金木病院

太宰治のふるさと津軽の金木町。危機に瀕した金木病院がみんなの協力でもちこたえました。

救急再開の現場記録!

ドクターからのご意見

2006年12月31日 15時36分07秒 | 医師招聘のアドバイス
管理者あてドクターから貴重なご意見を頂戴しましたので、以下ご紹介いたします。


◇山陰の脳外科見習さんから

山陰の脳外科見習いです。たびたび送らせていただきます。

家庭を持っている女性医師は周囲のサポート(男性医師は必須)がなければまず復帰できないでしょう。無期限で求人しても女性医師はこないのではないでしょうか。
私の出身大学の近くの脳外科で有名な病院がありますが、そこの麻酔科の女医さんは、「夜間手術をすると家庭に影響があるのでできるだけ夜間全身麻酔はしないように」通達しておりました。
もちろん大多数の外科男性医師らは仰天、非難ごうごうでした。「それを主張するなら職場かわれ」とのこと。(なんと古風であられる、部長の方々)

埋め合わせのため、外科医で麻酔経験者が自前麻酔をすることも珍しくありません。(看護師さんのほうが知っていることすらあります)

ここから見えることは、医師をふやすだけでは全く病院は機能しないことです。
優秀な看護師がいれば、医師は7割の数で足ると思います。

昨今、中堅や私のような若手医師はそのことをよく理解していますので、医師確保だけを叫ぶのではなく、「看護師充実しています」とアピールするのがいいでしょう。

私が研修した脳外科関連病院でも、ほんとに優秀な看護師がいるところでは、いくら忙しくても夜コールも少なくて楽できました。ベテランが多く、若い人がいないはずなんです、働きやすいところは(それでも元看護師の我が妻は「たまらないね、生まれ変わったら絶対医者とは結婚せんわ」とのお言葉でした)

建設的な意見も必要かと思い送らせていただきました。

追記
ちなみに、私の現在の給料は、月収手取りは研修医以下で、18万です。(大学病院時間外手当てなし)ああ、早く上級医になりたいです。これは愚痴です、すいません。目指せ、年収600万!?(たぶん5年後。)これが現実です。
私は息子が医者を目指そうとしたらとりあえず反対しますね。


◇佐々木真人さんから

「現場医師の立場から提案する、医師確保のための策」

ある病院の循環器内科勤務医です

故郷に近いこともあって、金木病院の件は興味深く拝見しておりました。
まずは救急返上表明からの2ヶ月間の活動お疲れ様です。

コメント欄には医師からの意見がいろいろあったようですが、
残念ながら、おおむね批判的な意見が主体のようでしたね。

管理人さんの読みでは「3名集めれば救急は再開できる」とのことでしたが、果たしてそうでしょうか?
金木病院の実情はそれなりに知っていますが、7名の常勤医で当直を回すと月に4~5回は当直が回ってきます。
つまり朝8時から翌日の夕方5時までの連続33時間勤務が月4~5回という訳です。

眠らずに連続33時間勤務すると、性格の変化が起こってしまうほど脳は疲労します。
それを毎週1回以上ドクターはこなさなければなりません。
こんな勤務を1年も続ければ、完全に疲弊して医師としての使命感も理想もどこかに飛んでいってしまうもの。

ドクターから批判的な意見しかこないのは、医師の誰もがこのような悲惨な勤務を経験したことがあるからです。
「もう、このような勤務を医師に強いてくる病院は日本から無くなってほしい」というのが医師の共通の願いなのです。

これからは、管理人さん達も自ら医師を探すということですから、
どうしたら救急再開前提で医師を3人確保できるかヒントを書いておきます。

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まず、新規に雇用する3名の医師は、プライマリーケア能力(一般内科および初期救急の基本事項がこなせる能力)を持った医師に限定する。

次に日中シフト:10時間(AM8時-PM6時)、夜シフト14時間(PM6時-AM8時)に勤務時間帯を分け、
  常勤医7人が働くとすれば、その人員を下記に分割する
  日中シフトA:火曜から土曜までの連続5日間日中シフト担当、1名
  日中シフトB:日曜から水曜までの連続4日間日中シフト担当、1名
  日中シフトC:月曜から金曜までの連続5日間日中シフト担当、4名
  夜間シフト:土曜日から翌週金曜まで連続7日間夜間シフト担当、1名 

日中シフトBを経験した医師が次の週の夜間シフトへ、夜間シフトをこなした医師は次の週に日中シフトAにうつる。
これを各週で回していく。

こうすることによって、応援の医師に頼らずとも、平日の日中は病院に常時5~6名、平日夜間および休日には常に1名の医師が確保できます。
日中-夜間のシフト切り替え時には2~3日間の休みが確保されているため、これなら十分継続可能になります。

病院が土曜日の午前中も営業している病院であれば、日中シフトCの勤務時間を土曜日午前にのばせばOKでしょう。

また、高齢や・どうしても毎週固定して外来を行う必要がある医師は日中シフトCに固定することで対応します(ただし、その分夜間シフトをこなす医師達とは給料に差をつける必要があるでしょう)

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こうすることで、すべてのドクターが勤務の前後で休息をとりながら働いていくことができます。

実はこのようなシフト勤務は欧米での病院では当然のように行われています。
彼らは「労働者の最低限の権利を確保しなければ、組織の維持はできない」ことを良く知っているからです。
日本は病院経営に関するプロがほとんどいません。
このため、「すべての医師が、毎週同じように働く」ことのみに固執し、勤務形態を柔軟に考えることができず、ただ医師の献身的過剰勤務だけで凌いできたことが昨今の医療崩壊の最大の原因と考えます。

当直勤務から完全に解放される上記の勤務形態をセールスポイントにすれば、赴任してくれる医師は必ずいるはずです。
管理人さん達の健闘を期待します。
金木病院が新しい地域医療の魁となりますように。

平成18年12月31日
佐々木真人


・・・これまでわたしたちの運動に対してドクター方から数多くのご意見をいただいてきた。医療現場の実情を知らないものだという非難がそのほとんどだった。わたしたちの目指すところはあくまでも金木病院の救急維持にある。「医師確保」というきわめて困難な問題を解決するために、わたしたち地域住民はあらゆる方法に果敢に挑戦しなければならない。自ら医師を探すこともやぶさかにしてはならないし、またご指摘のように医師が勤務しやすい環境やシステムの提言も視野にいれなくてはならない。年明けて活動は「第三期」にはいる。全国のドクター諸氏からも医師確保と救急維持に関するアイデアを賜れれば幸いである。

「維持する会」中間総括と展望

2006年12月31日 06時21分37秒 | 金木病院を守ろう
公立金木病院の内科医が2名年内に退職し医師補充がなされなければ42年間4万人の命をまもってきた救急体制が取り下げになる。地域に衝撃が走った。

有志が「金木病院の救急体制を維持する会」を結成し、2万筆の署名を集め11月29日、平山五所川原市長に提出した。地域住民の「意思表明」をしたこの時期を「第一期」とする。

その後、当局は医師確保の努力を続けているがいまだ朗報が得られないなか、地域住民は切実な願いをアピールするために「ホワイトリボン運動」を展開し「ホワイトクリスマスコンサート」を開催した。いまや金木町の中心部は一日も早い救急復活を祈る白いリボンで溢れている。「祈り」、これを「第二期」とする。

2007年は運動の「第三期」をもって迎えようと思う。それは・・「維持する会」自身も医師確保にむけて行動を展開するということだ。住民の力はたかが知れている。しかし、ただ手をこまねいているだけではいけない。「地域の医療は地域が汗を流しながら守る」と、私は署名提出時に市長に表明した。それを「実行」に移す。

管理者・病院議会・病院当局とは別の、地域住民の目線と手段で内科医3名の医師確保をめざしたい。

女性産科医復帰研修応募ゼロ

2006年12月30日 06時37分48秒 | 青森県の医師不足
休職中の女性産科医の職場復帰を支援する県の研修事業の申し込みが二十八日締め切られた。しかし、期待に反して、女性医師からの応募はゼロ。深刻な産科医不足解消へ、女性医師の復帰に期待をかけていた県は「提示した研修の条件が合わなかったのだろうか…」と落胆を隠せないが、病院関係者からは「もともと県内に休職中の女性産科医はいないのでは」との指摘も上がっている。
 県は本年度、増え続ける女性医師の職場環境を整える事業を開始。子育てなどの理由で医療現場を離れている女性産科医の職場復帰を支援する臨床研修を来年一月から三月まで予定し、今月一日から受講者二人を募集した。
 ところが締め切りの二十八日になっても応募はゼロ。問い合わせもなかった。
 産科医の応募がなければ小児科か麻酔科も受け付けることにしていたがやはり、問い合わせ、応募ともになかった。
 県医療薬務課は「女性産科医確保につながると期待していたが…」とがっかりした様子。「ホームページで周知したほか、県医師会、弘前大学、各病院にお知らせしたのでPR不足ではないと思う」と語る。
 とりあえず二十八日付消印有効として年明けまで応募を待つ予定だが、見通しは厳しい。このまま本年度、応募がなかった場合、約百五十万円の事業費は、減額補正される。
 県の今年一月の調査では二〇〇三-〇五年で休職中の女性産科医・小児科医は十三人いることになっているが、県内のある産科医は「青森県の女性産科医は全員離職せず、子育てなどしながら頑張っている」と指摘する。産科医の厳しい労働環境に触れながら、「県外からでも応募があればよかったのに」と話していた。(『東奥日報』06.12.29)
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2006/20061229093749.asp

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このブログで以前指摘したが、募集期間がたった4週間では短すぎる。かりに復帰を考える医師がいたとしても、人生を変える大きな決断であることを考慮すれば、あまりにお役所仕事にすぎたのではないか。素朴な疑問だが・・・なぜ無期限で募集できないのか?粘り強さに欠けないか?
「ある産科医」の指摘と県の想定とのくい違いは重大だ。実際のところ潜在的産科医は青森県内にいるのか、いないのか。そもそも、ホームページで「周知」することなどとても不可能だ。事前に、県医師会・弘前大学・各病院に大まかであれ可能性について打診したのだろうか?しなかったとすれば、あまりにあてずっぽうとしか言いようがない。事前分析が甘すぎたことも指摘されなければならない。医師確保が「全国区」であることはいまや常識である。弘前大学が県内に医師を供給してきた時代は既に終わったのだ。「ある産科医」が述べているように県外をも睨んだ募集が必要だ。
県は、これに懲りずより広く持続的に産科医を募集すべきだろう。

【補足】
金木病院の救急体制を回復には最低2名の内科医が必要だ。しかし、2名では本当は足らない。医師が激務のあまり現場を去ったことを考えると、最低でも3名は確保しなければならないだろう。それを達成してやっと常勤7名体制である。金木病院の規定医師数は(医師配置基準を90%にまけてもらって)13名だから先は限りなく遠い。
産科医は生まれ出ずる「命」をまもる。救急体制は失わずにすむ「命」をまもる。どちらも医療の原点である。金木病院救急維持のため県が医師確保に積極的に取り組むことを願わずにいられない。

まだ北津軽郡?

2006年12月29日 06時30分03秒 | 金木病院を守ろう
市広報が届いた。9ページに「金木病院からのお知らせ」と題し、

診療体制について
金木病院では、1月より内科の常勤医師が1名となるため、救急車の受入れができなくなりますのでお知らせします。
なお、夜間及び休日(時間外)診療は、いままでどおり受け付けています。

とあった。なんとも事務的な、木で鼻をくくったような文章だ。二万人の署名があったことも、医師確保にいまどのような努力がなされているかも一言もふれられていない。市の広報だからそれまでと言われそうだが、いま金木病院救急指定取り下げ問題は青森県内外で注目されており、先にも書いたが読者が選ぶ10大ニュース(東奥日報)の3位にはいるほどの大問題である。もうすこし、なんとかならなかったのか? せめて広報に医師募集を掲載するくらいの誠意が欲しかった。

市の公式ホームページでも金木病院問題は一切扱われていない。まるで五所川原市に金木病院は存在しないかのようだ。
http://www.goshogawara.net.pref.aomori.jp/

金木病院が医師を募集しているサイトをみつけた。「医師転職ドットコム」という。
http://www.dr-10.com/jobdetail.php?JobID=01357-00002#

ああ、やっぱり金木病院は五所川原市には存在していないのだ。所在地を見ておどろいた。いまだに北津軽郡なのだ! 驚きついでにもうひとつ。「求人メッセージ」に「なお、2008年を目途に近隣の公的5病院が合併し、新しい総合病院を建設する予定です。」とある。(「医師転職ドットコム」情報掲載日:2006/11/01 17:03:42) マスタープランでは2011年ではなかったか? 3年サバを読んでなにも知らない医師にあらぬ期待を抱かせるということなのか・・。事実に気づけば医師は不信感を懐くのではないだろうか。そんな不誠実な病院に勤務するだろうか。中核病院建設をダシにするのでなく、待遇や勤務など医師に魅力ある条件、それも可能な限り他に抜きん出た条件を具体的に提示すべきではないか。

もっと身を入れて、医師確保に誠実かつ真剣に取り組んでもらいたい。4万人の救急がかかっているのである。こんな杜撰(ずさん)な方法で医師がみつかるわけがない。情けなくなった。

県内10大ニュース

2006年12月28日 06時38分46秒 | 金木病院を守ろう
読者が選ぶ2006県内10大ニュースの第3位に「医師不足が深刻化」が入った。以下、『東奥日報』(12/26)から

公立野辺地病院が医師確保できず、医師定員基準緩和の特例を申請、九月から適用された。十和田市立中央病院、野辺地病院は、常勤産婦人科医不在のため産科が休診したままとなっている。金木病院(五所川原市)は十二月中に内科医二人が辞めることになり、二〇〇七年一月一日から救急車受け入れ中止を決定。住民が救急体制維持を求める署名を行った。

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医師充足率43%という青森県の医療は崩壊寸前である。いや、すでに崩壊しているのだろう。あらゆる英知と努力をもって青森県の医療を死守し発展させていかなければならない。行政にはその責任がある。また、住民は行政を動かすためにもっと声をあげなければならない。青森県全域で住民は声をあげなければならない。

泣き寝入りはごめんだ。42年間にわたって地域の救急を担ってきた金木病院。地域が育んできた金木病院。それを自分たちの時代で失うことになれば、将来この地に生まれ育つ、この地をかけがえのないふるさととする子孫たちにとても顔向けができない。

この国の医療政策、青森県の医療政策を批判しつつ、医師確保に向け運動をさらに強めていきたい。

あらたな取り組みに期待

2006年12月27日 06時53分35秒 | 金木病院を守ろう
医師確保へ理事者と連携
       金木病院組合

五所川原市の公立金木病院が来年一月一日付で救急車受け入れを休止する問題で、同病院組合(管理者・平山誠敏五所川原市長)は二十六日、同組合議会定例会で、理事者と議会が一体となって新たな医師確保に努めることを確認した。
組合副管理者の小野俊逸中泊町長らによると、一議員が質疑で、理事者と議会がタイアップして医師確保に努めるべきと提言。協議の結果、今後は頻繁に議員全員協議会などを開き、双方が綿密な情報交換をし、各方面で医師確保に努めることでまとまった。関係者によると、理事者側は今のところ二、三人の医師を念頭に、折衝に当たる方針という。また定例会では、議員報酬を来年四月から年額四万八千円に減額するなどとした条例案を原案通り可決した。
(『陸奥新報』12.27)

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ここで言う「理事者」とは病院側のことで蝦名院長心得ほか事務長を含む3名である。すなわち病院議会と病院がタイアップして医師確保に努めるということ。これまでその取り組みがなされていなかったことにかえって驚きを禁じえないが、これもまた半歩前進とも言える。

地域は市議会選挙前哨戦まっただなかである。旧金木町の最大の関心は金木病院救急問題にあることを立候補者たちは肝に銘ずべきである。

マスタープラン

2006年12月26日 06時02分58秒 | その他
199億円をかけて建設予定の「中核病院」は、地域の医療体制リストラ構想(「西北五地域における自治体病院機能再編成マスタープラン」)に基づくものである。

この「マスタープラン」が市民にどれだけ理解されているかといえば、甚だ心もとない。簡単にいえば五所川原市郊外漆川に最新設備の大病院(中核病院)を置き、周辺の病院を診療所化して後方支援体制をとるというものだ。中核病院は常勤ドクター55名体制で運営される計画だ。

青森県の医師充足率は43%と全国でだんとつ最下位のおりから55名を確保し維持できるかどうかという不安は大きい。いま金木病院がたった2名の医師すら確保できない現実は重い。それはさておき、この中核病院の収支予測を見ると、「収入は最大限に見積もり支出は最小限に見積もる」というなんとも危うい計画なのだ。それはこのプランを策定した検討委員会自身が次のように述べていることでも明かだ。

◆ 総括(「マスタープラン」pp34-35から引用)
このように本収支計画における中核病院の収支について、毎年度純損失の発生は避けられず、累積欠損は生じるものの、経営上問題とされる不良債務の発生は10年スパンで見ると回避できる見込みとなっている。
しかしながら、このことは、医師が100%充足されるとともに、病床利用率を92%で維持し、病病連携・病診連携を、地域連携クリティカルパスや医療情報ネットワークなどのツールを活用しながら積極的に進め、在院日数の短縮化を図り、密度の濃い医療を集中して提供できる態勢が整備されることが必要条件と考えられ、その結果、一般病床の入院診療単価が青森市民病院や八戸市立市民病院と並ぶ程度の単価水準(40,800円/日)となることを前提に可能となる試算であることに留意する必要がある。また、経費のうち最も多くを占める人件費の算定に当たっても、公務員の給与構造改革を踏まえ、原稿の圏域内平均給与に比較し2%減額して算定していることも試算上、健全経営が確保できる要因となっている。(以下略)

これに続き、地域の現状では入院診療単価は34,500円程度であることや、一般病床利用率は85.5%であることが述べられている。ハードルは高い。以上収入計画だが、支出計画ではわたしの読み違えでなければ医師の平均給与を14,000,000円(年収)程度としている。あり得ない数字だ。深刻な医師不足時代に、この給与で55名もの常勤医師を確保・維持できるわけがない。

このプランを経営分析の専門家にチェックしてもらったのだろうか?これだけの大事業が失敗すれば、地域は多額の債務に苦しむことになる。目標の七~八割程度で成立の見込みがなければ一般企業はとてもリスクが大きすぎて手をだすまい。もしも中核病院構想が頓挫すれば、地域の医療は完全に崩壊し、病院機能を奪われた地域の医療施設がわびしく点々と残るだけだ。そんな光景は見たくない。

より現実味のある綿密なプランの作成とその詳細な説明を当局にお願いしたい。

金木病院と選挙

2006年12月25日 07時13分17秒 | 金木病院を守ろう
ニュースの中から最も重要なものを選んで論評するのがコラム。陸奥新報一面コラム「冬夏言」が金木病院救急停止問題をとりあげた。

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過日、五所川原市で公立金木病院の救急体制維持を願うクリスマスコンサートが開かれた。医師不足のため一月一日付で救急車受け入れが休止するが、住民の気持ちを思うと胸が痛む▼クリスマスイブの二十四日には中泊町議選が行われた。同町にとって救急病院と言えば金木病院。こちらも救急復活を願い、地域の声を代弁する新議員たちに希望を託した有権者もいるはず▼西北五は県内でも医療環境が特に厳しい地域の一つ。間違っても、このまま地域の切捨てにつながらないよう、新議員には各方面へしっかり働き掛けてほしい▼年明けの一月は五所川原市議選も控える。同市もまた金木病院を利用する地域を抱える。投票日まで一カ月を切り、候補予定者たちは態勢固めに奔走するが、年の瀬であり、しわしさも一層増す▼選挙戦では、金木病院の問題が盛んに取り上げられることだろう。医療は命に直結する分野であり、地域を支える大きな柱の一つだ。責任を持って訴えてほしい▼今年も残すところ数日。例年なら新年を晴れ晴れした気持ちで迎えるが、今回ばかりはできそうにない。しかし、落胆してばかりもいられない。早急な救急体制の復活に向け、関係者の奮起に期待する。(06.12.25『陸奥新報』)

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選挙をひかえ、地域住民の目は厳しい。立候補者が医師確保にどれだけ努めるか、またその能力はあるか・・。このたびの選挙の最大の眼目である。

同紙二頁「'06ニュース回顧」も「医師不足 維持できぬ救急体制」というタイトルで金木病院救急停止問題を大きくとりあげ「・・金木病院を含む西北五地域の公立五病院は、圏域の医療体制充実を狙って機能再編成進め、市内に中核病院を整備するが、開業目標は五年先の二〇一一年度。その間の地域医療維持は行政の責務であり、医師確保専門チーム設置など、抜本的対策が求められている」と指摘している。
一方、本日の『東奥日報』紙は「迫る五所川原市議選ー課題の点検㊤」で、五所川原市が数年後には夕張市のような財政再建団体に転落しかねない危機的状況にあることを伝えた。はたして・・199億もの「中核病院構想」自体財政的な面で可能なのだろうか?これもまた厳しく見守りたい。

『陸奥新報』HP
http://www.mutusinpou.co.jp/

『東奥日報』HP
http://www.toonippo.co.jp/

『東奥日報』「ホワイトクリスマスコンサート」記事
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2006/20061224092118.asp

願いをこめてコンサート

2006年12月24日 06時56分31秒 | 金木病院を守ろう
12月23日、金木町中央公民館で「金木病院の救急体制を守るホワイトクリスマスコンサート」が開催された。コンサートではソプラノ歌手渡辺千賀子さんがアカペラでクラシック曲を歌ったほか、「人権」をテーマにしたフォークソングを熱唱し、時々吹雪となった悪天候にもかかわらず開場に集まった救急維持を願う地域住民約150人を魅了した。

開場からはときおりすすり泣きや、涙をぬぐう光景がみられた。まもなく救急体制を失う自らの身に置き換えざるを得ないからだ。

当コンサートでは「閉会の挨拶」はあえておこなわれなかった。救急が復活したとき、もう一度この場でコンサートをひらきそれを祝う。いわばこのコンサートは第一部と言える。コンサートはまだ終わっていないのだ。

願いとともにこの年を送り願いとともに新たな年を迎えたい。そして、救急復活を実現して、こんどは喜びの涙を流したい。そのときは声高らかに閉会の挨拶をすることになるだろう。

本日6時・クリスマスコンサート

2006年12月23日 06時19分45秒 | 金木病院を守ろう
「金木病院の救急体制を守るホワイトクリスマスコンサート」が、本日午後6時から、金木町中央公民館(五所川原市金木町菅原367-1 電話0173-53-3581)で開催されます。出演は国内外で活躍中のソプラノ歌手渡辺千賀子さん。

曲目は「カッチーニのアヴェマリア」「竹田の子守唄」「イムジン河」「天空の城ラピュタ」など。美しい歌声をご鑑賞ください。

金木病院の救急体制を維持する祈りと願いをあらたにし、来年の早期救急回復実現にむけて結束を強めましょう。

入場無料。定員300人です。

♪コンサートちらし
http://www.jomon.ne.jp/~oldpine/kinbyou/c_chirashi.doc

♪コンサートプログラム
http://www.jomon.ne.jp/~oldpine/kinbyou/c_program.doc