きつつき工房 ブログ

きつつき工房の職人の独り言

カワウソの絶滅

2012-08-29 19:33:45 | 社会・時事
 環境省は8月28日、絶滅のおそれのある野生生物をまとめているレッドリストを改訂し、ニホンカワウソを「絶滅」と分類しました。この日からいなくなったというわけではありませんが、わずかなの望みも消えてしまったことを念押しされたようで、たいへん無念です。

 動物園・水族館などで飼育されているカワウソ(ほとんどはコツメカワウソかカナダカワウソ)を見たことがある人はわかるでしょうが、カワウソというのは本当に可愛い、愛嬌のある動物です。イタチ科らしく好奇心旺盛で、あまり人を恐れず、明治時代までは全国のあちこちで多数生息し、日本人の生活と深く関わって生きてきました。
 それが、河川の汚染、環境の破壊などによって急減し、1979年の観察例を最後に30年以上も生存の確認ができず、ついに絶滅と判断せざるを得なくなってしまったのです。

 きつつき工房のサイトのGIFアニメ版日本の野生動物に掲載しているカワウソのコメントも、日本産哺乳類全種分類表の記載も「絶滅種」と訂正しなければならないでしょう。

 このGIFアニメをつくってコメントを書く時には、何冊もの図鑑や書物をページを開いたままパソコンの周りに並べ、これが「獺祭(だっさい)」というのかと、にんまりしました。実際にカワウソが獲った魚を川岸に並べるものかどうか――そんな検証も日本ではもうできなくなってしまいました。

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