杉原 桂@多摩ガーデンクリニック小児科ブログ

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吉福伸逸さんのワークショップ2日目その1

2009-04-20 | クリニック通信
さて、朝は7時からお茶。(朝夕の二食です)始まりは8時です。

以下、私なりの解釈であるという前提をふまえて記載しておきます.


セラピーやセッションと呼ばれるものには共通して3つの関係性があります。

1.CONTEXT
背景、文脈と訳されます。具体例だと母と子、医者と患者、社長と部下、先生と生徒といった設定された舞台のようなものです。

2.PROCESS
過程、展開と訳しますが、ここでは関わりの技法などに相当します。医療ならば診断や投薬、手術でしょうし、教育であれば教育方法に相当するでしょう.この媒介を通じて、二者はやりとりをするという視点です.

3.CONTENTS
内容、中身.クライアント・患者にとっての中身とは問題や課題という名前がついています.具体的には身体的、心的な病気だったりします.


セラピストがこだわりや執着をもっていると、クライアント・患者はそのこだわりや執着をさけるようになります。

例えば人種差別にこだわりをもっている教師の下では言葉に出さなくても生徒たちは知らず知らず、差別観に触れないようふるまいます。

セラピストも人間ですから受け入れる度量の狭い、広いがあるのです。

反対に広すぎた場合、今度は社会的規範に抵触していく可能性が高まります。安楽死問題などが典型例でしょう。

またセラピストが「治したい」という気持ちが起こっているときは要注意です。これはクライアント・患者の問題を自分に当てはめて、その時に浮上する情念に反応している可能性が高いからです。冷静になれない場合がほとんどでしょう。
クライアント・患者側の準備ができているか、という点が1つのモノサシになるでしょう。別な言葉で言えば覚悟ができているか、必然性があるかどうか、という点です。どんな些細に見える相談から、手術にいたるまでこの原則は通用すると思います。

時にはクライアント・患者のアイデンティティーを壊す必要のある病気もあるのです。病気をとるか、今のアイデンティティーをとるか、の二律背反に言葉でなく気付いてもらい必要があるのです。具体的には夏樹静子さんの「椅子がこわい」が良い例でしょう。


私たち医療者が意識したいことは、医療の場を提供する際に、しっかりと自分の身をおくこと。立場、権力、金銭といったヨロイを着ないこと。医療というプロセスが展開していくことに対するほぼ絶対の信頼感をもつこと.必ず、どこかに着地点をもつという信仰心にも似た信念をもって行うことでしょう.たとえ、プロセスの途中で物理的に死を迎えることがあったとしても.


繰り返しになりますが、セラピストができるのは場の提供、背景の提供だけです.
ここでの「場」「背景」という言葉は自覚こそしていませんが、どう考えても患者と通じている、感じている共通の場、共通の背景のことです.人が、西洋医学の病院へはいっていけばおのずと西洋医学的治療を受けるという背景にはいりこみます.人が学校という場へいけば、何かを学ぶという場に入り込みます.

もし、セラピストがクライアント/患者のContents/内容に目をうばわれてしまったらどうなるでしょうか.そこには発病や問題が発生するために必要な物語がたっぷりと織り込まれています.吉福伸逸さんの言葉でいうとメロドラマ、ソープオペラのようなチープな物語です.
医師の方ならば、患者さんがえんえんと今の病気にまつわる話を何十分もすることを経験なさっているでしょうし、NLPをやっている方ならクライアントが物語をかたりはじめた瞬間というものが見分けることができるでしょう.
(人が他人や、周りの環境のことを語り始めたら、ほぼそれは物語といっていいでしょう)

最終的には、どんなにセラピストが頑張っても、クライアント/患者はセラピストの身の丈に気づいています.セラピストが死とどう向き合っているかは放っておいてもでてくるからです.これは親と子の関係でも同様です.「子は親の背中をみて育つ」という言葉どおりです.

このあたりで、頭をつかったレクチャーはおしまい.そろそろ身体をつかっていきましょう.ということで、2人組になって片腕をもちあげてもらいます.
持ち上げてもらう方はまったく力をいれないようにします.
持ち上げる方は、相手がどんなふうに力を使っているかを感じて、フィードバックします.私はなかなか完全に力をぬくことができませんでした.
ちょっと悔しかったのです...``r(^^;)ぽりぽり

これがおわったら、4人組を作り、布団をひいた上に一人が背中から倒れ込む、残り3人はこれを支えるというワークをしました.一人でやってみると分かりますが、布団があるとはいえ知らず知らずに恐怖のために腰がひけてしまい、おしりから着地することがほとんどです.そこで3人が支えるわけですが、一緒のワークに参加している人ですが、まだ信頼感の構築はそれほどがっしりしているわけではありません.

まずは、垂直から10度くらいのところで、すぐに3人でささえます.だんだんなれてきたら次は30度、45度くらいのところで支えるようにして、安心感、信頼感を深めていきます.最後には45度くらいのところで身体にふれて、75度くらいのところでブレーキをかけるようになりますが、相手の重さによっては布団に倒れ込んでしまうことも.そして、一人でやってみると、お尻からではなく、頭や背中から布団にとびこんでいくことができるようになります.
これは私にもできました. (*^0^*)v ピース!

ここで朝ご飯です.その2につづく~.

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