切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

《 ロシアによるウクライナへの侵略という暴挙 》 ⑫  2022.3.22

2022-03-22 23:39:42 | 社会
◆ 戦況は一進一退か・・・プーチン大統領はどこまで悪行を重ねる気なのか



 前回のブログ投稿からほぼ一週間経った。ウクライナ国民はゼレンスキー大統領を中心にモチベーションを下げることなく、この戦いによく耐えまた戦っていると思う。戦況の様子は毎日毎日様々なメディアを通して、世界中から日本にも入ってくる。テレビのニュース情報番組等では、ウクライナ情勢に関するひとつのコーナーが設けられるような形で戦況が伝えられ、様々な方向から撮影された映像が極めて生々しい。がしかしやはりインターネットの様々なサイト、特にニュース関係のサイトなどからの情報は極めて早く届く。外国語のままで届くケースもあれば、日本語のテロップが流れるケースもあり、改めてネットの即時性というものが感じられる。

 そんな中ひとつのニュースが心を打った。第二次世界対戦においてヒトラーはユダヤ人を絶滅させるために、各地で拘束し貨物列車でポーランドやドイツに輸送し、あちこちに建設された強制収容所に送り込んだ。そしてシャワーを浴びさせると言う名目で、一度に何百人を大きなシャワー室に入れそこで致死性の毒ガスを浴びせさせ、皆殺しにしていった。いわゆるホロコーストだ。こうして正確な人数は分からないとは言うものの、およそ600万人が虐殺されたと言う。しかし中には1945年、ドイツの降伏によってかろうじて強制収容所から助け出された人々もいたのだ。その人たちももはや80代90代の高齢者となっている。そして自分の祖国に帰って平和な暮らしをしていたが、この程その厳しいホロコーストを生き延びた96歳の男性が、ロシアのミサイル攻撃によって家が破壊され死亡した。彼は戦後ずっとホロコーストの語り部として、各地で戦争の残虐さやホロコーストの実態を若者達に伝える活動をしていたと言う。せっかく生き延びた命が、今回のロシアの攻撃によって無残な死に方をすること自体、侵略戦争の理不尽さというものが際立つ。改めて本当に許せないことだと思うものだ。

 ゼレンスキー大統領は明日23日、日本の国会で演説をすると言う。先日はアメリカの国会において行なっている。同じようにリモートで行われる予定だ。その場で以前から大統領が依頼しているように、日本からの支援をお願いするだろうと言われている。同時にアメリカにも日本にも、ウクライナの上空を飛ばないように設定することに協力を要請するものと思われる。このことはとりもなおさず上空を侵犯したならば、即撃墜することができるということを意味する。ウクライナ軍は装備がかなり貧弱ではあるものの、西側諸国からの武器の供与を受けて、ロシアの戦闘爆撃機の攻撃に対し対空ミサイルや対空機関砲、あるいは旧ソ連製の戦闘機で応戦をしている。
 更にここにウクライナ上空の防衛圏を設定すれば、かなり強力な援助となる。だが同時にそれは設定を公式に認めたアメリカや日本が、ロシアに対し宣戦布告と同様の扱いを受けることを意味するだろうと言われている。そういった意味では日本はおそらく、アメリカと同様にその要求に対しては拒否するのではないかと考えられる。



 日本による支援は既に自衛隊装備品の防弾チョッキ、日常生活用品などが送られている。もちろん他にも支援できるものは多々あるのではないかと思う。現在戦況が膠着状態にあって、相次ぐ無差別爆撃によって大都市だけではなく、中規模小規模な都市までもが爆撃の対象となっており、そういった街では防衛網も弱く、実質上壊滅状態になっているところもある。地下室に避難している民間人たちにとっては、食べ物と水が不足しつつあり飢餓状態に落ちる寸前のところまで来ているとのことだ。そういった意味では、生きることに繋がるような支援が求められる。しかしこれは隣国ポーランドからトラックなどで現地まで輸送しなければならない。実際に遥か彼方まで無事に届けられるかどうか、ということが危ぶまれている。
 現在ロシアは完全に民間人も軍人も関係なく、無差別攻撃を行っており、民間人の犠牲者がどんどん増えている実態にある。子供や女性が爆撃などで殺されても、プーチンは何とも思わない。彼の心中に同情の気持ちや申し訳なさというものは、ひとかけらもないだろう。謂わば血も涙もない冷徹な機械人形でしかないのだ。
 
◆ プーチン大統領のロシアは完全に「戦争犯罪」を犯している



 ウクライナの内務省が発表したところでは、ドンバス地方で子供達が約2400名、ロシア国内に強制的に連れて行かれたとのことだ。第一戦争に子供を巻き込むこと自体が戦争犯罪そのものに該当する。もう少し広く言えば、一般民間人を戦争によって殺戮すること自体が戦争犯罪にあたるのだ。その意味では第1次世界対戦も第2次世界対戦も、戦争の終盤は敵を殲滅する勢いで行われたという意味では、戦争犯罪がまさしく蔓延していたことになる。
 第2次対戦後のベトナム戦争においてもアメリカ軍は、完全に戦争犯罪を犯していた。そのことに反省があったのかどうかは知らないが、今回のウクライナにおいてもロシア軍は、平然と民間人を殺し続けている。そして子供も親から引き離され、連れて行かれるという状況だ。このことに対して様々な憶測が流れているが、ロシア国内においてその子供達が人身売買の対象になるのではないかと言われている。その人身売買の具体的な内容についてまではわからないが、まことしやかに言われていることだけは間違いない。

 さらに西側諸国が最も警戒しているのが、以前このブログでも紹介した B C 兵器の使用だ。このところプーチン大統領は、ウクライナが国内において生物兵器や化学兵器を製造し準備していると訴えている。このように訴える事によって、逆にこれを口実にしてロシア側が、生物兵器・化学兵器を使用するのではないかと考えられている。
 すでに第1次世界対戦の中でこれらの兵器は使用が禁止されるべきものだとして、戦争犯罪に位置付けられている。しかしいくら戦争犯罪で使用が禁じられているとは言われていても、実態としてはガス兵器が使われたりしているのが事実のところであり、第2次世界対戦でもホロコーストひとつ見ても、まさしく戦争犯罪そのものだ。そして戦後も各地の紛争において毒ガス兵器が使われている。
 戦況を一気に変えるためにはロシアとしては、ミサイル及び爆撃機からの爆弾で各地を破壊すればと思われるところだが、広い国土に対して主要都市1箇所を壊滅させるのもかなりな爆弾の数が必要であり、またそのぶん高額な費用もかかる。ところがガス兵器は安くつく。そして効果は極めて大きい。砲弾や爆弾に毒ガスを液体化して詰め込み、それをあちこちに打ち込んで爆発と同時に液体が気化して毒ガスとなり、周囲にどんどん広がり多くの人が無差別に死んでいく。この方法は建物などにはほとんど被害を出さずに、人間だけを殺すやり方だ。ロシアとしてはなるべく安上がりに済ませるために、こういったものを使う可能性はほぼ確実だろう。
 ただ生物兵器についてはリスクが伴うので、なかなか難しいところだと言える。ペスト菌であれチフス菌であれ、あるいは新たに開発された細菌をばらまくというのは、自分にも被害を及ぼす可能性があり、今現在世界中で蔓延しているコロナウィルスと同様に、次々に変異して国境線関係なく広まってしまう可能性もあるのだ。そういった意味では生物兵器の使用については実際には考えにくいところだろう。



 次回は中国の対応と経済制裁によるロシアの今後について考えてみたい。


  (以下続く)  (画像はTVニュースより)
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