金木病院

太宰治のふるさと津軽の金木町。危機に瀕した金木病院がみんなの協力でもちこたえました。

救急再開の現場記録!

雑感

2007年05月03日 07時10分00秒 | その他
文科省が過疎地域の医師不足解消をめざして「地域医療臨床実習」の実施を決めた。弘前大学医学部医学科ではすでに今年度から義務化していたので、これが即青森県の医療崩壊を防ぐ特効薬になるわけではないが、制度化されることとそうでないこととでは「重さ」が違う。

この実習は大学の付属病院などの大病院ではなく一般の診療所や中小規模の病院、保健所などで実施されることに特色がある。すなわち・・問題視されている「臨床研修制度」は体制の整った比較的大きな病院にしか恩恵はなかったためへき地の病院はジリ貧となったが、この実習は弱小病院にマンパワーを提供することになるだろう。

この国も医療崩壊をいよいよのっぴきならぬ社会問題と捉え始めた感がある。

さまざまな施策を実施しトライすることが大切だ。さらに言えば、医療現場と患者である住民の声をもっと反映したものであってもらいたいと願う。

「総合科」では、医療資源の有効活用として納得したものだが、諸氏からのコメントをいただいて、これまたさまざまな問題をかかえていることがわかった。どこまでを「総合科」が担うのかという線引きも定かでない。これを効果的なシステムとして実現していくには、あくまでも医療現場の声及び地域住民の声や地域の実態に添った検討が加えられなければならないだろう。

平川病院の診療所化が可決された。市長は「市民のため」という。市民は「市民不在の決定」という。このズレは大きい。七月には議員選挙をひかえていたそうだ。平川市民のもっとも注目する病院問題が、この選挙の争点になることは明らかだった。これは市民切捨てである。問答無用ともいえるこのたびの市の姿勢は厳しく批判されるべきであろう。「議論を尽くす」ことが理解を深め、そこから平川病院のはたすべき役割が明らかにされ、その実現のために市および市民が一体となって取り組む好機が生まれたはずだ。残念でならない。