューしている記事。中西部のインディアナ州では、アフリカ系アメリカ人はやはりかなりマイノリティのようで、カリフォルニアやフィラデルフィアなどからこの地域へ引っ越してきた生徒5人が、その違いに驚いているという主旨の発言をしている。そのうちの一人(Virginia州から引っ越してきた8年生(=中学一年生)の少女)は、「こっちに引っ越してきて最初は人種差別的嫌がらせを受けることも多かったけど、それは徐々に少なくなっている。人種差別や嫌がらせをする子というのは特定の子たちで、そういう子たちというのは、家庭や近所の人たちが人種差別をしたりそういう発言を日常的にしたりする環境のもとで育っている子で、だから人種差別が間違っていることだというのがわからないんだと思う。」と言っていた。もうひとりの男の子(ブルーミントン育ちの8年生)は、「こないだバスを待っていたとき、大きなトラックを運転していた白人の大人から、N-word(注:Niggerという中傷の言葉)を投げつけられた。その後2、3日はショックで落ち込んだよ」という発言。

 そういえば私もつい2週間ほど前、車で出かけようとしたとき、ちょうど近所の子どもたちが集団下校してくる時間に鉢合わせて、うちのすぐ近くの道で、自転車に乗った数人の男の子たちの一人に、わざと車に自転車でぶつかられるという目にあった。(わざわざ車を道の脇に寄せて彼らが通り過ぎるのを待っていたのに、笑いながら私の車にばん!と自転車の車体をぶつけて通り過ぎて行ったので、ほぼ確実にわざとだったと思う。)エイマーに話したら、「今度そういうことがあったときは、すぐにクラクションを鳴らすか、窓を開けてその子を呼び止めて、なんで謝らないのか、そういうことをするのは間違ってる、とちゃんと言い聞かせるように。親の名前と電話番号を聞けば、きっとびくびくして次からそういうことはしなくなると思うよ」と言われたけど、どうかなあ~。そういう子どもって、やっぱり親がそういう価値観をもってるからこういう人種差別的な嫌がらせをするような気もするんだけど。ヴァージニア出身の少女も言っているように。ま、もちろん、次回そういうことがあったときは、なるべくその子をとっつかまえてお説教のひとつやふたつしてやろうとは思っているけど。でも私たちの住んでるあたりって、誰からも「ああ、そこはとてもいいneighborhoodよね。その校区の小学校はブルーミントンで一番いい学校だし」と言われるくらい、「いい住環境」のはずで、親の教育レベルも高いはずなんだけど…。白人の数が圧倒的に多い中西部の町だから、やっぱり人種差別をする人は根強く存在しているということなのかな。
 私はイギリスでもアメリカでも、そういうあからさまな人種差別的扱いを受けたことはめったにないので、今回は本当にかなりショックだった。その後、そのショックでしばらく運転に集中できず、ちょっと間抜けたことをやらかして後続車にクラクションを鳴らされ、それでまた心臓がどきどき。ああ~危ない危ない。運転中はよけいなこと考えずに運転に集中しなきゃね。
 Black History Monthに関する投稿だったんだけど、最後ちょっと脱線しちゃいました。

Ciabatta al Formaggio(チーズ入りチャバッタ)

2007-02-02 | パン・スイーツ
エイマーの出かける日(昨日)の朝、その前日の夜から仕込んでおいたチャバッタ(Ciabatta)というイタリアのパンを焼いた。
ピザのために買ったパルメザンチーズが余っていたので、それを生地に練り入れて、チーズ入りチャバッタにした。(原語のイタリア語で言うと、Ciabatta al Formaggio(チャバッタ・アル・フォルマッジォ)と、かなりカッコいい響きなんだけど、英語で"Ciabatta with Cheese"(日本語だと「チーズ入りチャバッタ」)と言うと、なんとな~く格が下がるような…。むちゃくちゃ主観的な意見だけど。)
で、チャバッタなんだけど、今回は初めて作ったので、まあこんなもんかなという感じ。もっと美味しく焼ける気がする。たぶん今回は塩加減が足りなかったんだな。レシピに書いてあった塩の分量がけっこう多かったので、ちょっと躊躇して、「今回はちょっと少なめの加減で作ってみよう」と思って塩の分量を1/3くらい減らしたから。こういうリーンなパン(*)って、基本的に水と粉と塩とイーストだけで出来てるから、やっぱり塩の分量は、いくら減塩を目指していても、勝手に減らしちゃいけないってことかしら。ちょっと反省。美味しいものを追求するのと、ヘルシーを追求するのって、まあたいていは両立すると思うんだけど、たまにそのバランスを見つけるのが難しいときがあるよね…。(*牛乳や砂糖や卵やバターなどを入れない、プレーンで脂肪分の少ないパンのことを、英語では"lean"と表現する。逆に脂肪分や糖分の多いパンは"rich"とか"enriched"とかと表現する。 私の作るパンは基本的にleanな方のパン。)

でもまあ、オリーブオイルをハーブと塩で味付けした自家製ハーブ・オイル(これはかなり美味しいよ)に浸けて食べたり、サンドイッチにして食べたりするとかなり美味しかったので、これはこれでよしとしよう。

エイマーが旅立つ1時間前にようやく焼き上がったので、ほんとに彼が家を出る直前に、焼きたてほやほやのパンを切ってサンドイッチを作って、飛行機に乗るまでの間に小腹が空いたときのためのスナック代わりにもたせてあげた。よかった~パンの焼き上がりが間に合って。


(焼き上がったばかりのチャバッタでサンドイッチを作っているところ)

それとついでに、この日、映画鑑賞会に招かれていたので、そのときに持って行こうと思って作ったチキンリバー・パテの写真も。



鶏のレバーって、鉄分の含有量がすごく高くて、しかも食べたときの吸収率も植物性の食べ物や海藻に含まれる鉄分よりもかなりいいらしい(動物性の「ヘム鉄」の吸収率は20-30%、植物性や海藻の「非ヘム鉄」の吸収率は5%くらいなんだって。ちなみに豚レバー50gで鉄分6.5mg、鶏レバー50gで4.5mg、まぐろ80gで1.6mg、ほうれん草50gで2.8mgらしいから、鶏レバーと豚レバーはほんとに鉄分をしっかりとりたい人には、ありがた~い存在だよね)。私はどうも日頃から鉄分摂取量が足りてなくて、貧血気味の気がするので、ちょっと鉄分を補おうと思って、お肉屋さんで新鮮な鶏レバーが手に入ったので作ってみました。
 チャバッタに塗って食べると、けっこう美味しかったよ。
 主材料は玉ねぎ、りんご、レバーで、これらをそれぞれバターで炒めて(玉ねぎとりんごはみじん切りまたはすりおろして弱火で炒め、レバーは強火で、ブランデーやウイスキーなどのお酒を途中でちょっと加えつつ完全に火を通す)、それにあれば生クリーム(なければ自宅にある何かクリーミーなもので代用)を少しと、バターを少し加えながら、フードプロセッサーかミキサーでががっと混ぜてピューレ状にして冷蔵庫で冷やせばできあがり。
 
 鉄分が不足すると、顔色が悪くなり、皮膚に潤いがなくなる、疲れやすくなり、集中力が亡くなる、風邪にかかりやすくなる…などなど、うれしくない症状の目白押し状態になるらしい。女性は毎月一回血液とともに大量の鉄分を失うし、これは鉄分は心して補給せねば! このチキンリバーパテも美味しいけど、鶏のレバーってハンバーグに入れたり、ミートボールとかに加えて、トマトソースなんかで味付けして食べるのもいいみたい。他にも鶏のレバーの美味しい食べ方を知っている人がいたら、教えてください。