ちびたの日常

のんびり息子と猫たち&イギリス人ハニスケと

お父さん

2008-12-27 | 家族のお話
私は父と15年近くあったことがなかったのですが大人になってまたあらためて父と再会しました。
再会してからもう10年くらい経っていますが、私たちは仲の良い親子だと思います。
娘だからか父は私によく電話してきますけど、弟にはあんまり話しかけないようです。

私は父とよく顔が似ています。
15年ぶりに父を見たとき、「私に似てる」と本当は私が似ているのにそう思ったくらいです。

寒がりなところや食べ物の好き嫌い、カラオケに行ったときの歌い方など父と似ていると思うところがたくさんあります。

父は今遠くにいて、たまに「宮崎に行こうかなあ」ということがありますが冗談のように言いながらたぶん本気で言ってるでしょう。
私は最初に再会した頃「私は親をどっちとは選べないけどお母さんに育てられたのだからお母さんをたてなければならないの」と言ったことがあります。
だから私のそばに行きたいと思っていても冗談のようにしか言えないのでしょう。
でも、心の中で思っています。
いざとなったらこっちへ来たら良いよと。

母にも父にも別々の人生があって、できることならお互い人生を生きてくれる人を探してくれたらお金なんて残さなくても私はそれで良いのに「もうめんどうや」と言います。

父は食事に私と行くととてもテンションが高くなる人です。
必ずお店の店員さんに変なちょっかいを出します。
私が「また始まった…」とあきれてみるのが面白いようでチラッとこちらを見ているんです。
全く面白くもないだじゃれを言って自分だけ笑っているのに楽しいみたいです。

父は私と一緒にいなかった15年間を今取り戻しているのでしょう。
母と弟と3人で大変だったことで父を責めない変わりに私はまた『お父さん』をできるチャンスをあげるよ。だからこれからちゃんと親子をすればいい。
と 父と話しました。

まだ何がお父さんらしいことなのか再会から10年経ってももたもたとしていますが確かに『お父さん』という余韻に浸っているようです。

「なにかあったらお父さんに言いなさい。風なんか引いてないか?…」と言ってみたりしています。
無理して大きなプレゼントを買ってくれようとしたりして 私が「そんなお金があるなら自分のために貯金しとかんね。私は何にも困ってない」と言ったとき
「なんかさせてくれ。じゃないと堂々とお前に会えんのよ」と泣いていました。

8歳の頃お父さんが止まってしまって次に会ったらいきなり白髪だらけのおじさんになってしまったけど、父もいきなり大人になった私を見てどう思ったのでしょう。

私は子供ができて思います。
子供が可愛いからこそその子の成長が見られないのがどんなに悲しいことか。

小さい頃の私はもうどうにもならないけれど、今 私は父に「聞いてよ。お母さんがさあ…」と父に思い出を作っています。

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