じじぃとの対決 その②

10月から新入生がやってきた。
ここで嫌いな人を見つけるのが難しいくらいハッピーな学校に、そいつは現れた。

なんつうか独裁者。言動が確実に間違ってるのに絶対後へ引かない。
お昼に弁当屋の姉ちゃんに失礼なことを言ってケンカしてるところも何度か見た。

本人に悪気はないがほらふきで、みんなが迷惑そうにしていても気づかない。
つまりは「根っこから性格が悪い」これと上手く付き合う方法なんて見つからないので
私は初日から何気に避けていた。

ところが同じ班になり課題作成（本当に家を建てる）会議が行われた日。
勝手にじじぃが指揮を始め反発するメンバー（←班全員）と険悪な雰囲気になった。
隅っこにいた私が先生を呼ぼうと席を立ったら、じじぃが猛烈に怒り出した。

ずいぶんと長い間私は大声で罵倒されつづけ、グループはしーんと静まりかえり…
私は冷静で「反論しない方がいい」と判断したのでずっと黙っていた。
騒ぎに気づいた先生が駆けつけ、じじぃをなだめ始めたけど、先生あんた遅いよ…

私がしょげていると思いこみ心配したメンバーが休憩時間に見たものは、
作業場の裏で一心不乱にシャドーボクシングをする私だった。
こんなときのためにボクササイズ通ってるんだようぅうう！！
キル・ビル状態になった私は頭の中で３０回ぐらいじじぃを「あべし」していた。
その後、有志の提案により信頼も厚い新リーダーが満場一致で選任された。

その夜に飲み会があり、お酒の美味しかったこと！終電まで飲みつづけ。
嬉しかったのは「あなたの勇気ある行動で皆が動いた」と沢山お酌されたこと。
しかしじじぃはまだ生きてる。ふたたび来るであろう衝突に向けジャブジャブ