カミさんが倒れた日から1年半経ちました
それからずっと時が止まったままの感じもあって
仕事とかの日常の月日の流れと記憶・感覚がずれてよくわからないときがあります
現在も入院中で生きています
最初に救急車で運ばれて手術した救急病院に約4か月いて
今の病院に転院して1年以上お世話になっています
ナースステーションに一番近い部屋の
窓際のベッドにずっといます
今日は面会日でした
今は週一度の15分です
面会が今の僕の生きがいです
耳元にスマホを置いてカミさんの好きなミスチルを流しました
今日の午前中に久しぶりにお風呂に入れてもらったらしく
さっぱりとした様子でした
カミさんの大好きな歌
Mr.Children 「HANABI」
変わらず意識はないまま、体は動かせないままです
食事は口から食べることはできませんし
人工呼吸器もずっとつけたままです
それでも目はパッチリ開けているし
ときどき大あくびしたり
何か音や気配のする方に首を向けて見たり
左腕に力が入って動くことがあります
登山や走ったりで太陽を浴びまくって顔にシミが増えていたけれど
今はシミが消えて、ふくよかで顔色がよくて、若くなったように見えます
太陽を1年以上浴びないでいるとシミが消えるのか、不思議です
それと白髪が少なくなって髪が黒々しています、不思議です
顔だけ見てるとふつうに元気そうで
目が合って声をかけていると
今にも話しだしそうな希望的勘違いをしてしまいます
鍛えあげられていた足腰の筋肉はありません
体重は15kgくらい減っています
増えすぎないよう減りすぎないようコントロールしてくれているそうです
今年3月のことでした
主治医から電話があり呼ばれました
「容態が急に悪くなりました」
「今回はもたないと思うので会えるご家族を呼んでください」
熱が40℃から下がらず、心拍数が150を超えていました
何かの感染症をおこしているそうです
今にも命の火が消えそうなぐったりとして力がない様子でした
翌日、ケンシロウが横浜から飛んできて金太郎も一緒に面会
翌々日には、千葉からお義父さんが面会にきました
そのたびに主治医が立ち会って容態を説明してくれました
「大手術をして、コロナ禍を乗り越えて、よく1年以上も生きられました」
「よく頑張りましたよ」と
聞くたびに胸が張り裂けそうで涙が止まりませんでした
お義父さんからは励まされる始末でした
倒れて数カ月したとき
今後はなにがあってもうけとめる覚悟をしました
葬儀屋の会員にもなったし遺影も用意しました
なんならかわいい仏壇も探したし
いつそのときが来てもあわてないぞ、と
覚悟したつもりでした
でも覚悟なんてできていませんでした
なにも手に着かない、落ち着かない、オロオロ、ドキドキ
ま~た頭がパニックでまわりが白黒の世界になり
弱気な幼子にような自分がまたまたあらわれました
先生のいうとおり、よく頑張ったね、よく生きたね、とは思うけれど
この世からいなくなる、もう会えなくなる、と思うと
耐えられない寂しさ・喪失感が湧きだしてどうしようもありません
「〇〇ちゃん、頼むから生きて、死なないで!」
自分勝手な想いで泣いて祈るばかりでした
10日ほどして「乗り越えましたよ」と
「今回は抗生剤がギリギリ効きましたが、次はわかりません」
飛び上がって大声を出しそうになりました
視界がカラーで広がってなんとも爽快な晴れやかな気分
ひとりでスキップをふみました
懸命に看護してくださっている先生、看護師さん、スタッフに感謝感謝感謝です
みなさんが本当に献身的で優しくて真剣なのが伝わります
命の崖っぷちを乗り越えたのは3回目です
1回目は、倒れて生きるか死ぬかの9時間の手術
2回目は、入院中に突然心肺停止になったとき
そして今回の危機
死の淵から3度のカムバック!
すごい生命力です
みなさんのおかげです
ぐちゃぐちゃになる僕をみて
これじゃぁまだいけないなぁ、もうちょい生きるかと
踏ん張ってくれたのかもしれません
徐々に弱るのではなく
悪くなる時はいっきにあっという間である現実をみました
寝たきりで、口から噛む食事ができず、人工呼吸器であることから
ずっと免疫が弱い状態が続いていて感染症のリスクが常にあることは
当初から聞いていました
だから面会時に僕が何か悪いものをうつすことが一番の恐怖です
大勢が集まる研修とか、会場とかは行きません
飲み会の集まりにもほとんど参加していません
コロナもまだ続いていますしね
先々週の面会時にうれしいことがありました
面会は時間予約制です
面会しやすいように配慮がみられ、
ベッドのまわりをカーテンで囲んで人目を気にせずに面会できるようにしてくれます
面会してるとチラチラこちらを覗く方がいて、目があうと
「あの~ 先週ご主人が帰られた後、すごく機嫌よさそうにニコニコ笑ってたんですよ」
「絶対に耳は聞こえてますよ」と
僕と同年代の看護助手かサポートスタッフの方でした
「ありがとう、ありがとう」
それだけの会話だったのですが、こみあげてきました
体が動かないので、床ずれができないように、体の体勢や向きを頻繁に変えてくれています
大勢の看護師さん、スタッフさんに24時間お世話していただいています
中には夜勤のみで働いている方もいるようです
お一人がわざわざ伝えてくれたこと、その優しさがうれしかった
今の病院に入れてもらって本当にありがたく思っています
それから
あとで知ったことですが
最初に運ばれて手術をしてくれた先生は
その症例の手術が抜群にうまいと評判の先生で
もしかしたら岐阜県NO.1かもしれないと
予約なしの救急で、どこが受け入れてくれるか、
誰が担当になるか、これは運です
しかもめっちゃイケメンな先生!
オッサンがドキドキするくらいでした
「〇〇ちゃん あんな男前の先生に助けてもらって良かったね~」って
よく声かけしてました
転院してもう会えないけど
今でもこれからもいろんな素敵な意味で忘れません
そんなこんなで入院継続中です
今の病院にいることの安心
週一回会えるどきどきと喜び
どうか一日でも長く生きられますように
覚悟なんてできません
そのときがきたら精一杯オロオロするでしょう
気合なんていれず感情むき出しでいいとします
以上
ひさしぶりに記しました