ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

政治生活30年の経験と学識を活かし、ポリティカルセオリストの視点から政治の今を語ります。気軽にコメントして下さいね!

冨士製革工業跡地の整備計画は凍結。

2007-03-18 02:40:53 | 市議会議員として
      ※写真は木下市長の施政方針演説に対する代表質疑をおこなう自由市民クラブ瀬戸健一郎団長。

   第7号議案 平成19年度草加市一般会計予算に関する附帯決議

 平成19年草加市議会2月定例会に市長が提出した平成19年度草加市一般会計予算では、綾瀬川左岸道路、綾瀬川左岸広場基本計画、冨士製革工業跡地における市民交流拠点整備方針策定に関する予算を計上している。
 一般会計予算特別委員会の審査を進める中で、NTT社宅を含め民間用地の買収が必要であるにもかかわらず、住民合意を得ないまま綾瀬川左岸道路及び綾瀬川左岸広場の設計業務が予算計上され、さらに冨士製革工業跡地においては、使途も明確ではない状況であるにもかかわらず、整備方針策定の予算が計上されていることが明らかになった。
 市民の貴重な財産である冨士製革工業跡地の利用について議会との十分な議論もなく、現在に至っていることは甚だ遺憾である。
 よって、綾瀬川左岸道路、綾瀬川左岸広場基本計画、冨士製革工業跡地における市民交流拠点整備方針策定に関する予算については、議会及び市民との合意形成を得てから執行するよう強く求めるものである。
 以上、決議する。
 平成19年3月6日
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■旧町市街地再生計画であったはずが・・・

草加市役所から松原遊歩道に抜ける、かつての日光街道沿いの旧町地区を再生することを目的に始められた「今様・草加宿」事業は、基本的な道路整備事業や歴史散策路整備事業などの地区整備計画に加えて、綾瀬川左岸地域の整備事業へと拡大しています。

■急浮上した市民交流拠点整備事業と呼ばれる施設建設計画

この綾瀬川左岸地域の整備計画は、事業費ベースで旧町地区の整備予算をはるかにしのぐ100億円規模の事業が平成22年までに実施される計画。これに加えて、冨士製革工業跡地には、商工会議所が策定した「新草加イノベーションコート構想」を柱に、市民交流拠点の整備方針を策定することを目的とした予算が新年度予算に盛り込まれていることが、草加市議会に初めて設置された一般会計予算特別委員会の審査で判明したため、事実上、これを凍結する附帯決議が委員会の全会一致で可決されました。

■国の予算が投入されるといっても財政負担は次世代へ

一度決定されれば、草加市のまちづくりにとって最大規模の公有地の利用計画が永続的に確定し、そのための百数十億もの総事業費の投入によって、将来の世代にも財政的な負担を残すことになります。

綾瀬川左岸広場は防災広場として国の予算を投入して整備し、NTT社宅周辺の整備は都市再生機構の事業として実施。さらにラグーンから谷古宇橋までの区間をやはり国の予算で親水護岸として再整備していくことが一挙に決定されてきましたが、市民全体に対する説明が十分とは言えません。

■運動広場ではない?市民交流拠点として整備?利用計画は未定?

一方、氷川グランド、花栗南グランドの閉鎖で草加市中央部の運動広場が著しく不足している現状の中で急遽浮上した原町にある上野学園用地の買収計画も、議会への内々の報告はあったものの、交渉は不調に終わっています。

そもそも、氷川町や花栗などの中心部の運動広場の不足解消の目的ならば、谷古宇橋に至近の冨士製革工業跡地が運動公園としては最適地であるにもかかわらず、私の自由市民クラブ議員団代表質疑に対して木下市長は、運動広場としての活用は考えていないと明言。片側で、市民交流拠点整備を実施すると答弁しておきながら、冨士製革工業跡地の利用計画は未定。と二点三点の矛盾する答弁を繰り返し、市長の言葉と実態の齟齬(そご)が明らかとなっています。

■みなさんはどう思いますか?~冨士製革工業跡地利用計画

みなさんは、冨士製革工業跡地に産業会館が建設されることと、運動広場として整備されることと、どちらが市民ニーズを幅広く実現する方法だと思いますか?

私は、この設問を市民意識調査に盛り込んで、幅広く市民であるみなさんに直接、ご意見をお伺いしてから、この事業の方向性を決定していくべきだと主張しています。

みなさんの声を、ふたたび、このブログ、メールを通じて、私に聞かせてください。

約1ヶ月ぶりのブログ記事となりました。難しい、議会開会中であったため、このような時期になりました。どうかこれからもよろしくお願いします。

■自由市民クラブ議員団代表質疑 by 瀬戸健一郎
http://gikai02.kaigiroku.jp/dvl-soka/2.html
※この代表質疑の最後に、異例ではありますが申し添えた「市長の答弁と実態に齟齬があるので、議会対応します。」というのは、なし崩し的に「事業ありき」のごとく進められようとしている綾瀬川左岸地域の開発計画に対するものです。
 「今様・草加宿」実行委員会や商工会議所を市民参加と市民合意の方便として利用し、法律上公式な市民代表機関であり、唯一の議決機関である市議会への説明を怠り、代表質疑における本会議での提案をはね除ける木下市長の政治姿勢に不信感がますます増幅しています。
 なお、冒頭の附帯決議は一般会計予算特別委員会で全会一致で可決されたもので、私はそのメンバーには加わっていません。木下市長は常に私が彼の足を引いているように吹聴していますが、甚だ遺憾です。

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor


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