【患者Aくん 5歳でムンプス難聴】保護者からJun 2004
検索でこの調査をしりましたので、メールすることにしました。
現在、11歳の小学6年生の男子ですが、6歳になる年の夏に「おたふく風邪」にかかり、難聴になってしまいました。(右耳は当初スケールアウトと診断されました左は正常です。)
感染してからすぐに、主人の同僚の方がやはり6歳くらいの時にかかり、難聴になってしまった話を聞いてきました。
それまで、おたふく風邪で難聴になってしまうなんて、小児科でも予防接種の紙でも全く知ることはありませんでした。まさか、自分の子がそうなってしまうなんて夢にもその時は思わず、主人と「怖いね。」と話したことを覚えています。
おたふく風邪の症状が消えて、1週間くらいたったくらいに子供が「耳がへん」というのでそのとうり、耳鼻科に連れて行きました、そこで私は「この間、おたふくにかかったんですが」と言ったのですが、その医師は無反応でした。さらに1週間後、まだ「おかしい」という子を連れて又、同じ医院に行ったのですが、前と全く同じ中耳炎の診断。主人も私もこれは変だと思い、受付時間の過ぎた市民病院へ連れて行きそこで聴力検査を行いそう診断されました。市民病院で出されたのはステロイド剤を1-2週間分、効果なく、本で知った北里大の高圧酸素療法を2週間、それでもだめで、帝京大(板橋)、埼玉医大(毛呂)
ここの医師に「世界中のどこを探してもこれを治すことはできない。」と言われてあきらめました。
それでも、やっぱり私は納得ができない。なぜ、なぜ両方ではなく殆どが片方だけなのか?
何か絶対理由があるはず。
同じ時期にかかった弟はなんでもありませんでした。
知っていたら、絶対に予防接種を受けたのに。
【患者Bくん 8歳でムンプス難聴】保護者から Sep 2004
はじめまして 突然のしかも 個人的なメール申し訳ありません。
実は、私の八歳の息子が 先日 ムンプス難聴と診断されました。
片耳が聞こえないと言うので近くの耳鼻科へ行った所、突発性難聴と言われ
大学病院を紹介されました。そこでの診断が ムンプス難聴でした。
息子は 今年の七月のはじめに おたふく風邪にかかりました。
症状はかなりひどく 両方腫れ めまいと耳の下の痛みで 食事が出来ず、
点滴を打つなどして 完治までに二週間以上かかりました。(5月の学校での検査の
ときは正常だったのです。)
が その時 小児科では 難聴のことなど一言もいわれませんでした。
なぜ 小児科で 難聴の心配をしてくれなかったのか 悔やまれ
いろいろと調べているうちに橋本先生のホームページにたどりつきました。
先生の提案されている検査を広めていただけたら本当に良いと思います。
一般的にというか 私の知る範囲では おたふく風邪から 難聴になるということは
ほとんどの人が 知らないと思います。小児科からもなんの注意もなく 耳鼻科に
行ってはじめてわかり、治る見込みはないと 言われても 納得できないものがありますし、親としては はいそうですかとは 受け入れられないのです。
気休めでも なにか治療方法はないのでしょうか。
それと これは おたふく風邪のウィルスで神経が障害をおこしたということなの
でしょうか。
個人的なことで本当に申し訳ありません。
お忙しいと思いますが もし、お時間がありましたら お返事いただけると ありが
たいと思います。
Sep 2004
(つづきのメール メール公開の依頼に対して) Oct 2004
近況報告をさせていただこうと思っていました。
その後 大学病院で残りの検査を受けましたが、もう 治らないから 治療法はないから来なくていいという感じでした。
片耳聞こえない人はいくらでもいるから ぜんぜん平気ですよ それに子供なので 順応性があるので 大丈夫です。
とのことでした。
こんな回答あるでしょうか・・・納得できませんので もう一件 病院に行ってみました。
そこでもやはり おたふく風邪が原因であろうということでしだが もしかしたら 精神的ストレスによるものかもしれないということで経過を見ようということで 来月また検査に行きます。
最初に おたふく風邪で診ていただいた 医院の先生に報告しました。
それはお気の毒でした。気づいてあげられなくて申し訳なかったと言うことで、○○県立こども医療センターに紹介状を書いてくださいました。
十二月に予約が入りました。
今は、難聴に効くツボなどもためしています。
まだ子供ですし なにががきっかけで 直るかもしれないと思いいろいろ試してみようと思っています。
本当に 御返事が遅れて申し訳ありませんでした。
Oct 2004
【患者Cさん 37歳女性ムンプス難聴発症】Nov 2004
私のメールどんどん使ってください。
4月・・3歳の子供が季節の変わり目だからか、アトピーが悪化し、とてもかゆがっていました。
私は夜中も何度も起きて、痒がるので掻いてやっていました。そして、息子がおたふくに・・・
熱の息子がかわいそうで、ずっと抱っこして、唾液もかかってたと思います。
その看病で、睡眠不足が続いていました。
そして、私が頬の痛みを感じ、発熱・・・それでもアトピー児の看病は、休めませんでした。
翌日、目が覚めると 耳にバコーンとなぐられたような衝撃?があり、
近所の耳鼻科に行き、ムンプス難聴とわかりました。その時の医師の言葉
「一生治らないのよ・・でも 片耳聞こえるからいいじゃないの・・これをつんぼというのよ・・」
ほんとにショックでした。そして、紹介された大きい病院の先生もほんとに心無い
先生でした。ムンプスによる難聴と申し上げても突発難聴かもといってきかず、 ステロイドの点滴をされました。私は、ひどい言葉とともに、息子の看病で寝不足で
免疫力が落ちていて、うつって、難聴になったこと、受け入れる事ができず、
ひどく落ち込みました。神様を恨んだくらいです。
そこから、だいぶ、気力を失い何もできない日がつづきましたが、主人や姉の温かい励ましで、事実を受け取れることができるようになりました。
今まで、元気でまさか、自分がこんなことになるとは、思いもしませんでした。
ずっとずっと、耳の中で蝉が鳴いていて、うるさくて、気が狂いそうでした。
このつらさは、きっと、誰でも想像できると思います。
めまいですが、今までは、どんなに用事をしても何も感じなかったのに。
週末は特に、家族と出かけて、買い物して、○して・・・とすると、もうめまいと吐き気がします。家事も 皿洗いをしたら、アイロンをして・・・みたいに、激しい?ものと静かなことを交互にするようにしています。でも 今はめまいどめを服用しています。セファゾールという薬ですが、長期服用していいのかも疑問です。
片耳が聞こえないくらい・・ですが、私は詳しくいうと幸い、高音だけがきこえないらしく低音は、少し聴力が残っています。でも 耳鳴りがあるので、「片耳聞こえなくて、耳鳴りない方がましだと」主人にこぼすと「耳鳴りがあっても 少しでも聴力あるほうがいい」
と慰められました。もう、片方、聞こえなくなったら、大変ですよね。
そうそう、片耳聞こえないくらいですが、例えば、皿洗いやなんか、近くで音がしている時に たとえば、子供に話かけられても 子供の言った事が、何か言ったということは、わかるのですが何と言ったかわからず、聞き返すと、すねて、2回同じことをいってくれなかったり、なかなか苦労しています。それに、駅で電車が通ってたりすると、もうまったく話されてもわからないです。
会議とかをして、一生懸命人の話を片耳で、聞くと、終わった頃には、ぐったり疲れます。
なかなか、精神面でも大変な思いをしています。
それと やっぱり、ゆれることをしたり、まわるものをみると。ふらふらしはじめるので、気をつけています。
だから、家族の中で、私がこんな状態になってよかったと思います。
主人がこれでは、働けないし、子供であれば、体育も勉強もできないし、
37歳の今まで、健康にこれて、よかったなぁと思うようにしています。
ちなみに主人にもおたふくがうつりました。彼は睾丸炎になり大変でした。
おたふくは、ほんとに怖いです。
何かいい情報があれば教えて下さい。
では、くれぐれもおたふくに気をつけられてください。
Nov 2004
【患者Dさん 9歳でムンプス難聴になっていたことが、13歳で判明】Jan 2006
ムンプス難聴プロジェクトリーダー 橋本裕美様
ホームページを拝見し、突然、メールさせて頂きました。
私の娘は現在、13歳(中学1年)が右耳失聴にいたった件で、経過の報告を致します。
昨年の10月28日、娘の右耳が失聴していることがわかりました。原因は、4年前の
おたふくかぜ(ムンプス)でした。
なぜなら、その当時、右耳が聞こえないと娘が私に訴えた為、**の××耳鼻咽喉科
で検査を受けました。結果、右耳の聴力が低下しているのですぐにステロイド治療をするようにと、県立**病院を紹介されました。(平成13年4月10日)そこでの検
査の結果は、当時は見ていませんが、右の聴力が悪かったようです。耳鼻科の△先生は
「これ以上、悪くならない為に、入院してステロイド治療を始める」と説明されました。
最初の診断は「右感音難聴 mumps」でした。嘔吐も酷いので、小児科も受診するよ
うにと廻されました。
小児科での対応は、患者を診るというより、開口一番「お母さん、なぜ、耳鼻科を先に行かれたのですか?おたふくなら小児科に来るべきでしょう。この子の耳は悪くないし、聞こえているじゃないですか?メニエール病なんかじゃないですよ。髄膜炎の検査をしましょう」と主張されました。
正直、娘は立てる状態ではなく、吐きながら車椅子に乗っていて、私はどちらの先生の言うことを信じていいのかわからない状態でした。結局、入院の手続きを済ませていたので耳鼻科病棟で髄液を採ることになりました。小児科の先生は、主治医が耳鼻科の先生で病棟が耳鼻科だったのが気に入らなかったようで私に文句を言われました。
髄液を採って病室から出てきた小児科医は「濁っていないから感染はしてないね。」
と言われただけできちんとした検査の結果の説明は受けていません。本来なら、そこで、ムンプス難聴のステロイド治療を行うべきだったのに、髄液を採った後は安静が必要だと3日間入院をして帰されました。理由は、2回目の聴力検査をした結果が良かったからと説明されました。私はその言葉をずっと信じていました。でも、それから右耳は失聴していたのです。
当時の検査結果を県立**病院に依頼し、取り寄せました。それを見た私は愕然としました。2回ともそれ程の違いはなかったのです。そこで、治療をしていれば、聾にならず、 中度難聴もしくは、高度難聴で固定していたかもしれません。その時は、右は65デジベルでした。
平成17年12月5日に当時の話を聞きに県立**病院に行き、△先生にお会いしました。
現在のオージオグラムを見られ、スケールアウト(聾)しているのに驚かれた様子でした。
私が知りたかったのはなぜ、先生が良いと判断され、ステロイド治療をしなかったかです。
「2回目は骨導が良くなっていたからね。でも、全部良い耳で聴いていたんやね」と言われました。素人の私でさえ今回のことで色々と調べて、骨導の結果はいい耳で聴こえるのであてにならない、気導の聴こえで判断することは知っています。最初に、ムンプス難聴と診断され、小児科医も一緒にいながら、治療をされなかったのにはそれだけの理由だったのでしょうか?小児科医は最後まで耳は悪くないと私に言われていたので、ムンプス治療に反対されたのだろうかと憶測さえしてしまいます。
また、4年間もわからなかった背景には、学校の聴力検査にも問題があります。娘がムンプス難聴を発生し、1ヵ月後に学校で聴力検査があっております。それで、問題がなかったのでさらに安心しておりました。その後も、2回検査があっています。やり方に問題があるようです。片方の耳だけを塞ぐやり方なので良い方の耳から聞こえるようです。学校保健法での規定通り実施している学校はどのくらいあるのでしょうか。
低年齢で片耳が聾になっても、親の私でも先生でもわかりませんでした。でも、おかしい点は今考えれば、何点かあります。ネットで検索していても成人になって原因がわからないで聞こえていないことがわかった人が多いのに驚いています。すべてがムンプス難聴とは言いませんがおたふくかぜは髄膜炎、 難聴、 睾丸炎、 卵巣炎などの合併症があり、先進国の日本でワクチン接種率が低いのは国の行政が悪いと思います。MMRワクチンで数多くの問題が起こり、廃止し、その後の子供たちのことは考えなかったのでしょうか?本当に悲しいことです。今後、成人した方のムンプス難聴の発症はもっとひどいもののようです。突発性難聴と間違えられることも7%もあると知り驚いています。ムンプス難聴は早期治療により聴力改善する症例もみられますが、 4歳から5歳の発症が多く、低年齢になる程、耳の聞こえの変調を知らせることが困難なので、ワクチン接種での予防しかありません。その為には、国はワクチンの接種率を上げる為にもっと真剣に考えるべきです。
今後、このような子供たちが増えないように、橋本先生のプロジェクトチームの力でぜひ、ぜひ改善してほしいと思いメール致しました。
Jan 2006
(続きのメール)*********************************
学校の聴力検査は、3年の5月と5年と中学1年の3回あっております。先日、3年の時の担任の先生におたふくかぜ以降、右耳が失聴していたけど変わったことがなかったかと聴力検査に異常がなかったかをたずねに行きました。全く気づかれなかったそうです。
聴力検査も2回とも異常がないので、家庭にもお知らせしていませんと言われました。養護の先生もいらっしゃったので、「ヘッドホーン式ではないから、音が漏れるのでは?」と聞くと「そういうことはないでしょう。でも、聞こえたかなと思い押すことはあるかな。」
と言われました。
中学校の聴力検査の後、娘は、「高音は聞こえが悪いけど、低音は聞こえているから大丈夫」
と養護の先生から言われたと言っていたのですが、その時は聞こえについてあまり詳しくなかったのでおかしいとも思っていませんでした。
************************************
娘も先週の土曜から鼻の調子が悪く、鼻の取りすぎで耳の聞こえも悪くなったようです。
去年の11月からアレルギー性鼻炎の薬を処方してもらうのにかかっている耳鼻科に昨日、連れて行きました。娘が一人で今まで行っていたので初めて先生とお話しました。4年前のおたふくが原因で現在、聾になったこと。聾になったと発見された時のオージオグラムはその時の耳鼻科の先生から送って頂いていたので、4年前のオージオグラムをお見せしました。
「ムンプスですか? その時に腫れたんです?ムンプスとこじつけるより突発性難聴ではなかったのですか?」と反対に言われました。「今、聾ですか? お母さんは子供さんが聞こえないと思いますか?この骨導の値はひどいですよ。1回検査してみたいな~。」
アレルギーの薬をもらうのには都合のいい病院と思っていて、先生にはあまり期待していなかったのですが本当にビックリしました。娘は傍目は片耳が聞こえないようには全く見えないので、聾とは知られなかったようです。
=======================================
顧問をお願いしている耳鼻科の高橋佳文先生に、上のDさんに関して質問したQ&A
>教えていただきたいのは、学校での聴力検査で片側聾が見逃されるものかどうかです。
子供は、検査者の手元を良く見ていて、
検査に伴う手の動きなどに反応して聞こえたと答えることも多いです。
「学校検診では正常」ということが直ちに
「正しく聴力検査が行われ、聴力が正常であった」という意味ではありません。
医療用の防音室内(学校にはありません)で、正しい手順にのっとって行うのが聴
力検査です。
>正直、娘は立てる状態ではなく、吐きながら車椅子に乗っていて、
蝸牛障害(難聴)とともに前庭障害(めまい)を併発していた可能性を考えます。
前庭障害の症状としては、ぐるぐる回るめまい感として出現します。
この時に観察される眼振(眼球の異常な動き)は、典型的な回旋性の眼振です。
前庭障害も高度な症例が多く、その場合、障害側の前庭機能自体も回復しません。
前庭代償という機能により、ゆっくりとですがめまい感自体は改善しますが、
頭を振ったときなどの眼振は数年経過しても消えないことがあります。
ムンプスの患者さんが受診された際は、前庭機能のチェックも必要です。
>そこで、治療をしていれば、聾にならず、中度難聴もしくは、
>高度難聴で固定していたかもしれません。その時は、右は65デジベルでした。
初診時は中等度でも、治療中にスケールアウト(最大呈示音圧でも聞こえない)に
なる例はよく見ます。インフォームドコンセントで十分説明する点です。
ムンプス難聴で、中等度の難聴でとどまることはありません。
全例スケールアウトか、それに近い状態に最終的にはなってしまいます。
>「2回目は骨導が良くなっていたからね。でも、全部良い耳で聴いていたんやね」と
>言われました。素人の私でさえ今回のことで色々と調べて、骨導の結果はいい耳で
聴>こえるのであてにならない、気導の聴こえで判断することは知っています。
マスキングといって、きちんとよい方の耳に適量の雑音をかけながら測定すれば、
骨導聴力も、気導聴力も正確に測定できます。
低音域の骨導聴力は振動を音と感じてしまうことがありますので、
測定値がそのまま真の骨導聴力を示すわけではない場合もあります。
橋本先生へ
あまり断定的なことは言いたくありませんが、2001年4月10日と12日の査は、きちんとマスキング(良い方の耳に適量の雑音をかける)がされていない検査の可能性があると思います。正しい方法で検査されていれば、すでにこの時点で右耳は気導聴力も、骨導聴力もスケールアウト(最大呈示音圧でも聞こえない)を示していた可能性が大きいと思います。
ですので、「治療すれば中等度難聴で留まっていたのでは」などと思いをめぐらされる保護者のお気持ちは良くわかりますが、その大前提となる聴力の真偽が定かでないので、あまりこだわられない方が良いと、私であればおすすめすると思います。
>このように聴力に不審のある場合に
>他覚的な検査は そうすぐに行なわれないのでしょうか?
きちんとした自覚的検査で十分診断可能なお子さんだったと想像します。
少しでも検査にあいまいさがあれば、他覚的聴力検査を行うべきです。
耳小骨筋反射検査はどの耳鼻咽喉科でも実施できます。
確実なのは聴性脳幹反応聴力検査(ABR検査)ですが、
検査中じっとすることができない子供さんには
睡眠薬を飲んで眠っていただくことが必要となりますので、
すぐに実施してくれる医療機関は少ないかもしれません。
耳鼻科医の立場から少し補足させていただきます。
突発性難聴に準じた治療の選択をすすめる医師もいますが、
あくまでも、治療効果はほぼ0であるというインフォームドコンセントの上に成り立ちます。
ステロイド漸減療法が一番多いと思いますが、ステロイドの副作用も考えねばなりません。
ムンプス罹患時に入院となると、院内感染予防のために個室隔離とせざるをえませんので、1週間なりをじっと個室で点滴を受けるストレスは子供にとっては非常に大きなものです。
治療をしないという選択肢も含め、大人であれば本人、子供であれば保護者に必ず説明してきました。
治療を望まれた方にはステロイド漸減療法を実施してきましたが、残念ながら改善例は1例もありません。
片方が高度難聴の場合、両耳とも正常な場合に比べ、
1、どちらから音が聴こえたかがわかりにくい
2、周囲の雑音から聴きたいことを聴き取ることが難しい
3、特殊な職業については両耳が聴こえていることが求められることがある
などのデメリットは説明しますが、
将来的に遅発性内リンパ水腫が起こりうるかなどの可能性については
保護者を不安にするだけの場合もありますので、受診当初は、定期的に良いほうの耳の聴力を検査していきましょうという話として説明する場合もあると思います。
================================================================
検索でこの調査をしりましたので、メールすることにしました。
現在、11歳の小学6年生の男子ですが、6歳になる年の夏に「おたふく風邪」にかかり、難聴になってしまいました。(右耳は当初スケールアウトと診断されました左は正常です。)
感染してからすぐに、主人の同僚の方がやはり6歳くらいの時にかかり、難聴になってしまった話を聞いてきました。
それまで、おたふく風邪で難聴になってしまうなんて、小児科でも予防接種の紙でも全く知ることはありませんでした。まさか、自分の子がそうなってしまうなんて夢にもその時は思わず、主人と「怖いね。」と話したことを覚えています。
おたふく風邪の症状が消えて、1週間くらいたったくらいに子供が「耳がへん」というのでそのとうり、耳鼻科に連れて行きました、そこで私は「この間、おたふくにかかったんですが」と言ったのですが、その医師は無反応でした。さらに1週間後、まだ「おかしい」という子を連れて又、同じ医院に行ったのですが、前と全く同じ中耳炎の診断。主人も私もこれは変だと思い、受付時間の過ぎた市民病院へ連れて行きそこで聴力検査を行いそう診断されました。市民病院で出されたのはステロイド剤を1-2週間分、効果なく、本で知った北里大の高圧酸素療法を2週間、それでもだめで、帝京大(板橋)、埼玉医大(毛呂)
ここの医師に「世界中のどこを探してもこれを治すことはできない。」と言われてあきらめました。
それでも、やっぱり私は納得ができない。なぜ、なぜ両方ではなく殆どが片方だけなのか?
何か絶対理由があるはず。
同じ時期にかかった弟はなんでもありませんでした。
知っていたら、絶対に予防接種を受けたのに。
【患者Bくん 8歳でムンプス難聴】保護者から Sep 2004
はじめまして 突然のしかも 個人的なメール申し訳ありません。
実は、私の八歳の息子が 先日 ムンプス難聴と診断されました。
片耳が聞こえないと言うので近くの耳鼻科へ行った所、突発性難聴と言われ
大学病院を紹介されました。そこでの診断が ムンプス難聴でした。
息子は 今年の七月のはじめに おたふく風邪にかかりました。
症状はかなりひどく 両方腫れ めまいと耳の下の痛みで 食事が出来ず、
点滴を打つなどして 完治までに二週間以上かかりました。(5月の学校での検査の
ときは正常だったのです。)
が その時 小児科では 難聴のことなど一言もいわれませんでした。
なぜ 小児科で 難聴の心配をしてくれなかったのか 悔やまれ
いろいろと調べているうちに橋本先生のホームページにたどりつきました。
先生の提案されている検査を広めていただけたら本当に良いと思います。
一般的にというか 私の知る範囲では おたふく風邪から 難聴になるということは
ほとんどの人が 知らないと思います。小児科からもなんの注意もなく 耳鼻科に
行ってはじめてわかり、治る見込みはないと 言われても 納得できないものがありますし、親としては はいそうですかとは 受け入れられないのです。
気休めでも なにか治療方法はないのでしょうか。
それと これは おたふく風邪のウィルスで神経が障害をおこしたということなの
でしょうか。
個人的なことで本当に申し訳ありません。
お忙しいと思いますが もし、お時間がありましたら お返事いただけると ありが
たいと思います。
Sep 2004
(つづきのメール メール公開の依頼に対して) Oct 2004
近況報告をさせていただこうと思っていました。
その後 大学病院で残りの検査を受けましたが、もう 治らないから 治療法はないから来なくていいという感じでした。
片耳聞こえない人はいくらでもいるから ぜんぜん平気ですよ それに子供なので 順応性があるので 大丈夫です。
とのことでした。
こんな回答あるでしょうか・・・納得できませんので もう一件 病院に行ってみました。
そこでもやはり おたふく風邪が原因であろうということでしだが もしかしたら 精神的ストレスによるものかもしれないということで経過を見ようということで 来月また検査に行きます。
最初に おたふく風邪で診ていただいた 医院の先生に報告しました。
それはお気の毒でした。気づいてあげられなくて申し訳なかったと言うことで、○○県立こども医療センターに紹介状を書いてくださいました。
十二月に予約が入りました。
今は、難聴に効くツボなどもためしています。
まだ子供ですし なにががきっかけで 直るかもしれないと思いいろいろ試してみようと思っています。
本当に 御返事が遅れて申し訳ありませんでした。
Oct 2004
【患者Cさん 37歳女性ムンプス難聴発症】Nov 2004
私のメールどんどん使ってください。
4月・・3歳の子供が季節の変わり目だからか、アトピーが悪化し、とてもかゆがっていました。
私は夜中も何度も起きて、痒がるので掻いてやっていました。そして、息子がおたふくに・・・
熱の息子がかわいそうで、ずっと抱っこして、唾液もかかってたと思います。
その看病で、睡眠不足が続いていました。
そして、私が頬の痛みを感じ、発熱・・・それでもアトピー児の看病は、休めませんでした。
翌日、目が覚めると 耳にバコーンとなぐられたような衝撃?があり、
近所の耳鼻科に行き、ムンプス難聴とわかりました。その時の医師の言葉
「一生治らないのよ・・でも 片耳聞こえるからいいじゃないの・・これをつんぼというのよ・・」
ほんとにショックでした。そして、紹介された大きい病院の先生もほんとに心無い
先生でした。ムンプスによる難聴と申し上げても突発難聴かもといってきかず、 ステロイドの点滴をされました。私は、ひどい言葉とともに、息子の看病で寝不足で
免疫力が落ちていて、うつって、難聴になったこと、受け入れる事ができず、
ひどく落ち込みました。神様を恨んだくらいです。
そこから、だいぶ、気力を失い何もできない日がつづきましたが、主人や姉の温かい励ましで、事実を受け取れることができるようになりました。
今まで、元気でまさか、自分がこんなことになるとは、思いもしませんでした。
ずっとずっと、耳の中で蝉が鳴いていて、うるさくて、気が狂いそうでした。
このつらさは、きっと、誰でも想像できると思います。
めまいですが、今までは、どんなに用事をしても何も感じなかったのに。
週末は特に、家族と出かけて、買い物して、○して・・・とすると、もうめまいと吐き気がします。家事も 皿洗いをしたら、アイロンをして・・・みたいに、激しい?ものと静かなことを交互にするようにしています。でも 今はめまいどめを服用しています。セファゾールという薬ですが、長期服用していいのかも疑問です。
片耳が聞こえないくらい・・ですが、私は詳しくいうと幸い、高音だけがきこえないらしく低音は、少し聴力が残っています。でも 耳鳴りがあるので、「片耳聞こえなくて、耳鳴りない方がましだと」主人にこぼすと「耳鳴りがあっても 少しでも聴力あるほうがいい」
と慰められました。もう、片方、聞こえなくなったら、大変ですよね。
そうそう、片耳聞こえないくらいですが、例えば、皿洗いやなんか、近くで音がしている時に たとえば、子供に話かけられても 子供の言った事が、何か言ったということは、わかるのですが何と言ったかわからず、聞き返すと、すねて、2回同じことをいってくれなかったり、なかなか苦労しています。それに、駅で電車が通ってたりすると、もうまったく話されてもわからないです。
会議とかをして、一生懸命人の話を片耳で、聞くと、終わった頃には、ぐったり疲れます。
なかなか、精神面でも大変な思いをしています。
それと やっぱり、ゆれることをしたり、まわるものをみると。ふらふらしはじめるので、気をつけています。
だから、家族の中で、私がこんな状態になってよかったと思います。
主人がこれでは、働けないし、子供であれば、体育も勉強もできないし、
37歳の今まで、健康にこれて、よかったなぁと思うようにしています。
ちなみに主人にもおたふくがうつりました。彼は睾丸炎になり大変でした。
おたふくは、ほんとに怖いです。
何かいい情報があれば教えて下さい。
では、くれぐれもおたふくに気をつけられてください。
Nov 2004
【患者Dさん 9歳でムンプス難聴になっていたことが、13歳で判明】Jan 2006
ムンプス難聴プロジェクトリーダー 橋本裕美様
ホームページを拝見し、突然、メールさせて頂きました。
私の娘は現在、13歳(中学1年)が右耳失聴にいたった件で、経過の報告を致します。
昨年の10月28日、娘の右耳が失聴していることがわかりました。原因は、4年前の
おたふくかぜ(ムンプス)でした。
なぜなら、その当時、右耳が聞こえないと娘が私に訴えた為、**の××耳鼻咽喉科
で検査を受けました。結果、右耳の聴力が低下しているのですぐにステロイド治療をするようにと、県立**病院を紹介されました。(平成13年4月10日)そこでの検
査の結果は、当時は見ていませんが、右の聴力が悪かったようです。耳鼻科の△先生は
「これ以上、悪くならない為に、入院してステロイド治療を始める」と説明されました。
最初の診断は「右感音難聴 mumps」でした。嘔吐も酷いので、小児科も受診するよ
うにと廻されました。
小児科での対応は、患者を診るというより、開口一番「お母さん、なぜ、耳鼻科を先に行かれたのですか?おたふくなら小児科に来るべきでしょう。この子の耳は悪くないし、聞こえているじゃないですか?メニエール病なんかじゃないですよ。髄膜炎の検査をしましょう」と主張されました。
正直、娘は立てる状態ではなく、吐きながら車椅子に乗っていて、私はどちらの先生の言うことを信じていいのかわからない状態でした。結局、入院の手続きを済ませていたので耳鼻科病棟で髄液を採ることになりました。小児科の先生は、主治医が耳鼻科の先生で病棟が耳鼻科だったのが気に入らなかったようで私に文句を言われました。
髄液を採って病室から出てきた小児科医は「濁っていないから感染はしてないね。」
と言われただけできちんとした検査の結果の説明は受けていません。本来なら、そこで、ムンプス難聴のステロイド治療を行うべきだったのに、髄液を採った後は安静が必要だと3日間入院をして帰されました。理由は、2回目の聴力検査をした結果が良かったからと説明されました。私はその言葉をずっと信じていました。でも、それから右耳は失聴していたのです。
当時の検査結果を県立**病院に依頼し、取り寄せました。それを見た私は愕然としました。2回ともそれ程の違いはなかったのです。そこで、治療をしていれば、聾にならず、 中度難聴もしくは、高度難聴で固定していたかもしれません。その時は、右は65デジベルでした。
平成17年12月5日に当時の話を聞きに県立**病院に行き、△先生にお会いしました。
現在のオージオグラムを見られ、スケールアウト(聾)しているのに驚かれた様子でした。
私が知りたかったのはなぜ、先生が良いと判断され、ステロイド治療をしなかったかです。
「2回目は骨導が良くなっていたからね。でも、全部良い耳で聴いていたんやね」と言われました。素人の私でさえ今回のことで色々と調べて、骨導の結果はいい耳で聴こえるのであてにならない、気導の聴こえで判断することは知っています。最初に、ムンプス難聴と診断され、小児科医も一緒にいながら、治療をされなかったのにはそれだけの理由だったのでしょうか?小児科医は最後まで耳は悪くないと私に言われていたので、ムンプス治療に反対されたのだろうかと憶測さえしてしまいます。
また、4年間もわからなかった背景には、学校の聴力検査にも問題があります。娘がムンプス難聴を発生し、1ヵ月後に学校で聴力検査があっております。それで、問題がなかったのでさらに安心しておりました。その後も、2回検査があっています。やり方に問題があるようです。片方の耳だけを塞ぐやり方なので良い方の耳から聞こえるようです。学校保健法での規定通り実施している学校はどのくらいあるのでしょうか。
低年齢で片耳が聾になっても、親の私でも先生でもわかりませんでした。でも、おかしい点は今考えれば、何点かあります。ネットで検索していても成人になって原因がわからないで聞こえていないことがわかった人が多いのに驚いています。すべてがムンプス難聴とは言いませんがおたふくかぜは髄膜炎、 難聴、 睾丸炎、 卵巣炎などの合併症があり、先進国の日本でワクチン接種率が低いのは国の行政が悪いと思います。MMRワクチンで数多くの問題が起こり、廃止し、その後の子供たちのことは考えなかったのでしょうか?本当に悲しいことです。今後、成人した方のムンプス難聴の発症はもっとひどいもののようです。突発性難聴と間違えられることも7%もあると知り驚いています。ムンプス難聴は早期治療により聴力改善する症例もみられますが、 4歳から5歳の発症が多く、低年齢になる程、耳の聞こえの変調を知らせることが困難なので、ワクチン接種での予防しかありません。その為には、国はワクチンの接種率を上げる為にもっと真剣に考えるべきです。
今後、このような子供たちが増えないように、橋本先生のプロジェクトチームの力でぜひ、ぜひ改善してほしいと思いメール致しました。
Jan 2006
(続きのメール)*********************************
学校の聴力検査は、3年の5月と5年と中学1年の3回あっております。先日、3年の時の担任の先生におたふくかぜ以降、右耳が失聴していたけど変わったことがなかったかと聴力検査に異常がなかったかをたずねに行きました。全く気づかれなかったそうです。
聴力検査も2回とも異常がないので、家庭にもお知らせしていませんと言われました。養護の先生もいらっしゃったので、「ヘッドホーン式ではないから、音が漏れるのでは?」と聞くと「そういうことはないでしょう。でも、聞こえたかなと思い押すことはあるかな。」
と言われました。
中学校の聴力検査の後、娘は、「高音は聞こえが悪いけど、低音は聞こえているから大丈夫」
と養護の先生から言われたと言っていたのですが、その時は聞こえについてあまり詳しくなかったのでおかしいとも思っていませんでした。
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娘も先週の土曜から鼻の調子が悪く、鼻の取りすぎで耳の聞こえも悪くなったようです。
去年の11月からアレルギー性鼻炎の薬を処方してもらうのにかかっている耳鼻科に昨日、連れて行きました。娘が一人で今まで行っていたので初めて先生とお話しました。4年前のおたふくが原因で現在、聾になったこと。聾になったと発見された時のオージオグラムはその時の耳鼻科の先生から送って頂いていたので、4年前のオージオグラムをお見せしました。
「ムンプスですか? その時に腫れたんです?ムンプスとこじつけるより突発性難聴ではなかったのですか?」と反対に言われました。「今、聾ですか? お母さんは子供さんが聞こえないと思いますか?この骨導の値はひどいですよ。1回検査してみたいな~。」
アレルギーの薬をもらうのには都合のいい病院と思っていて、先生にはあまり期待していなかったのですが本当にビックリしました。娘は傍目は片耳が聞こえないようには全く見えないので、聾とは知られなかったようです。
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顧問をお願いしている耳鼻科の高橋佳文先生に、上のDさんに関して質問したQ&A
>教えていただきたいのは、学校での聴力検査で片側聾が見逃されるものかどうかです。
子供は、検査者の手元を良く見ていて、
検査に伴う手の動きなどに反応して聞こえたと答えることも多いです。
「学校検診では正常」ということが直ちに
「正しく聴力検査が行われ、聴力が正常であった」という意味ではありません。
医療用の防音室内(学校にはありません)で、正しい手順にのっとって行うのが聴
力検査です。
>正直、娘は立てる状態ではなく、吐きながら車椅子に乗っていて、
蝸牛障害(難聴)とともに前庭障害(めまい)を併発していた可能性を考えます。
前庭障害の症状としては、ぐるぐる回るめまい感として出現します。
この時に観察される眼振(眼球の異常な動き)は、典型的な回旋性の眼振です。
前庭障害も高度な症例が多く、その場合、障害側の前庭機能自体も回復しません。
前庭代償という機能により、ゆっくりとですがめまい感自体は改善しますが、
頭を振ったときなどの眼振は数年経過しても消えないことがあります。
ムンプスの患者さんが受診された際は、前庭機能のチェックも必要です。
>そこで、治療をしていれば、聾にならず、中度難聴もしくは、
>高度難聴で固定していたかもしれません。その時は、右は65デジベルでした。
初診時は中等度でも、治療中にスケールアウト(最大呈示音圧でも聞こえない)に
なる例はよく見ます。インフォームドコンセントで十分説明する点です。
ムンプス難聴で、中等度の難聴でとどまることはありません。
全例スケールアウトか、それに近い状態に最終的にはなってしまいます。
>「2回目は骨導が良くなっていたからね。でも、全部良い耳で聴いていたんやね」と
>言われました。素人の私でさえ今回のことで色々と調べて、骨導の結果はいい耳で
聴>こえるのであてにならない、気導の聴こえで判断することは知っています。
マスキングといって、きちんとよい方の耳に適量の雑音をかけながら測定すれば、
骨導聴力も、気導聴力も正確に測定できます。
低音域の骨導聴力は振動を音と感じてしまうことがありますので、
測定値がそのまま真の骨導聴力を示すわけではない場合もあります。
橋本先生へ
あまり断定的なことは言いたくありませんが、2001年4月10日と12日の査は、きちんとマスキング(良い方の耳に適量の雑音をかける)がされていない検査の可能性があると思います。正しい方法で検査されていれば、すでにこの時点で右耳は気導聴力も、骨導聴力もスケールアウト(最大呈示音圧でも聞こえない)を示していた可能性が大きいと思います。
ですので、「治療すれば中等度難聴で留まっていたのでは」などと思いをめぐらされる保護者のお気持ちは良くわかりますが、その大前提となる聴力の真偽が定かでないので、あまりこだわられない方が良いと、私であればおすすめすると思います。
>このように聴力に不審のある場合に
>他覚的な検査は そうすぐに行なわれないのでしょうか?
きちんとした自覚的検査で十分診断可能なお子さんだったと想像します。
少しでも検査にあいまいさがあれば、他覚的聴力検査を行うべきです。
耳小骨筋反射検査はどの耳鼻咽喉科でも実施できます。
確実なのは聴性脳幹反応聴力検査(ABR検査)ですが、
検査中じっとすることができない子供さんには
睡眠薬を飲んで眠っていただくことが必要となりますので、
すぐに実施してくれる医療機関は少ないかもしれません。
耳鼻科医の立場から少し補足させていただきます。
突発性難聴に準じた治療の選択をすすめる医師もいますが、
あくまでも、治療効果はほぼ0であるというインフォームドコンセントの上に成り立ちます。
ステロイド漸減療法が一番多いと思いますが、ステロイドの副作用も考えねばなりません。
ムンプス罹患時に入院となると、院内感染予防のために個室隔離とせざるをえませんので、1週間なりをじっと個室で点滴を受けるストレスは子供にとっては非常に大きなものです。
治療をしないという選択肢も含め、大人であれば本人、子供であれば保護者に必ず説明してきました。
治療を望まれた方にはステロイド漸減療法を実施してきましたが、残念ながら改善例は1例もありません。
片方が高度難聴の場合、両耳とも正常な場合に比べ、
1、どちらから音が聴こえたかがわかりにくい
2、周囲の雑音から聴きたいことを聴き取ることが難しい
3、特殊な職業については両耳が聴こえていることが求められることがある
などのデメリットは説明しますが、
将来的に遅発性内リンパ水腫が起こりうるかなどの可能性については
保護者を不安にするだけの場合もありますので、受診当初は、定期的に良いほうの耳の聴力を検査していきましょうという話として説明する場合もあると思います。
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保育所でクラスの子は全員ムンプスになりました。
私は看護師ですがムンプスが原因で難聴になることは知っていましたが難聴になる確率こんなに高いとは思っていませんでしたので、どうせかかるからと予防接種はしていませんでした。
発熱、耳下腺の張れはなく頭痛と突然の嘔吐から始まり発熱、40℃~39℃で解熱剤を使っても38℃から下がらず、4日目にして右耳下腺の張れが出てきました。
難聴を早期発見しても治療法がなく初期に異変を感じてもどうする事もできない事に苛立ちを感じました。
聾になってしまう人が増えて仕事に就けない人が多くなる事は国にとっても大きな負担になるのではないでしょうか?ムンプスによって聾になる確率をきちんと出している先生もいらっしゃいます。義務にしない基準は何なのでしょう?
所得が少なく受けるのを躊躇したり、たまたまタイミングが悪く良い時期に所得が少なく接種時期を逃した人もいると思います。
致死率が低くても障害になる可能性が高ければ所得に応じる等をしてでも受診を推奨したり、義務にするなどして欲しいです。
昔のように、おたふく風邪は大人がかかると大変だが子供にとっては風邪のようなもの言ってうつし合いをしたりする事もないと思います。
娘が回復してからも不安ですが、私が今できる事はしばらくの間、娘にサプリや食事でビタミンBを毎日とってもらって、神経伝達回路の傷を少しでも癒してもらうしかないです。
予防接種を受けると軽く済むとか聞きますがうちの子の場合、高熱が続き、体力も落ちてヘルペスになったりインフルエンザB型も発症してしまいました。
ただそれでも難聴になることなく終わったと思っていました。
そしたら、昨日(4月7日)の夕食後、本人から左耳がよく聞こえないと言われました。最初は、耳カス?と思って耳掃除をしていたのですが、ムンプス難聴かもと思いすぐに安静にさせました。
今日は日曜日だったのですがいつもの小児科に行って大学病院に紹介状を書いてもらいました。大学病院でも日曜日ということで聴力検査などはしてもらえず明日また受診することになりました。帰ってきてからも安静にさせていたのですが夕食後、食べた食器を下げようと台所まで歩いた娘がなんかフラフラするというのです。こういうサイトを昨日から読んでいた私は、めまいかと思ってまたすぐに安静にさせました。ただ子供は布団からちょこちょこ起きて歩いてはやっぱりフラフラするって言うのです。とりあえず、明日、検査してからなんですが・・・。今、不安でいっぱいです。ムンプス難聴じゃないこと祈るばかりです。
初めてそれを聞いたときは、おたふく風邪で耳が聞こえなくなるなんていう事実に驚きました。
早く治療法が確立してほしいものですね。
早く水疱瘡のように無料で2回のワクチン接種が実施されれば良いのですが。
やっとB型肝炎ワクチンの無料化=定期接種化が叶ったのでこの勢いが止まらないように進めていきたいところです。