上古の人達の容儀について見てきたのですが、寄り道ついでに、当時の人々の服装について考えてみたいと思います。まず、古事記にあるイザナミとイザナギについて、十分にご存じとは思いますが、簡単に説明しております。
イザナミが「火の神」を生む時に受けた傷が重くなって、葦原中国<アシハラノナカツクニ>から黄泉国に旅立ちます。それを悲しんだ夫イザナギはその妻を訪ねて黄泉国まで行きます。その入口でしょうかイザナミは
“自殿騰戸<トノドヨリ> 出向<イデムカエ>”
この黱<ド>について、古事記伝にはその言葉についていろいろと考察しておるのですが、結局、黄泉国の正面玄関ではなく、脇戸とか後戸から出迎えたと解釈されております。一説によりますと、此の黄泉との国境には冷たい石があり、生きた人は、例え神だとしても、入る事が出来ない難攻不落の門だそうです。そこは暗黒の世界です。
毎度のことですが、もう一寸この古事記に書かれたお話を追いかけてみますのでお付き合いくささい。この事を追い詰めて行けば上古の人の服装に行き着きますので。
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