終戦は三歳だったが
旧ソ連兵から逃れて野宿した時のこと
をまだ鮮明に憶えている・・・・
三歳にして命におびえた日々だった。
寡黙な父が兄が自衛隊に入りたい・・・
と言った時烈火の如く怒った
小学生の私は恐くて震えた・・・・。
「どんな思いで家族が樺太から命からがら逃げてきたか
忘れたのか・・・戦争が始まったら一番先に死ぬのが
自衛隊なんだ・・・・」
それっきり父は樺太での辛かったことは一つも語らず
数々の思いを抱いたまま
76歳で多難な人生を終えた。
ことあるたびに
引き揚げの時にお金を隠して持ってくれば
良かった・・・あれもこれも持ってくれば良かったと
愚痴っていた母も86歳で倒れ寝たっきりになり
第二の故郷である大滝の病院でこれまた93歳で多難な人生を
終えた。
兄たち三人も70代の若さで次々と旅立ってしまった。
樺太の地で恐怖におののき過した日々のことは
決して忘れていない
夏が来るたびによみがえり
私の中では風化することはないのだ・・・・。
旧ソ連兵から逃れて野宿した時のこと
をまだ鮮明に憶えている・・・・
三歳にして命におびえた日々だった。
寡黙な父が兄が自衛隊に入りたい・・・
と言った時烈火の如く怒った
小学生の私は恐くて震えた・・・・。
「どんな思いで家族が樺太から命からがら逃げてきたか
忘れたのか・・・戦争が始まったら一番先に死ぬのが
自衛隊なんだ・・・・」
それっきり父は樺太での辛かったことは一つも語らず
数々の思いを抱いたまま
76歳で多難な人生を終えた。
ことあるたびに
引き揚げの時にお金を隠して持ってくれば
良かった・・・あれもこれも持ってくれば良かったと
愚痴っていた母も86歳で倒れ寝たっきりになり
第二の故郷である大滝の病院でこれまた93歳で多難な人生を
終えた。
兄たち三人も70代の若さで次々と旅立ってしまった。
樺太の地で恐怖におののき過した日々のことは
決して忘れていない
夏が来るたびによみがえり
私の中では風化することはないのだ・・・・。