サックス奏者 中村健佐のブログです

サックス奏者 中村健佐のブログです。日々の活動やその他、徒然なるままに書いていこうと思います。

米寿&卒寿記念コンサート

2010年02月13日 01時07分43秒 | Weblog
声楽家である私の父・・・の恩師にあたる大先生、畑中良輔先生の米寿、そして奥様の更予(こうよ)さまの卒寿・・・お二人を祝う記念コンサートが今日、四谷にある「紀尾井ホール」でおこなわれました。
時々このブログでも「78歳で現役として歌っている父」と書いていますが、師である畑中先生は今日が88歳の誕生日、米寿・・・そして奥様は90歳で卒寿(って、ちょっと聞きなじみが無いぐらい?)ですよ。畑中先生は私のゴッドファーザーだと、昔に聞いたことがあります。

写真のように「紀尾井ホール」はとても素敵なホールでした。
お二人ともお元気で、畑中先生はご自分の曲を何曲もお歌いになられていました。
約800席・・・そして今回は記念すべき米寿→88にちなんで8800円( ̄▽ ̄;)というチケットにも関わらず満員御礼です。
大合唱団によるオープニングに始まり、つぎつぎと門下生たちが独唱していくという流れ。門下生・・・と言っても私の父たち、70代の大御所の方々が中心です。

畑中先生は日本の歌曲、オペラという世界で数々の功績を残されています。紫綬褒章とかも受賞されている大先生。父が学生の時の先生なので10歳の違い、でも今は78と88。門下生でも充分に大御所大先生になってしまう・・・というか、孫弟子、ひ孫弟子、やしゃご弟子??そのあたりでようやく「中年」で現役の教授とかですかね?一言で言う「門下」というのも物凄い裾野の広がりを持っているわけです。

78の父の歌声にはいつも驚かされるのですが、米寿の畑中先生の浪々と響く歌声は更に驚かされてしまうものでした。奥様も以前はクラシック歌手でいらしたそうですが、喉をわずらってしまわれたそうで、もう歌ってはいらっしゃらないとのこと。その代わり?でしょうか、サプライズで「おしゃべりコーナー」がありました。

終戦の翌年に結婚されたお話、先生が戦争に行っていた時の辛い思い出、そして今でも二人で元気に暮らされていること。「30歳になったらリサイタルを開くの」と言った時に畑中先生からプレゼントされたという詩と曲を・・・「皆様にお聴かせしたいの」と、4人の女性歌手が歌いました。会場は感動の溜め息が混じる大喝采でした。

米寿&卒寿・・・
一言では言えない歴史と、歩まれてきた功績の数々。
記念すべき素晴しい一夜を見ることができて’良かった’と思います。
コメント (2)
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